2006 管理人の部屋へようこそ!

【掲示板】

常識範囲内で、お願いします。
さもなくば…仕置します(笑)


近況などを掲載します。



12/31 山田誠二 週刊山田誠二

二十三日、舞台の撮影の報酬?に、以前に画像をアップした、小道具の邪悪なニワトリを頂く。

打ち上げの前にロビーで休憩、さすがに疲れた顔をしている。

明けて二十四日、岸和田の実家に行って、弟にパソコンで年賀状を作ってもらう。
実家の岸和田に向かう電車でうたた寝してしまい、乗り過ごしそうになり慌てる。
実家に向かう途中にある春木川では亀が甲羅干し。

例年のごとく、パソコンを操作する弟の横で、あーだこーだと注文。
ついでに新作映画のイメージ画像を作ってホームページのトップ画像も一新する。
そこに下の弟が仕事から帰宅、チキンの丸焼きを手みやげに来る。
おお!何と(と言うか漸く)クリスマスらしい。
明日はペラペラ京都弁の打ち合わせ。構成を早くまとめないと。

二十五日、実家から梅田に出て、ペラペラ京都弁の打ち合わせ。

実家から駅に行く途中に更地があるが、ここは二十年位前に、強盗殺人放火事件があり、一人暮らしの老婆が死亡。それ以来ずっと更地なのだが、いつか住宅が建って、事件を知らない人が住むんだろうなぁ。
さて打ち合わせ。単なる京都弁の使い方でなく、読み物として面白いものにしたいので、構成案を編集長に提出。編集長も賛同してこちらの案が通るが、それは原稿の量と手間が増える事も意味し、自分で自分の首を絞める結果に。いずれにしても締め切りが一月十日なので時間がなく、理想と現実の折り合いを上手く付けないとならない。編集長と他にいろいろ出版物の企画をあれこれ。
ちょっと来年の展開が楽しみな感じ。
ちなみに今日は映画秘宝の締め切り。年賀状の宛名書きも二百枚あるし、あたふた。これぞ師走。

二十六日、化け草履のフィギュアが届く。非常にラブリーで嬉しい。

そのラブリーさは弟にも伝播し、弟も入手に動き出す。
もう一件、映画「口裂け女」のプレスシートが届く。
実はこのプレスシートとチラシのキャッチコピーやスタッフ・キャスト、ストーリー紹介、その他コラムなどを執筆したので、その印刷見本が届いたという次第。
追ってチラシも来るので楽しみだ。
と喜んでいるのも束の間、ペラペラ京都弁の台割りがファックスで届く。
が、ファックス用紙が途中で切れたり、表に出たら出たで車のバッテリーが切れたりと、切れ切れ続き。
幸い?バッテリーはガソリンスタンドで切れたので、スタンドのバッテリーを接続してエンジン点火。充電のため帰宅してからもエンジンを切らずにいたら、近所の人数人が、私がエンジンを切り忘れたのかと心配して確認に訪ねて来るという騒動も。
それに対する楽しい事もあったが、とにかくペラペラ京都弁のまとめと年賀状に頭が痛い。

二十七日、朝から原稿。夜は大阪で、新耳袋の中山市朗さんと、中山さん主催の作劇塾の忘年会があるので、何とか原稿を上げて顔を出したいのだが、なかなか原稿上がらず焦る。
昨日の「口裂け女」は佐藤絵梨子、加藤晴彦、水野美紀が主演で、来年の三月中旬に公開予定。
さて化け草履、あちこちでなかなかの人気。このラブリーさを他の人にも理解していただいて嬉しい。特に弟は化け草履を求めてショップ巡りをするが徒労。ネットで検索してもないらしい。
私は欲しいと思い立ってすぐにオークションで検索してヒットして、競合者もなく落札したので、運がよかったというか、化け草履君とは縁があったようだ。
ああ! とか言っている間に原稿を早く上げないと(>_<)

二十八日、気分転換に新版「犬神家の一族」を見に行く。
オリジナル版と同じ脚本、テーマ音楽、カット割、主演で、違うのは脇を固めるキャスト陣。
となると、誰が各役をどう演じるかが一番の興味だが、正直オリジナル版は皆見事にハマリ役だったので、新版は物足りなさというか、もどかしさが残る作品に感じた。
だが、オリジナル版を知らない新しい客層には、充分楽しめる娯楽作品である事は間違いない。
と言いつつ、帰宅してオリジナル版を見つつ仕事。いや全くオリジナル版は完璧。
新版は三分の一位で退屈してしまい、半分を過ぎる頃には途中退席する客が十組ちょいもいた。
途中退席した客は、オリジナル版を知っており、展開は分かっているので、残された興味の対象である新版のキャストに乗れず、楽しめなかった方々だと思われる。
当たり前だが、キャスティングは大切なんだなと思い知らされた。

今朝新版を見て退屈したのに、オリジナル版は何度も見ているのに、凄く面白い。
とか何とか言いつつ、オリジナル版が公開された当時のキネマ旬報に、脚本が掲載されているのを読み返して、この文字をあの映像にするのは並々ならぬ才能と労力だなと、改めて敬服する。

夜になって冷えると思ったら雪が降る。京都市内では初雪となるが、本当にこの冬は暖冬。
化け草履に続いて、クレクレタコラのフィギュアも我が家の一員に加わる。

二十九日、昨日から寝ないで、本棚から執筆の資料本のセレクトやら構成やらビデオの編集やらMDのダビングやら。夜半に降り始めた粉雪が、朝方にはボタン雪。

昼前には止むかなと思っていたら、夕方間近になっても勢いは衰えず、結構な積雪。
明け方に風呂に入り、洗髪して髪が延びたなと実感。そろそろ散髪に行かないと。
て言うか一眠りしないと。

三十日、昼前、修理に出したミニコンポが直ったと、円町の電化店から電話があったので、引き取りに行く。
その帰り、入りたい喫茶店があったので近くまで行くが、何だか入り辛くて断念し帰宅。
後から後悔したり。他はまったり原稿モード。
来年の締め切りまで頑張ろう!


それでは皆様、良いお年を〜


12/24 山田誠二 週刊山田誠二

十七日、明け方寝て、すぐ午前七時半起床。食事をして雑用し、二度寝。
夕方に起きて仕事をしながら、久々に趣味のMDとビデオの編集。

知人から愉快な豆腐を発見したと写メが送られて来る。これは気になる豆腐だ。
気になると言えば石田さんの監修によるホラーセレクションDVDがリリースされる。
先日宣伝のお手伝いと言っていたのはこれの事で、「新ドラキュラ悪魔の儀式」と「レディ・フランケンシュタイン」が来年一月にリリースされる。

「レディ・フランケンシュタイン」は「フランケンシュタイン娘の復讐」という題名でテレビ放映されており、以前私が映画秘宝「あなたの知らない丸秘怪獣大百科」に詳しく書いたが、とにかく傑作。エロ・グロ・バカで最高にお薦めです。

十八日、朝から原稿。森山東さんのご紹介で、昼から龍谷大学の社会学部が発行する冊子「龍論(ろんろん)」の取材を受ける。怪談や怪談映画について語る。

終わって蛇君たちに餌やり。冬で半冬眠状態で食欲がないので、マウスを口に押し込む強制給餌。
それから原稿を再開し、夜に映画関連の届け物をしに外出、午前様となる。
明日はパソコンを買いに行く予定。

男前豆腐のニューバージョンを発見した知人から写メが届く。ますます豆腐食いたい!

てっきり二十三日発売と思っていた「必殺仕置長屋」第四巻「血染めの裁きは修羅の道編」は、実は十二日から発売中でした(^_^;)

コンビニを中心に発売しておりますので、見かけましたらお目通しよろしくお願いいたします。

十九日、パソコンがここしばらく故障していたので、ようやく新品を購入に行く。
とにかくワードとネットの使える、最低限の機能と価格の品を選定。

そんな中、知人からまた面白写メが届く。こんな石鹸って…。
そんな中、映画秘宝と、あるフリーペーパーから仕事のご依頼を頂く。年末年始のスケジュールが埋まって行くのは嬉しい。せめてものささやかな楽しみに、オークションで化け草履のフィギュアを落札する。現物がまだないので、イラストで再現するとこんな感じ。

部屋の玲子のレイアウトを変える。
ドールと腕が加わったので、腕には数珠を持たせたり。ちょといい感じ。

二十日、映画の荒編集の準備をしたり、原稿の資料が来たり。
ついに化け草履のフィギュアの画像公開。

加えてまたまた男前豆腐関連の画像が届く。
何と知人のストラップだという。男前だなぁ(^^ゞ

二十一日、パソコンが来た。初期設定とネットへの接続が、パソコン音痴の私には悩ましい。
ペラペラ京都弁の構成について、担当の編集さんと打ち合わせ。
四条烏丸にある芸術センターの中の喫茶店に行く。

ここは廃校になった小学校を演劇などの文化活動をする施設として再利用しており、中はレトロな作りの小学校のままで居心地がいい。

二十二日、昨日から寝られず。
パソコンの接続を無事終え、原稿の構想を練りながら、ビデオをDVDにダビング作業。
そのまま朝になり、イラストレーターさんが自宅に来られて打ち合わせ。
それから電話で原稿の打ち合わせ多々。
夕方に少し仮眠してから起きて、年賀状の用意などの雑用をして、明日の撮影の準備。
明日はお世話になった知人のイベントの撮影を頼まれているので、一日仕事。
ぶっつけ本番のライブだし、会場も初めてなので、撮影直前によく打ち合わせをして下見をし、しっかりポイントを押さえないと。
二十四日は弟と年賀状作り。二十五日は原稿の締め切り、続いて一月十日前後に締め切り二本。
特にその内の一本は、ペラペラ京都弁。コラムでなく一冊の本なので、なかなかの重量。

バックベアードに追われるネズミ男の気分。京都弁の構成をいろいろと思案中。
パソコンも復旧し、ネット環境も元に戻ったのも幸い、年末年始は原稿三昧。とか言っていたら、ビデオのダビングが入力ミスで全部失敗。延々四時間の労力が水泡に帰し、脱力(-.-;)

二十三日、今日は舞台の撮影。
朝から移動の電車が混んでいて、人混みに酔ってしまい、いきなり疲れる。
ぶっつけ本番の撮影なので、午前中に会場入りし、脚本を読んで演出さんに、役者さんの動きを聞いてカメラ位置と撮影の段取りを考える。
何せリハーサルも見ていない、全く予備知識のない舞台の撮影なので緊張する。
しかも舞台など生の撮影は映画と違って撮り直しが出来ないのでプレッシャーも格別。
2カメあれば安心なのだが、1カメで全てをフォローしないとならないので、つまりは最初から最後まで1カットで撮影するという事になる。なので緊張感の持続が大変だ。さて、どうなる事か。
舞台は芝居とコンサートが組合わさった内容で、会場も上品な造り。

なので服装もキッチリしたものでなくてはならず、撮影にはいささか堅苦しい。
と言いつつ、やはり撮影は血が騒いでしまう。
ギャラの代わりは、以前に紹介した、舞台の小道具の邪悪なニワトリ。



12/17 山田誠二 週刊山田誠二

九日にカバンの中から運転免許更新のお知らせハガキ発見。
おお! すっかり忘れていた! 誕生日は十一月十日で、それから一ヶ月以内に更新だったので、撮影が終わってから行こうと思っていたが、撮影が終わったらすっかり忘れていた。
更新期限一日前に気付いてよかったと胸をなでおろすが、何と免許証がどこにもない。
確か財布に入れていたはず…しかしいくら探してもどこにもない。
仕方なく十日になって教習センターに行き、免許証の再発行手続きをして更新という手間を食う。
何だかんだで半日仕事。
帰宅して財布を見て、ハッと閃く。小銭を入れるファスナーを開くと、中から免許証が!
いつもは財布の札入れの所に入れていたが、一度落として紛失したので用心にファスナーで閉じられる小銭入れの所に入れていたのを忘れていた。自分の迂闊さに相当ショック。
しかし今日は寒い。体感温度ではこの冬一番の冷え込み。
明日は出版の打ち合わせで大阪。

十一日、出版の打ち合わせで大阪に出る。
エンタイトル出版さんから出版される「ペラペラ京都弁」という本を執筆するので、編集長さんと打ち合わせ。
執筆は今月末締め切りで、発売は一月の二十日頃の段取り。
映画も済んで日常に戻りつつあるなぁとしみじみ。ここ最近は暖冬でジャケットだけで過ごせたが、昨日の夕方辺りから冬らしい気候。今日もコートを羽織ってちょうどいい位。
映画の編集準備も平行して、頭の切り替えが難しい。
しかし壊れたままのパソコンも、緊急に復旧させねばならない。
年賀状も準備しないとならないし、師走だなぁ。

十二日、撮影が終わってから今日は、五味龍太郎さんにご挨拶にうかがう。いろいろと歓談。
五味さんのような大ベテランの大俳優が、今回の私の現場を楽しんでいただけたようで、特に喜んでいただけたのは、女優陣の挨拶。
五味さんが現場入りした折りに、女優陣は自分の名前と役名を名乗って「よろしくお願いいたします」とご挨拶申し上げたのだが、五味さんは「ああやって挨拶するような礼儀正しい現場は久し振りで気持ちがよかったですよ」と喜んでいただき、私もよかったと胸をなで下ろした次第。
やはり人間、挨拶と礼儀は基本だと思った次第。

十三日、映画のマスターテープから、編集用のマスター作成完了。
作業中、画像を見るがなかなかよい感じ。
何だかんだで明け方五時に寝るが眠りが浅く、何度も目覚めて昼に起きる。

知人の作家の馬場君から新刊「真田十勇姫」が届く。頑張ってるなと感心。
同時に自分はまだまだダメだなと猛省しきり。

十四日、女性自身の最新号の見本が届く。
何故に女性自身と私が関係あるかと言うと、二百一ページに掲載の金田一特集に、私のインタビューが掲載されているから。
女性自身にインタビューが掲載されるのは、ワイドショーのコメンテーターになったような不思議な感じ。

女性自身の見本が届いてから、原作担当の劇画「必殺仕置長屋」の単行本の見本が届く。
月刊連載だったので、毎月よく書いてたなぁと感慨深い。全国コンビニにて発売中。

知人が舞台の公演の小道具に作ったニワトリの目が邪悪で笑う。

くちばしも不機嫌そうにとんがっていて何とも言えない味を醸し出している。
ちょっと欲しいかも(*^_^*)

十五日、ペラペラ京都弁の執筆に加え、映画秘宝のベストテンの選出に、ホラーDVDの宣伝に微力ながら協力のお話。

そこに新京極の映画館で恐怖奇形人間の上映が行われているとの情報が入り、最終日の今日、劇場に向かう。上映は夜九時半から。
客層は明らかにサブカル趣味の芸大生といった感じの顔ぶれで、入りも六十人となかなか盛況。
映画はもう何度も見ているので内容はお馴染みだが、やはり受けるツボは他の客も同じ。
特にラストの人間花火は場内爆笑の渦。
「終」の字が出ると同時に通常は万雷の拍手なのだが、今回の拍手は私が率先して、他が後から着いて来た感じ。
やはり奇形人間は爆笑と万雷の拍手で終わらないと見た気がしない。
家にはポスターのコレクションが数々あるが、飾るとキリがないので、黒蜥蜴と奇形人間だけを飾っている。久々にサントラでも聴こうかな。

十六日、午前中ちょっと病院に行って、午後からペラペラ京都弁に本格着手。
前書きに最も神経を使う。さてどうしようかな。

撮影でご無沙汰していた「お楽しみ劇場」を久々に作成。
三百本記念を前に少し停滞。


12/10 山田誠二 週刊山田誠二

四日、撮影最終日。朝からの撮影で夕方五時に終わる。
時間は早く終わったが、殺陣の場面ばかりだったので密度は濃厚。
終了後、ささやかな打ち上げ。

監督と聞くと偉そうだが、役者さんやスタッフの、いい所を頂いて映画は出来る。
今回もみなさんから沢山の頂きもので撮影が完了した。ただただ感謝。

五日、女優さんたちを京都駅までお送りし、セットのバラしに向かう。
セットを全て解体し、後には何も残らない。

途中、女性自身の電話取材を受ける。金田一耕助について。
そう言えば犬神家の一族の公開も目前。齢九十歳で作品を完成させた市川監督は凄い。
でも撮影日数四ヶ月というのは羨ましいなぁ。

六日、撮影したマスターテープは、撮りも撮ったり合計十一時間。
これを編集して、一時間半に収める訳だが、撮影中に上がったテンションがようやく下がって来た反動か、肉体的な疲労が一気に押し寄せる。
深作監督が、撮影が終わったら半病人状態になると仰っていたが、まさしくその状態。
やはり撮影現場というものはパワーを使う。

今日、原稿を執筆した別冊宝島「僕らの好きな金田一耕助」が発売。
撮影の間、片付けの暇がなく部屋も散らかり放題。OKカット出しが済むまで片付かない感じ。
とか何とか言ってる間に年賀状の用意もしないと。
近所の家にクリスマスのイルミネーションが灯る。実感ないなぁ。

七日、昼まで寝るが疲れは取れず。今日は朝から雨。
一日ゆっくりしたいが、撮影の残務や出版の打ち合わせなど諸々があって出かける。
移動の合間に毘沙門堂に寄る。
ここは紅葉の名所だが、雨と平日に加え、夕方という事もあって貸し切り状態。
紅葉に囲まれた駐車場に、自分のローバーがポツンと一台ある。
そんな眺めに風情を感じてまた移動。なかなか休めない。

八日、昼からゴソゴソしてから、一段落して夕方から病院に行く。
薬をもらったので、明日からは体調も回復しそう。
病院に行く前に頭を洗って出たのが災いしたのか、くしゃみと涙目に襲われる。

コラム「怪談映画を読む」を連載している怪談専門誌「幽」発売。
相変わらずボリュームのある一冊。

九日、昼前から残務整理と挨拶回り。
映画は終わってからも大変だ。
しかし撮影前と比べて、頬がゲッソリこけている。しっかり食べないと。


12/3 山田誠二 週刊山田誠二


二十六日、今日も何とかなる。今日明日は雨だが、撮影はスタジオなので影響はなく助かる。
まだ二日目なのに何日も過ぎたよう。

二十七日、今日はシーンは少なかったが、体中に五寸釘を打ったり、股下からノコギリで切り裂いたりと、大物の場面ばかりでヘビーな現場だった。
まだ三日目なのに、何ヶ月も過ぎた感じがする。
しかし現場で役者さんと芝居を膨らませて行くのは本当に楽しい。

二十八日、今日はセット変えが多く大変だったが、何とか終了。
明日は朝一から山奥にロケ。天気がよさそうなので助かった。
しかし撮り始めてから、今回は大作だと、重量をしみじみ痛感。

二十九日、今日は京都の山奥にロケーション。
朝から快晴で最高のロケ日和。いい画が撮れてついつい欲張ってしまい、予定より一時間押し。
戻ってからセット入りし、妖怪の必殺技やらドラキュラの崩壊場面やらと、大物の仕掛けが多く、時間を食う。
こちらの注文や、待ち時間に黙々と耐えている役者さんたちには頭が下がる。
更に手足となって動いてくれるスタッフにも感謝。
撮影もいよいよ折り返し、明日はエキストラ総勢二十五人、メインの役者さんとスタッフを含めると総勢四十人の現場。段取りに頭が痛い。

三十日、二十五人のエキストラが入り、メインの役者さんを入れて四十人近い人数が登場する場面を中心に、延々と撮影。画面に写す人数が多いと、動きを付けるだけでやはり相当な労力。
それに加えてまたまた仕掛けありで、今日は流石にスケジュールを消化出来ずに残しかと思った瞬間も。
特に東京から来られた、石井輝男監督の「地獄」に主演もされた佐藤美樹さんは、明日朝一の新幹線でお帰りなので、何が何でも今日中に撮らなくてはならず、佐藤さんを優先して撮影。
結果として佐藤さんを撮り終えて後、時間は押したが幸い残りも消化出来て事なきを得る。
明日から最終日までは殺陣を中心に撮る予定。一段と濃い密度になりそうだ。

一日、朝から殺陣。ロケもあり、かなりの重量。
しかし幸いにスケジュールは無事消化し、予定外のカットも前倒しに出来たので、まずは喜ばしい状態。
にも拘わらず、明日は五味龍太郎さんを迎えてのロケと、クライマックスの殺陣を撮影なので、一段とヘビー。撮影も佳境に入り、段々大事になってくる。
今日は朝からのロケを昼までに終わらせるつもりが、昼休憩も忘れて午後三時半まで押してしまう。
五味龍太郎さんはさすがの存在感。何と言ってもセリフが全部入っているのがベテランの風格。
頭が下がる。
夜には唐沢さんが京都入り。明日も撮影メニューが大盛り。

三日、唐沢さんの出番を昼過ぎまで撮影し、スタッフとキャストの集合写真を撮影。
お疲れ様感の漂う現場を仕切り直して殺陣の場面を重点的に撮影。
芝居と絡む殺陣だったので、かなりな重量。
時間は押したがみなさんの協力で無事乗り切る。
明日はついに最終日。しかしそんな感じは全然しない。

11/26 山田誠二 週刊山田誠二

十八日の夜に、カメラなど撮影機材をレンタルしてくれる映像会社さんに、今回借りるカメラを見に行き、説明を聞く。その後、ファミレスでスタッフと打ち合わせ。
日付が変わって十九日になり、帰宅したら午前三時。
ウダウダとしていたら弟からパソコンが故障して起動しなくなったとのメール。
ホームページの管理は弟にしてもらっているので、パソコンが復旧するまでホームページの更新が出来ないので悩ましい。
一眠りしてスタジオに行き、スタッフとまた打ち合わせ。
その忙しい最中にauのサーバーがダウンして、携帯のメールが送受信不可となり、往生する。
弟のパソコンの故障とシンクロしているようで、妙な感じ。
まだまだやる事は山積みだけど、撮影はもう目前。とにかく絵コンテを急がないと。

十九日から二十日が変わって、そのまま寝ないで、スケジュール表の清書。
次から次と思いもかけない細かい問題が出て来る。そうしていたら朝七時。
大阪の衣装会社に衣装を選びに行かないとならないので家を出る。
久々の満員電車が徹夜の身に堪える。
衣装の手配を終えて、出版社の編集長さんと合流し、打ち合わせ。
それから京都に帰るべく電車に乗ると、映画の関係先から重大な電話がかかって来る。
事は映画の撮影がストップしかねない話で、京都に着くなり対応に走る。
先方のご理解で何とか穏便に済ませていただき、感謝の言葉もないと同時に、ひとまず胸をなで下ろす。
それからメイクさんを迎えに行って五味さんのヅラ合わせ。
帰宅してからあちこちにメールや電話で諸々の手配や確認をして、もう限界。
体は睡眠を欲しているが、気が高ぶって寝られないので、睡眠薬を服用して強制睡眠。
が、三時間程度で眼が覚めてしまう。
ストレスで食事も胃が受け付けず、十九日の夜以来何も食べていない状態。
これでは体によくないのは分かっているが、撮影前はいつもこんなもの。
好き好んで自らこんな苦界に身を投じ、何が何でもやり遂げてやるとガムシャラに前進するパワーは、我ながら何が源になってどこから出て来るのか不思議。
単に映画が好きとか創作意欲とかでは説明出来ない精神状態。
このパワーで受験勉強したら、かなりいい学校に行けるだろうなぁ。

夜中に眼が覚めて、スケジュール表の清書再開。
朝八時に完成して、そのまま東寺に。今日は弘法さんの縁日。
露天の古着屋から映画の村娘が着る着物を仕入れる段取り。
弘法さんの縁日は毎月二十一日に催されていて、特殊メイクの勝又さんは弘法さんの常連なので、九時に東寺で合流し、ナビゲーションをしてもらう。
これはという着物を二十五枚買い、さて駐車場の車まで運ぼうと思ったら、当然ながら凄い重量。
勝又さんにも手伝ってもらい、途中休み休みしながら、どうにか駐車場に辿り着く。
それから打ち合わせをしようとマクドに向かう道中、物凄い大きな怒声が響き渡り、何事かと見るとおじいさんが、駐車して客待ちしているタクシーに、こんなところに駐車したら交通の邪魔だという趣旨の事を、超下品且つ超大音量で延々と浴びせている。
小さな正義を大きくアピールしている姿が、何だかみっともない。
信号が青になって横断歩道を渡ると、そのおじいさんも共に渡る。
そこに正面からおじいさんの知り合いが来て、おじいさんはさっきの怒声とは打って変わって、にこやかに「どーもどーも」と挨拶。あまりの豹変ぶりに驚く。
帰宅してスタッフと合流し、ロケ場所の下見。喫茶店でまた打ち合わせをしたらもう夜。
絵コンテ早く描かないと…。

二十二日、今日は朝からあちこちに業務連絡。二十五日から撮影開始なので、連絡や確認事項の量も膨大。挨拶やロケハンにも出かけ、ようやく昼になって帰宅し、絵コンテをシーン12から描き始める。
このシーンは人の移動と出入りが多い上に、特殊メイクや別撮りもあるので、A〜Fパートまで分割しないと段取りが組めない状態。
しかもAパートのみがロケで、後はセットで撮れる範囲内で段取りを考えないとならないので、ハンパなく悩みのタネだったが、夜八時過ぎにようやくこのシーンの絵コンテ完成。
これが終わったら、後のシーンは前日に絵コンテを描いて翌日撮影というやり方で充分乗り切れるので一安心。
それからカメラとかライトとかの撮影機材をレンタルしに行って、使い方の説明を聞いて引き取り、帰って来たらもう日付が変わって二十二日の午前一時。
主演の大野由加里さんと高嶋ひとみさんが東京から京都入りして衣装合わせの予定。
絵コンテを描いたせいか、今までプロデューサーとして事務処理をしていたのが、ようやく監督として画作りをするモードに頭が切り替わったようで、あれこれ映像をイメージするのが楽しくて仕方がない。

映画秘宝の最新号が発売。金田一特集の原稿を書いています。

二十三日、東京から主演の大野由加里さんと高嶋ひとみさんが京都入り、宿にチェックインしてすぐに衣装合わせをする。

なかなかいい感じ。明日は撮影前日。長い一日になりそうだ。

二十四日、朝からトラブル続きで、もう笑ってしまう程。
その合間に衣装合わせ。主な出演者が集まって、出来たばかりの衣装に袖を通す。
にぎやかな絵面になりそうで楽しみ。

主役の大野さんと高嶋さんの衣装を修正。昨日の写真と比べてグッと格好良くなったが、衣装以上によくなったのは大野さんの顔とムード。
昨日は大野さんがくノ一の扮装をしているといった感じだったが、今日は完全に役柄になりきっていて見違えるような存在感に溢れている。
個性的な高嶋さんと、実によい対比。いよいよ明日は撮影初日、さてどうなるやら。

二十五日、撮影初日。朝からロケなので天気が心配だったが、最高の天気。
いろいろトラブルはあったが、無事今日の撮影は終わる。
帰宅して明日の段取りを考える。これからは毎日それの繰り返し。
楽しくもあり苦しくもあり。


11/19 山田誠二 週刊山田誠二

十二日、映画のスケジュールの日割りが完成。
後は各日の細かい段取りを組むだけ。
役者さんやスタッフに現段階のスケジュール割の確認などで電話地獄に陥り、あっちこっちから電話が来たり、こちらからかけたりで、あっと言う間に時間が過ぎてしまう。
明日締め切りの原稿を急がないと。とか言ってる間に日付が変わり、朝から何も食べていない事に気付く。そんな訳でようやく今(十三日の午前一時)にファミレスに。
原稿上げたら絵コンテを至急仕上げないと。もう撮影まで二週間を切った…。

そう言いつつ食事を終えてから席を立つ気になれず、ボケーッとして店内にあるテレビのニュースを見ていたりして時間が過ぎる。
窓ガラスに映る自分の顔が目に入る。いかにも憔悴している。
さてそろそろ帰宅するかと店の外に出ると、物凄い寒さで吐く息が白い。
帰宅して、原稿のためのビデオを見るともう夜明け。
ついに締め切り当日の朝を迎える。
一眠りして昼に起きて、夕方までに仕上げようと思い、布団に入る。
が、せっかく組んだ映画のスケジュールの大枠が、様々な要因で軋み始めてまた調整。
そこに「幽」のゲラが届き、明日までにチェックして返さないとならない。
という訳で今日締め切りの原稿は明日の仕上げにする事にして、映画の段取りと幽のゲラチェックを先行。そうこうしている間に時間は夜の十時。
午前一時に食事をしたきりなので、空腹も絶頂。
取り敢えず食事に出て、帰宅したら日付も変わって十四日の午前零時半。
データをメモしながらテンションを高め、ようやく朝八時半に原稿完成。
締め切りに一日遅れたが、先方の催促が来る前に送信出来たので、まずは一安心。

これで一眠り出来れば言う事はないんだが、そうは問屋が卸さない。
今日は昼から美術の山口さんと、小道具や大道具の備品の調達や、ロケ先の下見などで京都市内を走り回らないとならない。
撮影までは日数では後わずかなはずなのに、それまでの道のりは果てしなく遠い…。
そこに知人からオモシロ写メが届く。こんな願い事を絵馬に書くなんて、お茶目だなぁ。

十五日、またまたスケジュールに歪みが出て、修正。
パズルみたいに一カ所崩れると、あちこちが狂い出し、微調整に四苦八苦。
頭領役の大物俳優さんの衣装とカツラとメイクさんを手配せねばならず、あちこち手配と交渉の電話。それに付随する備品もまた増えて、その手配もまた急ぐ。
そんな時、車検と免許証の更新が近い事を思い出し、撮影前に行かないとヤバい状況と気付く。
十四日にアップした原稿について、依頼先から電話。基本OKという事で胸をなでおろす。
それから女優さんと打ち合わせ。話が長引いたため、帰りがちょっと遅くなってしまい、こんな時間まで妙齢の女性を引き留めてしまった事を反省する。
時間がないないと焦らず、今は出来る事を確実に処理していこう。慌てず慌てず、落ち着いて。

十六日、相変わらずスケジュール組みと、そろそろ絵コンテに着手。
今回の衣装は特殊なので、ほぼオーダーメイドなのだが、忍者の頭領役の大物俳優さんだけは本格的時代劇の衣装とメイクなので、時代劇専門のスタッフにお願いしないとならない。
という訳で関係各位に電話したり出向いたりして交渉。
大物俳優さんのお宅にお邪魔して、スケジュールや、衣装とヅラのイメージを打ち合わせる。
まだまだ準備も多く、まさしく体が一つでは足りない状態。

十七日、ローバーの車検なので、午前中ディーラーに納車に行く。台車に乗って帰宅。
車検が終わるのは撮影前日になるそう。ちょっと寂しい。
映画の準備で各方面に電話で最終確認。
それから総スケジュールの確定を終えたの日付が変わって十八日の午前四時。
一眠りして、起きてからまた関係者にスケジュールを連絡。
いよいよ絵コンテにかかるのだが、自分で書いた脚本ながら、こんなのどう映像にするんだよ! 的な箇所多数。
字で説明された事を基礎を現実の芝居に組み立て、撮影のカット割を考えないとならないが、普通の日常生活を描いた映画と違って、特殊な状況が多い作品なので、芝居を考えるのが難しい。
そこに時間と予算の制約が入るし、いかに工夫するかで悩む日々。


11/12 山田誠二 週刊山田誠二


十月五日に撮影した、私の脚本・監督作品「怪談死びとの手ざわり」(15分バージョン)が、新耳袋の中山市朗氏監修による中山市朗作劇塾製作の短編怪談二本と合わせて、NPO法人アートポリス大阪・第7回公開フォーラムで上映決定!
日程・11月23日(祝)
フォーラムの開催時間12時から19時までの中、「死びとの手ざわり」上映は12時半からです。
会場・梅田ビジュアルアーツ専門学校新館3階アーツホール。
入場料・1000円
連絡先・ビジュアルアーツ(電話0120ー69ー2299)、
アートポリス大阪協議会(電話06ー6263ー6137)まで。



六日、今朝八時半過ぎに原稿アップ。残り四件。取り合えず寝よう。

七日朝、特殊メイクの打ち合わせ。
明日締め切りの原稿をして夕方中断、スタジオの洞窟のセットの進行具合を見に行くと、「おお!」という予想を越える出来。
撮影が楽しみになる。セットを組んで下さっている美術の山口さんと、他のセットの打ち合わせをしてから、エキストラで出演いただく方の面談。
帰宅して明日の朝までに原稿。
殺陣の諸鍛冶さんのスケジュールがようやく決定したので、総スケジュールを早急に組まないと。

八日、原稿三件上げる。残るは十三日の締め切り一件。
この隙に映画のスケジュールを組まないと!

十日、朝起きると「おめでとう」メッセージが。ん? おお! 今日は誕生日か!
映画の準備ですっかり失念していたぞ!
まあいつも特別な事はしないけど、祝って下さる方がいるのは有り難い事です(*^_^*)
ここ数日は十三日の原稿と、映画のスケジュール組みとロケ先の候補を検討したり。
スタジオの近くのお寺がなかなかいい雰囲気なので、使えるならいいなと思っていたら、美術の山口さんが、そのお寺が運営する幼稚園の卒園者で、これ幸いと話を聞いてもらったら、快くご対応いただき、土日以外なら使用させて下さるとの事。
以前にも松田優作主演の「人殺し」という映画でも使用されたという。

そこに過日スペインのバルセロナで催された、世界一のホラー映画祭「シッチェス映画祭」での、招待された私の映画の情報が、映画祭の委員長から入って来た。プログラムによると

JAPANESE ADORE BLOOD.
Massacre: Mad Killer vs Schoolgirl Fighters (2006, Seiji Yamada)
Screening not suitable for under-18s or weak stomachs.
The Naked vs. The Living Dead (2005, Seiji Yamada)
Screening not suitable for under-18s or weak stomachs.


と紹介されており、要約すると「敬愛すべき日本のスプラッター」という冠りで女刑事と化け猫を上映している。
笑うのは作品のタイトルの下に「未成年や胃の弱い方はご遠慮下さい」という趣旨の注意書き。
胃て…(^^;
で、映画の評判は「とてもクレイジーで面白かった」そうで、やれやれと一安心。
近々、委員長が映画祭の模様を撮影した写真を送ってくれるというので楽しみ。
来年は「妖怪くノ一大戦争」を引っ提げてバルセロナに行くぞo(^▽^)o

十一日、スケジュール組みと原稿を進め、夕方にスタジオに行ってセットの進行具合の確認と打ち合わせをする。
洞窟のセットは以前の倍の長さになり、更にグレードアップ。

それから移動して女優さんと役作りや衣装の打ち合わせ。
帰宅してスケジュール組みと原稿を再開。
洞窟は長くなったが、原稿とスケジュール組みの締め切りまでの時間は短くなり、特にスケジュールは明日までに組み上げないとならない。
人生いろいろです。


11/5 山田誠二 週刊山田誠二

二十九日、「幽」の原稿、一気にテンション上げて集中し、夜通し書いたせいか、今朝になってグッタリ。まあ半分書けたし、後半書く事は分かっているので、少し休んで執筆を再開したら、今日中には間違いなく完成のはず。
それから次の原稿に取りかかるが、月曜の夜には最悪でも半分、上手く行けば三分の二は書き上がると予想。

三十日に日付が変わって午前三時過ぎに一件原稿アップ。
お風呂に入ってテレビを見ていたら、「犬神家の一族」のリメイク版の映像が流れていた。
オリジナル版はもう三十年も前かと思うと、月日の流れの早さとかより、作品の寿命の長さに驚かされる。しかしリメイク版、どうなんだろうなぁ。
これでヒットしたら、石坂金田一で新作が出来るみたいな展開になったら嬉しいんだけど。
などと言ってる間に、次の原稿を仕上げないと。

十一月一日、粛々と原稿を進める最中、今日は中之島までファントマさんの舞台「Red River Valley」を観劇に行く。
前回の映画ではファントマの皆さん総出演頂いたが、今回撮影する新作には盛井雅司さんと森愛子さんにご出演いただく事に。
舞台はいつもながらの娯楽大作で、サボテンの観察日記が最高にツボだった。
終演後、盛井さんと森さんにご挨拶に楽屋に。
帰路、観劇の間オフにしていた携帯の電源を入れると、原稿依頼が三件。
それが済んだら映画の撮影に向けて前進あるのみ。
そうそう、行く時に駅の階段の上にビニール袋が意味ありげにポツンと置いていた。
一瞬「テロ?」と思ったり。

二日、今日また一件原稿の依頼が入る。
仕事が来るのは誠に喜ばしいが、これで五件重なっている事に。
いずれにしても八日が最終締め切りなので、それまでの忙しさ。
映画の準備も並行しつつ頑張ろう。

三日、今日はよい天気で朝日が清々しい。

原稿に集中しようとしたら映画の方で細かいトラブルが発生。なかなか気を抜けない。
何とか月曜までには原稿を済ませないと。

四日、昨夜から今日に日付をまたいで、原稿に必要なビデオを探して京都中のレンタル店を大捜査。
ようやく見付けて帰宅し、京極さんに電話。
今回の映画で京極さんにはCGをご担当いただくのだが、イメージ通りの映像を作るには、どういう素材を撮影すればよいかなどを打ち合わせ。
もちろん話は脱線していつもの愉快なバカ話になり、これまたいつも通り元気を頂く。
しかし京極さんの仕事量と、その処理能力には毎度毎度感服。



10/29 山田誠二 週刊山田誠二

二十二日、私の映画が招待された、スペインで開催される世界一のホラー映画祭・シッチェス映画祭と、ベルギーのSFホラー映画イベントFACTSも十六日に無事終了。
その詳細の一部について、私の映画の英訳を担当して下さっている通称「隊長」から連絡が来る。
それによると出品リストでは私の作品「女刑事と裸体解剖鬼」「化け猫魔界少女拳」は

y en BRIGADOON, entresacamos:
Ciclo "A los japos les gusta la sangre" con pel&iacute;culas como:
"The Nacked vs. The Living Dead" (Seiji Yamada),
"Massacre: Mad Killer vs Schoolgirl Fighters" (Seiji Yamada),


となっていて、女刑事と裸体解剖鬼が「裸女対ゾンビ」、
化け猫魔界少女拳が「大虐殺 殺人狂と女子高生戦士」というタイトルになっている。

女子高生戦士というのはどこから付けられたタイトルなのかは謎だが、多分海外から見ると女優陣はそれ位の年齢に見えるからかなと思ったり。

画像はFACTSの会場に貼られた化け猫のポスター。
画像を見ると自分の映画が海を渡ったと実感する。


二十三日、日本テレビ「極上の月夜」で、美輪明宏先生の主演映画「黒蜥蜴」の映像が流れたのを見て仰天する。何故かと言うと…。
三島由紀夫の没後、三島の評伝本が出版され、その本を三島夫人が訴えた。
本には「三島はホモであり、結婚は偽装結婚だ」という記述があり、これに不快感を示した三島夫人が、その記述の削除を求めたのだ。
確かに自分を偽装妻と言われた三島夫人の不快感は分かる。
しかしこの騒動の後、三島夫人は三島が遺した「ホモっぽい痕跡」の封印に躍起になる。
「黒蜥蜴」はその最たる物で、生き人形役で出演した三島と、美輪先生演じる女賊・黒蜥蜴の接吻シーンがある。
三島夫人は黒蜥蜴のテレビ放送及びソフト化、並びに問題のシーンの写真の公開を禁じ、黒蜥蜴は名画座の上映を追いかける以外に見る術がない幻の映画となってしまう。
実際は何故かアメリカのコロムビアピクチャーズよりビデオ化され、レンタルビデオ店では洋画の棚に並んでいたが、コロムビアをソニーが買収して今のソニーピクチャーズになったと同時にコロムビアピクチャー時代のビデオは回収され、ソニーピクチャーズの再発売のビデオに置き換えられた。
が、再発売には黒蜥蜴のタイトルはなかった。
その後、三島夫人も没し、封印も近々解かれるのだろうと期待をして幾年月、そこに極上の月夜で、モロに美輪先生と三島の接吻シーンが放送されたのだから、これを驚かなくて何を驚こうか!
コロムビア時代のビデオは押さえているが、やはりDVDの高画質で押さえておきたい名作。
いよいよ発売間近?

二十四日、南座公演「どてらい男」を見に行こうと思っていたら、明日で楽日!
明日は大阪に用事なのでアウト。失敗した(T_T)
「どてらい男」は「細腕繁盛記」や「あかんたれ」の花登先生原作の浪速ド根性商売モノ。
戦前、地方から大阪の機械工具問屋に丁稚奉公に出た山下猛三ことモーやんが、先輩丁稚や番頭の嫌がらせを持ち前の商才とド根性ではねのけ、ついには独立を果たすまでを、戦中、戦後の混乱期を挟んで描かれる。
西郷輝彦主演でドラマ化もされ、テレビ、小説ともに大ヒットした。
小説のモデルになったのは、実在する機械工具問屋・山善の当時の社長で、何度かお会いしたが、まさしくモーやんそのもので驚いたり嬉しかったり。
小説に登場する他の人物も実在の商売仲間がモデルになっており、問屋街一帯はどてらい男の世界そのもの。「わし、あんなにモーやんにイジワルしてへんねんけどなぁ」とぼやいている人もいた。
が、この日本のテレビ史に残る大ヒットドラマを、今見る事は不可能。
なぜなら…ビデオが最終回と、途中の一話の二本しか現存していないという衝撃の事実!
当時はビデオテープが高額だったので、テレビ局は一定の期間を過ぎると古い番組のテープを再利用して、新たな番組を録画していた。
どてらい男も消去され、新たな番組が録画されてしまったのだ…。
もちろんテレビ局も、何でもかんでも消去・再利用という訳ではなく、ちゃんと保存用と消去用の番組を分けていたが、どてらい男が消去用に分けるとは、当時の判定をしていた担当者はどんな基準で判定していたんだろう。
どてらい男の担当者も、消去された事を聞いて、「あれを消すか? 他になんぼでも消すもんあったやろ」と言ったとか。全く同感。

二十五日、梅田に劇団クロムモリブデン公演「猿の惑星は地球」を観劇に行く。
この舞台には私の前々作「女刑事と裸体解剖鬼」に出演してくれた板橋薔薇之介君と、十一月に撮影の「妖怪くノ一大戦争」に出演いただく高嶋ひとみさんと金沢涼恵さんが出演されている。
実は高嶋さんと金沢さんとは直接の面識がなく、実際にお会いするのは今日が初めて。

午後一時に待ち合わせて、食事とお茶。役のイメージやキャラ作りで話が盛り上がる。
三時になって高嶋さんらはリハーサルのため劇場に戻り、私は七時の開場まで四時間の待ち。
映画でも見ようかと映画館を回るが、これと言った映画もなく、仕方なく喫茶店に入る。
メールでもして時間を潰そうと思ったら、地下一階の店の更に地下なので電波届かず。
取り敢えず一服して古書街に行くと定休日なのか全店舗シャッターが降りている…。
そのまま水族館通りを魚を見ながら抜けて、書店回り。
演劇のコーナーに行くと、女子大生と思しき女性が「俳優になる!」というストレートな書名の本を熱心に立ち読みしている。しばらくして女性はその本を持ってレジに。
彼女の大きな夢と、これから待ち受ける現実の大きな壁を思うと、ふと自分の若い頃を思い出して、何やらシミジミしてしまう。
それからオモチャ売場に行ったり、DVD売場に行ったり。
つくづく自分はインドアで、外では遊べない人間だと思い知る。
ゲームをしたり、パチンコをしたりするのであれば、ゲーセンやパチンコ店で四時間位はすぐ過ぎたんだろうが、どちらにも趣味なし。
そうして歩き回っている間に六時を過ぎて食事。お茶をしたら丁度よい時間になって劇場の梅田HEPHALLに向かう。
さて舞台は「ねじ式」+「バーバレラ」+「ゾンビ」という感じで、圧倒的な勢いで観客を押し切ってしまう、シュールでナンセンスな物語。
板橋君は相変わらず手堅い演技で安心して見ていられる。金沢さんも手堅い演技。
高嶋さんは動きと表情が最高に面白い。
この劇団は元々大阪を拠点に活動していたが、劇団員全員で上京し、今は東京を拠点に活動しているというアドベンチャーな集団。その結束力はスゴいなと感心。
二十九日まで上演中なので、興味を持たれた方はどうぞ。

二十六日、昨日の日記で書き忘れた重大な目撃談があった。
地下街を歩いていると、スポーツ刈りで満面の笑みを浮かべた男が、何故か伝票をうやうやしく掲げながら「関口ひろしっ!」と変なイントネーションで繰り返し叫びながら歩いて来るのに遭遇。
関口ひろしがどうしたのか是非聞いてみたかった。
昨日は帰宅してから電話や何やかんやで、寝たのは今朝六時半。
十一時には起きて人と会う。幽と別件の原稿の資料集めも数日前から平行。
月末には書き上げて、映画の演出プランを早急に立てないとならない。
今日は疲労したのでこれから就寝。明日から頑張ろう。

二十七日、とうとう撮影の一ヶ月前を切った。準備も後一歩で完了だが、原稿の締め切りも目前。
せわしない。今日はエキストラ希望の方と面談し、帰ってすぐ原稿。
これからスケジュールが加速する…(-.-;)
夜に食事にファミレスに行き、腰を下ろしてフと見ると天井から不細工な物体がぶら下がっている。
カニ? 何やらカニフェアーらしい。

それにしても何て不細工なと思ったら、反対側から見たらちゃんとしたカニだった。
後ろから見たら手足のもげた蜘蛛かダニの死骸がぶら下がっているみたい。

二十八日、とにかく目先の原稿。何とか月曜には仕上げたい。早く絵コンテに取りかからないと。


10/22 山田誠二 週刊山田誠二

十五日、昼一で作劇塾の森田君が来て映画の打ち合わせ。
夕方、森田君と入れ替わりに劇団「あぁルナティックシアター」の橋沢進一さんが来られるので駅に迎えに。「あぁルナティックシアター」は東京の劇団で、橋沢さんは座長。
昨年お手伝いした、唐沢俊一さん監督の「猫三味線」に橋沢さんがご出演されており、それからのご縁。
前日から宇治に公演で京都に来られており、久々に再会する事に。
橋沢さんは若手の劇団員さんお二人を連れており、居酒屋でバカ話に興じる。
橋沢さんはCMでナレーションをされているので、非常にいい声。
そのまま私の家に場を移して、バカ話の連続。
橋沢さんの、唐沢さんの物真似がソックリで笑う笑う。
バカ話が済んで、寝ましょうとなったのは、日付も変わって午前三時。
一眠りして橋沢さんたちは九時に起き、駅までお送りする。
聞けば今日はレンタカーで京都観光をされるという。やっぱり役者さんはタフだなと感心。
ルナティックシアターは今月二十六日から二十九日まで、王子北トピアにて「星二願イヲ」を公演。脚本は唐沢さんと開田あやさん。

さて橋沢さんたちをお送りしてから、今日の予定は午後十二時と三時に、それぞれ出演交渉で面談。以前に大物悪役に出演交渉中と日記に書いたが、その悪役とは五味龍太郎さん。
五味さんは日本映画の全盛期から、主役に敵対する悪役のボス的存在として、市川雷蔵や勝新太郎、萬屋錦之助、三船敏郎ら大俳優と数々の名作や大作で競演。
テレビに活動の場を移してからも、数え切れない番組で貫禄と凄みあふれる演技と存在感を示した。十二時は河原町で女優さんと面談。無事ご出演をご了承頂く。
そして三時から太秦で五味さんと面談。

最初は五味さん程の大俳優に私如きがオファーをお願いするのは恐縮の一言だったが、お会いしてみたらまさに案じるより産むが易し。五味さんとは大いに意気投合し、気が付けば七時前。
映画談義で盛り上がる。今回の脚本も気に入って頂き、明日からトレーニングをして撮影に備えるとまで仰って下さるという、私にはこれ以上ないお言葉を賜る。
これで気合いが入らないと言えば嘘になる。
喜び勇んだその足で美術の打ち合わせ。
帰宅はまた午前様となったが、テンションはすっかり撮影モード、疲れも感じないから不思議だ。

十七日、車で人に会いに行く途中、パトカーと消防署の車(消火用ではない)がビルの下に止まっているのが目に入る。
見ると警察官や消防署員がビルの上を見ており、大勢の野次馬も上を見ている。
何だろうなと思いながらもそのまま特に考えもなく通過したが、後になってあれは飛び降り自殺をしようとしている人をレスキューしようとしていたのではないかと思い至り、しっかり見物しておくんだったと激しく悔やむ。

それ以外は外出する用事はなく、それから十八日は撮影の予定表の作成。
出演者や移動やセットなど、様々な都合を考慮して無駄なく撮影が進行するようにスケジュールを組むのは、なかなかに至難でパズルを組むような感じ。
これが出来ないとみんな動けないので、とにかく急がないとならない。
十一月頭に締め切りの原稿が二件あるので、尚更早く予定表を仕上げないと。

十九日、連日のハードワークで肩こりがマックス。今日は朝から馴染みの病院に整体に行く。
整体+鍼+お灸+指圧のフルコースでリフレッシュ。
帰宅したら鍼を仕立ての時のだるさで眠り、起きたのは夕方五時。
知人がサポートしている「劇団犯罪友の会」の公演が大阪で七時半より開演なので、身支度をして電車に。
この舞台には、「死びとの手ざわり」にも出演いただき、「妖怪くノ一大戦争」にも出演いただく藤崎小梅ちゃんも出演している。
公演が終わってから劇団の飲み会に顔を出して、今帰りの電車の中。
鍼がよく効いて、電車に乗った途端に睡魔が襲う。眠い。

二十日、朝から映画の予定表作り。
夕方から大阪に、「劇団大阪」公演「時の置物」を観劇に行く。
「死びとの手ざわり」に出演いただき、次の映画に出演いただく、くるみさんが客演で出演しており、くるみさんの舞台の演技は初めて見るので楽しみに行く。
客席の通路に補助椅子を出す程に入りは盛況だったのだが、客層がシルバー世代で占められており、小劇団の客層とは明らかに違うので少々ビックリする。
休憩を入れて二時間四十分の長丁場だったが、飽きずに楽しめた。
次は二十五日に、やはり映画に出演いただく高嶋ひとみさんの舞台を観劇の予定。
それまでに予定表を完成させて原稿に着手していないと。

二十一日、朝から予定表作り。
スケジュールの分からないスタッフや役者さんがおり、その返事が確定するまで正確な予定表作りが出来ない。
夜になって太秦の大映通り商店街にある割烹「冠太」に行く。
この日、冠太の大将が常連さんや友人を呼んで焼き肉をする事になり、その中の常連さんの一人を通じてエキストラを紹介していただく事になっており、唐沢さんの日記にも登場するA君から、女性を二人紹介して頂く。
他のルートからも集まって来てはいるが、後もう一声という感じ。
こんな感じで撮影直前までバタバタするんだろうなぁ。


10/15 山田誠二 週刊山田誠二

土曜から映画の脚本を書いていて、日曜の昼に寝ようとしたら、映画の件で電話打ち合わせが雪崩のように押し寄せ、気が付くと午後七時前! これはいかんと、とにかく一眠り。
ついさっき日付かわって月曜日(九日)午前一時前に起床。
明日は大阪に「死人の手ざわり」の仕上げ作業に行かねばならないので、その準備もしなくてはならないが、何が何でもその前に映画の脚本を仕上げないとならない。脚本は文字通り後一歩。
水曜から映画が一気に始動する。これから様々な問題が待ち受けているが、何があろうとやらねばならない!
あ、日曜日は全然食事していないじゃないか! しかし全然空腹にならない。
気が張ってるんだろうな。とにかく何か食べないと。
そのまま寝ないで午前七時五十五分、十一月二十五日より撮影の「新怪談必殺地獄少女拳・吸血ゾンビと妖怪くノ一大戦争」の脚本、ようやく完成。
くノ一、妖怪、カンフー、ドラキュラ、ゾンビ、必殺シリーズなど、様々な要素をひとまとめにするのに相当苦労をしたが、その甲斐あってシンプルなストーリーに無理なく織り交ぜられた。
しかし問題はシーン数。前回の「化け猫魔界少女拳」がシーンの総数が三十。
しかし今回の総数は六十。撮影日数は前回と同じなので、単純に一日の作業量は倍になる計算。
「化け猫」でも一日に百二十カット、朝から晩まで費やして消化していたのだから、それが倍になるとなると、これは不可能と言っても過言ではない。
それを実現するには水曜日からの準備にかかっている。

八日から九日まで寝ないで脚本を書いたり、「死びとの手ざわり」の仕上げ作業の準備をしたりで、結局寝たのは午後十一時。
八日から起きっぱなしだし、仕事も目一杯で疲労困憊だったので、さぞかし良く眠れるだろうと思ったら…日付変わって十日の午前一時半に眼が覚める。
いくら止めようとしても脳が暴走し、後十二時間後に行われる仕上げ作業の段取りを考えて行く。
こうして日記を書きながらでも、頭の中では、あそこをああしてこうして、このタイミングであの曲をいれて…と、どんどん組み上げる。
いや、脳が活性化して頭の中で完成するのは、作業がスムーズに進行するからよいのだが、とにかく寝ないと体がもたない。
確か寝る前に睡眠薬飲んだのにこれだから、脳の暴走ぶりは半端ではない。
お願い脳さん、少し休ませて下さい。夢の中で組み立てるのならOKですから(><;)
そうこうして午前三時過ぎに入眠。午前七時半にまた目覚める。
仕上げは午後一時に大阪の作劇舎の制作室にて行うので、家を出るのは十一時半。
まだ四時間もあるので、もう少し寝ていたいのに気がはやってもう眠れない。
起きたまま予定通り家を出て制作室入り。
オペレーターは「化け猫魔界少女拳」で助監督を務めてくれた、中山市朗作劇塾の森田君。
私が粗編集した映像をパソコンに取り込み、森田君に指示を出して本編集と効果音、音楽を付けて行く。

とにかく四十分の映像を十五分にしないとならないので、かなりの部分をカット。
何だかんだで七時前に完成。自分でもご機嫌な仕上がりで、上映会での上映が楽しみ。
あ、以前に上映会は十一月九日と書きましたが、九日は納品の締め切りで、上映会は二十三日でした。訂正いたします。
後は京極さんの仕上げによる、フルバージョンの完成が楽しみで待ち遠しい。
「怪談死びとの手ざわり」ご期待下さい(^-^)/
さて作業中、原稿依頼が二件。一件は怪談専門誌「幽」、もう一件は「映画秘宝」。
「幽」は連載コーナーの「怪談映画を読む」。今回はどの怪談映画をセレクトしようかな。
「映画秘宝」は、「犬神家の一族」のリメイクに合わせた「石坂金田一シリーズ」特集についての総評。共に締め切りは十一月。
撮影の準備と平行なので、頭の切り替えが大変だ。

十一日、朝から雨。某有名アイドルの出演交渉を、マネージャーさんと電話で行う。
手応えは半々。出演交渉はいつもながら神経をすり減らす。
ドッと疲れて、これで今日の一日の仕事を終えた気分。
後は夕方から、美術さんとスタジオの下見に行って、セットの打ち合わせをするだけ。
と思ったら雪崩のように問題が押し寄せ、それぞれの問題解決に走り回る事になり、帰宅出来たのは日にちが変わって午前一時半。ここ当分はこの状態が続きそうなので頭が痛い。
何が問題点なのか要約すると、それは脚本を読んだ各パートからの、実際に撮影する際に生じる疑問や要望。
予算とスケジュールの中でこちらの要望を具体化するには、各パートのスタッフに無理をお願いしないとならない事が多々ある。
当然スタッフ側にも聞ける無理と聞けない無理がある。その溝を埋めて、いかにお互いの着地点を探るか。その交渉にはこれまた神経をすり減らす。
しっかり着地点を確認しておかないと、撮影が始まってからトラブルの種になる。
それは極力避けないとならない。
脚本と監督とプロデューサーを兼務している辛さがここにある。
脚本だけなら、書き上げたら渡して仕事は終わり。
監督だけなら交渉や予算のやりくりはプロデューサーに任せて、演出プランを練り、撮影の事に専念すればいい。
本来なら監督として演出プランに専念したいが、そのためにはスタッフとの先の問題点を解決しておかなければならい。スタッフとの問題点以外にも、出演者との問題点もあり、頭が痛い。
最大の懸案はエキストラの確保。
早くプロデューサーの役割を終え、監督としての自分に現場をバトンタッチしたい。
脚本家としてエネルギーを費やし、更にプロデューサーとしてエネルギーを費やし、その上にまた監督としてのエネルギーを費やさなければならない。
そのエネルギー量は自分一人分を三等分するのではなく、三人分をそれぞれ百%でなければならない。そのためには本心ではなくても、非情な態度をとらなければならない事も多い。
それがまた精神的負担になる。だが映画はスタートした。何があろうと歩き続けねばならない。

十二日も打ち合わせ。
セットなど具体的なイメージを伝えるため、お互いが紙に絵を書いて説明するが、終わってから見ると子供の落書き帳みたいで面白い。

スタッフの一人が今、日韓合作の映画に参加しており、打ち合わせが終わったら撮影所に行くので、別のスタッフに「行くんやったら、次からは竹島は日本の領土だ! とハングルで書いたTシャツを着て行け!」というブラックなジョークを言われ、困っているのを見て不謹慎だが笑ってしまう。でも実際にそんな事をしたら、韓国側のスタッフや出演者と揉めて大問題になるだろうなぁ。
報道されてワイドショーや週刊誌のネタになる事間違いなし。
それはさて置き、脚本を読んで香盤作りに着手。
香盤とは撮影スケジュール表の事で、移動や出演者のスケジュールを考慮し、いかに効率よく撮影するかを念頭に作成される。
例えば今回はエキストラが多いので、エキストラの出演する場面は一日にまとめてしまうとか。
日数を分ければ分けただけ、出演料や食事代が増加する。そういう無駄は避けねばならない。
限られた日数しか来られない出演者がいたら、その日数に合わせたスケジュールを組む。
こんな感じなのでパズルを作るみたいで楽しい。
しかし綿密に作成した香盤も、不測の雨や撮影の遅れで予定が狂う事もある。
そうなった時の組み直しがまた大変。とにかくやってみなけりゃ分からない。

十三日、殺陣師がなかなか決まらず頭を痛めていたが、今日ついに決定。
それは「あずみ」や「日本沈没」などの大ヒット作を担当している諸鍛冶裕太さん。
今回は殺陣が命なので、諸鍛冶さんが担当していただける事になり、これはもう大船に乗った気分。
後、敵の頭領役に、悪役俳優のビッグネームに出演交渉中。
着々と映画の輪郭が見えて来て、テンションが上がる。
交渉と平行して美術の打ち合わせ。お互いに絵を描きながらイメージを伝え合う。
文字が映像に進化して行く過程は実にスリリングだ。

十四日、河原町の新京極通りにある、映画演劇用の刀剣類の製造元を訪ねて、忍者刀や西洋短剣などを注文。
ついでに近辺の店を回って、使えそうなものを探し歩く。結構収穫あり。
それから自宅で小道具、美術、衣装の打ち合わせをして、日付が変わる。
早く下準備を終えて演出プランに着手したい。



10/8 山田誠二 週刊山田誠二

一日の昼過ぎから脚本の続き。そこにダンボール十二箱の、私には超値打ち物の荷物が届く。
それが何かは明かせないが、京極夏彦さんと夜に電話でその荷物についての話を中心に、私が執筆中の脚本の話やらバカ話やらで盛り上がる。
相変わらず話上手で、こちらへの気遣いとアドバイスをフランクに、さり気なく賜り、いつもながら元気をいただく。

また森山東さんから森山さんの著書をお送りいただき、こちらも届いていており、しかもサイン入りで誠に恐縮。
そうこうして脚本もいよいよ最後のクライマックスに差しかかったところで少し疲労を覚える。
もう二日の朝八時。そりゃ疲労もするわなと、これからお布団に入って仮眠。
この調子なら脚本も予算の枠の中で見せ場も収まり、すっきりとまとまりそう。
しかしNPO法人用の短編のスケジュールを計算したら、役者さんの都合で十月十日までに撮影しないとならない事が判明。
五分程度の短編なので、撮影は一日で終わらせられる量の脚本を考えないとならない。
今の脚本が終わってすぐに書き始めないとならない訳だが、さてどうするか。
一日で撮影出来る五分のホラー短編映画。新耳袋とは違うカラーを目指さないと。

三日、十日前後に予定していた短編映画の撮影を、急遽五日にしないとならなくなり、脚本やらキャスティングやらで修羅場に。
短編だろうが長編だろうが、準備の手間は同じ。
今執筆中の映画の脚本を、取り合えず今日書ける所まで書いて、明日一日で短編用の脚本を書き上げて明後日撮影という強行軍。
とにかく準備期間がゼロの撮影なので、極力小道具や移動の少ない設定にしないといけない。
時間も厳しいが制約も厳しい。
そこにパソコンを修理に出した電化店から電話。ディスプレイが映らないという故障だったのだが、本体とディスプレイを接続する回線を取り替えれば直るという。しかし、修理代に三万円かかると言うではないか! パソコンの事はよく知らないが、そんな接続の回線を取り替えるだけで三万円って! どう考えても有り得ない! 大体中古のパソコンでもそれ位であるって。修理の手間代を考えても、どんだけ高い回線やねん。
現在ワープロがあるので執筆には困らないし、ネットのオークションや通販は携帯で、これまた困らないのでパソコンの修理は断る。
パソコンなんかデータの通信にしか使わないから、安い中古を買おう。

そんな中、岡山に向かっているという知人から、バスの中から撮影したという写メが届く。
笑える。

三日の午後五時に映画の脚本の九割までを書いて、続いて五日に撮影に入る短編怪談映画の脚本を書き始める。これが意外にスムーズに進行し、五時間で完成。
撮影場所は自分の家なので、脚本に基づいてカメラアングルや演技プランを考えて家中をウロウロする。そうこうしている間に日付が変わり午前一時。
朝から何も食べていないのでファミレスに行く。すると広大な駐車場に一台も車が見当たらない。
入ると出迎えてくれたのは愛想がないというか無気力というか、何だかしぼみかけの風船のようなオジサン店員。店員はこのオジサン一人で、客は二人だけ。
繁華街から外れ、下町の住宅街の中にある寂れたラーメン屋みたいな、異様に貧乏臭い空気が漂いまくっている。深夜にちょくちょく来ているが、いつもは若い女性店員が、マニュアル通りと言えどにこやかに応対してくれて、客もそこそこいた。しかし今回のオジサン店員がまたいるかと思うと、正直もうしばらくはこの店には来る気になれない。お店の雰囲気をよくするのは大切なんだなと、当たり前の事をしみじみと感じながら食事を終え、帰宅。

撮影機材を引っ張り出し、大体の用意を整えて、映画の脚本の執筆を再開。
さてドラキュラが拉致した娘たちを次々に残虐に拷問するのが見せ場の一つだが、どんな拷問にするのかは、物語を書き終わってから考えようと思っていた。
で、物語部分はほぼ完成したので、拷問のチョイスを開始。
自著「心霊怪奇博物館」を参考に、あれこれと考える。

この本は心霊や怪奇事件、死刑や拷問の方法、地獄の仕組みや刑罰、怪談映画など、様々な怪奇を博物館形式に陳列した一冊。全くの自分の趣味の博物館的読み物で、我ながら重宝している。
ただ残虐なだけなら幾らでも出来るんだが、惨い中にも突き抜けたムチャクチャで面白い要素が欲しい。
前回の化け猫魔界少女拳では妄想の限りを尽くしたから、違う角度から考えないと。
とか書いてる間に午前五時半。とにかく一眠りしないと。

五日、朝九時半に出演者集合し、撮影開始。照明、撮影も自分でしながらの監督だったので、労力は三倍。
完成作品は五分から十分の間のつもりだったが、テープをトータルで七十分回したので、完成作品は十五分を越えるかも。
撮影は順調に進み、午後九時五十分に終了。途中の休憩や、役者さんの一人が中座しての待ち時間を引けば、午後七時には終わっている計算なので、いつもながらの早撮り。
な割りにはリハーサルにも時間を費やし、余裕のある現場だった。
いつもバカ映画を撮っているので、あまりにも正統派怪談の作りに、これまで私の作品を見て来た方は驚く事間違いなし。

映画はそうそう撮るチャンスはないので、せっかくのチャンスならお祭りにしてバカ騒ぎしたい。
だからうんとハメを外してバカ映画を撮っているのであって、もし年に何本も撮れる幸せな状況なら、普通の映画でも喜劇でも、いろんなジャンルを撮ってみたい。
今日の撮影は役者さんも個性豊かで面白く、芝居も大変よかった。
いつもは撮影が終わったら、しばらくは映画の事を忘れていたい質だが、今回は早く完成作品を見たくて自分でも待ちきれない位にワクワクしている。
山田式正統派怪談映画、どうぞお楽しみに(^-^)/

六日、昨日は撮影が終了してから京極さんに電話。
と言うのは撮影を終えて、このスケジュールで、想定の範囲を大幅に越えた、なかなか面白いものが撮れたと喜んだものの、その分、編集やSEや選曲と、仕上げのハードルが高くなった事に気付き、どうしたものかと頭を抱える事に。
プラモデルに例えると今はパーツを揃えた段階で、組立や塗装の仕方で出来上がりが大きく左右される。映画もプラモデルと同じ。私の作品のテイストを最も理解し、最高にクリエイティブな仕上げが出来る人間は…そう、京極夏彦その人しかいない!
電話での厚かましいこちらのお願いを、京極さんは快くお引き受け下さり、欣喜雀躍。
しかし言うまでもなく超売れっ子でご多忙な京極さんのスケジュールはすでに満杯。
上映会の十一月九日には間に合わないという事になる。
そこで上映会に間に合わせる仮仕上げ版をこちらで、最終完成版を京極さんが担当するという結論に。
電話が終わってから脚本をファックス。そのまま寝ないで、OKカットだけを抜き出し、順番通りにザッとつなぐ粗編集の作業に取りかかり、今朝終了する。さて粗編集の段階で尺は四十分。
これだと普通に仕上げると、完成作品は二十分から二十五分にはなる目算。
先方の要望は十分程度の尺なので、軽々とオーバー。
もちろん十分程度に仕上げる事も可能だが、枝葉がバッサリと落ちて遊びの部分がなくなり、ストーリーを追うだけになってしまう。
短編はストーリーだけになっても飽きずに見られるし、脚本もショートショート的にオチのある内容に書いたので、遊びがなくなっても根本的な面白さが損なわれる心配はないが、やっぱり切るのはもったいない。だが、そこで迷っていては中途半端な作品になってしまうので、ここは上映会用はこちらで極力短くする事に専念し、フルバージョンは京極さんにお願いすると方針を決める。
作品は大阪を映画で活性化しようというNPO法人・アートポリス大阪の主催するフォーラムのプログラムの中の一つとして、他の監督さんたちの作品と共に上映される。
一般公開のフォーラムなので、興味がおありの方はお越し下さい。
詳細が分かりましたらまたお知らせいたします。しかし京極さんには本当に足を向けて寝られない。いつもありがとうございます。
あ!映画のタイトル考えてない!悩むなぁ。

七日、ここ数日の撮影ですっかり忘れてたけど、私の作品が招待されたバルセロナのシッチェス映画祭が五日から開催中。些細なこだわりだけど、「出品」ではなく「招待」であるのがポイント。
よく「何とか映画祭出品作品」とか宣伝している映画があるが、出品は自分で持って行くので誰でも出来る。でも「招待」はいくらこちらで希望しても招待してもらえるというものではない。
世界一のホラー映画際に、何の売り込みもしていないのに、自分の作品が招待されるという事は、作品が認められた訳だから素直に嬉しい。
「女刑事と裸体解剖鬼」と「化け猫魔界少女拳」に、映画際の観客がどんな反応をしているのか見てみたいなぁ。

さて、五日に撮影した短編怪談映画のタイトルは、なるべく生々しくて気持ち悪いものにしたいと考えて「怪談死人(しびと)の手ざわり」に決定。
なぜ死人の手ざわりなのかは、映画を見れば納得いただけると思います。
上映会用の仕上げは来週の火曜日。
それまでに十一月二十五日から撮影の「妖怪くノ一大戦争」の脚本をアップしないと。
脚本が出来てから撮影まで一ヶ月と少ししかない。
そんなこんなで、あっと言う間に年末になるんだなぁ。


10/1 山田誠二 週刊山田誠二

唐沢なをきさんから同人誌パチモン大王の別冊が届く。
いつもながら素敵なパチモンが集められていて笑う笑う。

特にトップのゴールデンホークのぬり絵の脱力感は最高! ありがとうございます。

目眩も鎮静化して来たので、そろそろ執筆に取りかからないとならないが、夕方なのにパジャマでニュースを見ていたり。
パソコンがまだ修理から直って来ないので、知人からワープロを借りる。
やっぱりワープロはいいなぁ。

二十五日、ゴキブリが大量発生!二階に上がろうと階段に上ったらゴキが!
退治して書斎に行くと本棚にまたゴキが!
また退治してやれやれと思ったら天井にまたゴキが!
しかし最後のゴキは殺虫剤を噴射したら机付近に落ちて、そのまま行方不明に(|||_|||)
どこかで息絶えているに違いないけど、発見出来ないのが気になって仕方ない(>_<)
そう思って悶々としながら、しばらくして二階に行こうとしたら、階段の下で瀕死なのを発見!
処分してやれやれと安堵。
しかしゴキブリを始め虫の侵入を警戒して窓は開けず、密閉状態にして絶えず気を付けていたのに、この一気発生は何故…?
どうやら夜に食事に出る前にドアを少々開けっ放しにしてモタモタしていた隙に侵入したらしい。実際食事から帰ってからすぐの騒動だったし。
奴らは一瞬の隙を逃さず侵入して来る。油断ならない(-.-;)

二十七日、昨日の雨もあけた秋晴れの中、曼珠沙華が満開。

出来れば鉢を家の中に移してずっと眺めていたい。本当に綺麗な花だ。とか言ってる間に月末。
映画の脚本を何が何でも今月中に仕上げないと、十月は大変な事になる。
いろいろ悩み続けたが、ついに見切り時か。
まずは書き上げれば、新たに見えてくるものもあるだろう。
極力単純にしたいと努めているが、どうしてもあれこれ詰め込みたくなる。いかんいかん。

二十八日、今朝、夢の中で脚本を考えていて、いいアイデアが浮かんでカット割まで考えて大喜びという所で眼が覚める。悩みに悩んでいた脚本の突破口が開けたと大喜びして二度寝したら、せっかく朝に思い付いたアイデアが、大ざっぱにしか思い出せず、朝起きた時にメモしておけばと激しく後悔する。
夕方にようやく思い出し、脚本の執筆開始。
全体の構成は出来ていたので、引っかかっていた部分の突破口が開ければ後は早い。
いい調子で進行中。この分なら今月中には第一稿は完成。
第一稿さえあれば撮影の準備には取りかかれるので、撮影までに気になる部分を修正すればいい。
まさに雲が晴れたような気分といいたい所だが、目眩が相変わらず治らず、正直ワープロを打つのがキツい。目眩が悪化して執筆中断→来月に持ち越しという事態は何としても避けたいなぁ。
しかし本当にワープロは使いやすい。パソコンが直って来ても、ワープロ使おうかな。

二十九日、秋の味覚と言えばサンマ。
サンマは美味しいし安いし、何て素敵なお魚さんなんだろう。二十四時間営業のスーパーで深夜、サンマのお刺身が半額になっていたので喜んで購入。
さて秋の味覚と言えばもう一つ、松茸。何かと問題があるこの時期に、北朝鮮産の松茸がコソッと売られているのを発見。
しかも売り札に書かれている北朝鮮産という字の「北」の部分に、故意か不注意か、血が滴るような赤いインクが施されているのに笑う。

脚本はサクサクと順調だが、今回は妖怪がテーマなので、ドロドロとした怪談味がない。
取り入れるよう留意せねば。

三十日、映画の脚本の執筆快調。同時にこれまでの身体の不調も消え去り快調。
不調は脚本の執筆開始直前の葛藤によって起こされたものらしい。既に半分近くまで執筆。
キャラクターが自在に動き出し、語り始めて、書いていて楽しい事この上ない。
ただ調子が乗りすぎて、どんどん膨らんで長くなって行く兆しが。
小説ならどれだけ大作になろうが結構な事だが、映画は予算とスケジュールという枠があるので、脚本はその中に収まる規模でなければならない。

すでに日にちは十月一日になって午前三時を回った時点で、書き進めたい気持ちを抑えて要点を整理。今から削れる部分は削っておく事にする。
昨日までに書き上げるつもりだったが、ここまで書ければ逆に焦らず、じっくりと後半に筆を進めるべき。
この余裕が出来を左右する。撮影は十一月二十五日から。
後二、三日を脚本に費やしても準備も含め充分に間に合う。
前半は我ながらしっかり書けたので、尻すぼみにならないよう、落ち着いて落ち着いて。
お風呂に入って一眠りもいいかも。しかし籠もりっきりだから無精髭が伸び放題(^_^;)


9/24 山田誠二 週刊山田誠二

十八日、以前から打診されていた映画のプロデュースが具体化して来た。
年末に向けて押せ押せの状態に心労が積もったストレスからか、昨日から少々目眩が。
目眩はじっとしていてもグルグルするので厄介だ(-.-;)

十九日、昨日今日と寝て、ようやく目眩が治まる。
明日は番組編集で一日スタジオ入りなので、目眩が再発しないか少々不安。
これから編集用の素材を用意しないと。

二十日、起床したら目眩も治まっており、朝十時から編集室入り。
以前製作した二時間の番組を五本、各二十五分に編集する作業。
どうなる事やらと思っていたが、局側の担当のT嬢がタイムコード表を作成してくれており、それに沿って編集し細部を確認するといった感じで、作業は非常にスムーズに進行。
やれやれと安心したら、帰りの電車で目眩再発。帰って横になって休む。明日は病院に行こう。

二十一日、目眩で午前中は動く気になれず、病院は午後からの診療にしようと、夕方に家を出て病院に行くと、今日は午後は休診日で激しくショック。肩を落としてトボトボと帰る。
玄関先に植えていた、去年採取した曼珠沙華の球根が芽を出した。
二日前までは画像の四分の一位の高さだったので、スゴい成長率に驚く。花が咲くのが楽しみだ。

二十二日、今日はホラー作家の森山東さんに飲み会に誘われていて、前から楽しみにしていたが未だ目眩が治まらず寝たきりなので涙を飲んでご辞退。
しかし何やかんやで目眩も一週間近い。いい加減治ってくれないと仕事に支障が…(-.-;)
午後から病院に行き、めまい止めの薬をもらう。
とてもテレビを見る気力もないが、気になる番組があり、激しく興味をそそられる。
それは松平健主演の二時間ドラマ「踊る!親分探偵〜京都阿波踊り殺人事件〜マツケンサンバが謎を解く!?人情厚い元組長と子分衆が京都で悪党達を一刀両断!マツケンがホストに変装!?今回も派手に踊ります」。いやもう、激しくバカっぽくて素敵なタイトル。
結局見たが、ご都合主義で強引なストーリー展開が鮮やかなまでにお見事。最高でした。

二十三日は寝たきり。棺桶の中の吸血鬼状態。

二十四日、蛇の餌を買いにペットショップへ。ぼちぼち活動を始めないと…。


9/17 山田誠二 週刊山田誠二

十日、映画祭と番組五分割について、京極さんと電話にていろいろご相談。
その後、スペインに送らなければならない物の手配でバタバタして一日が終わる。
明日には準備万端整えて発送という段取りで行きたいが…。気が休まらない(-.-;)

十一日、昼前からヘリコプターの音がスゴい。
かなり低空で、うちの上空近辺を長時間飛んでいて、あんまり飛んでるんで近所の人が表に出て来てワイワイ言ってるんで、何事か見に行きたいけど、近所の人と顔を会わせるのがイヤで我慢。
しかし気になる…何なんだろう…(-.-;)
映画祭向けに送る品々の準備を続行。映画本体以外に、ポスター、チラシ、パンフレット、写真などを送らなければならない。
久々にネガを引っ張りだして、焼き増しする写真をピックアップ。
近所の現像所に行くと休みなんで、仕方なく遠方の大手カメラ店でプリントを頼む。
焼き増されたプリントを久々に見ると、撮影中の思い出が去来して、たった数年前なのに、いたく懐かしく感じて見入ってしまう。
これを撮影当時、まさか今日のような日が来ようとは想像だにしなかった。
来月にはバルセロナで世界中の映画関係者が見るのかと思うと、夢みたいな話だ。

十三日、映画祭用の品々を航空便でバルセロナに発送。
雨の中、大阪に某出版社の編集長さんらと、この秋から取りかかる小説の打ち合わせ。
それを済ませて関西テレビに移動し、また打ち合わせ。
少々精神的に疲労。しかしそれ以上に疲労したのが帰りの電車。
帰宅ラッシュと重なり、普段家に籠もっている身には相当堪えた。

画像は関西テレビのマスコットキャラクター、ハチエモン。カンテーレ♪


十四日、コンビニに買い物に行くと、駐車場にカラスがいた。車を降りる前にしばし観察。
ふと気ままそうなカラスに憧れてしまう。疲れているなぁ。しかしカラスってカッコいい。

十五日、昨日から実家の岸和田に帰省。岸和田は土日がだんじり祭り。
滅多に実家に帰らないので、正月と祭り位は顔を出さないと親がうるさい。
昨日からゆっくりしていたが、そろそろ仕事が気になりだして落ち着かない。実家にいる二日間位は仕事の事は忘れたいもんだが、それが出来ない。本当に貧乏性だ。
岸和田市役所に掲げられた人権啓発標語が、岸和田らしくて笑う。



「だんじりを曳く手で守ろうみんなの人権」


9/10 山田誠二 週刊山田誠二

三日、脚本の参考に小説を読んだり、DVDを見たり。
小説は魔界転生を再読。深作欣二監督版の映画は何回も再見しているが、原作を読み直すのは久しぶり。やっぱり山田風太郎先生は上手いなぁと再確認。
それから映画のセット用資材の下見に、美術さんとホームセンターに行っていろいろ物色。
結構安くて使えそうな物があって安心する。だが、とにかく脚本を早く仕上げないと先に進まない。
構成は上がっているのに、もう少しもう少しと欲張って来たが、いい加減見切り時か。
しかし執筆の最大の難関は、予算の枠内に内容を収める事。これには毎回苦労させられる。
夜は新開拓のラーメン屋さんで食事。最近は新しいラーメン屋さんを開拓するのが、ちょっとしたマイブーム。今日のラーメン屋さんは最近オープンしたばかりの店なのだが、すぐ隣には昔から営業している中華そば屋があって、熾烈な競争を繰り広げている。
さて、お味はというと、とても美味。これは当たり! と思っていたが、スープが脂っ濃くて食べ終わる頃にはもうギブアップ。次回は隣の中華そば屋さんにチャレンジしてみよう。
こんな事を書いていたら、また空腹になって来た(^_^;)

四日、以前、ソープ嬢のヒモから、起業して長者番付三年連続一位を果たすまでに上り詰めた浅岡会長をモデルにした映画「風雲児」を映画秘宝が特集した折り、浅岡会長と石原監督のインタビューを担当したが、それがご縁となって浅岡会長が出版にも興味をお持ちだと聞かされ、浅岡会長をモデルにした小説を書かせていただくという話になった。
しかし出版社も決まらず、まだまだ先だと思っていたが、先方が話を持ち込んでいた出版社からは無理となってしまい、それならばと、こちらの知り合いの出版社に話をしたら即決。それを受けて浅岡会長の代理の方が何と明日、京都に来られて打ち合わせをするという、まさに今日言って明日という迅速さ。
映画「風雲児」はロス疑惑の三浦和義プロデュース、監督は必殺シリーズの石原監督、出演は美木良介、雛型あきこ、板尾釧路、ガッツ石松、鈴木宗男議員という布陣の作品で、続編の撮影が年末に入る。本は続編の公開に合わせて出版される段取りで、逆算すると、時間がありそうで結構厳しい。
まして間には自分の映画の撮影も入るから尚更。しかし面白い仕事でもあり、楽しみでもある。

五日、京都リーガロイヤルホテルで、浅岡会長の代理の方と小説の打ち合わせ。
途中から浅岡会長も来られて、かなり具体的な戦略の話にまで到る。
九月末の一週間は浅岡会長のいる愛知県岡崎市に滞在して、会長の取材をする事に。
来週は出版社の編集長さんも交えて、より具体的な話を詰めて行く事を確認して打ち合わせ終了。
帰り際、まだ書けないが浅岡会長から、大きな仕事のご依頼を打診される。
なかなかに責任重大な仕事なのでその場で安請け合いは出来ず。
浅岡会長は考えておいてほしいとの事。
正直、やる気は満々なんだけど、一番のネックは自分の映画撮影スケジュールと被りそうな事。
そこに脚本の打ち合わせに来た石原監督と入れ替わりに失礼させていただく。

さてこうなると脚本を急がないとならない。しかしー何とパソコンが故障! ディスプレイが真っ白になって何も映らない! 何せ98なので、修理代を出す位なら安い新品を買った方がいいかなと思ったりもするのだが、何せ時間がないので、修理の間の作業がストップしている時間が惜しい。
で、やはり買い換えかと気持ちが傾くと、故障したパソコンの中のデータは取り出せないと小耳に挟んで驚く。ディスプレイが故障したパソコンからデータを取り出すような簡単な事が出来ないなんて、どう考えても想像出来ないが、パソコン音痴の私には分からない。もしそれが事実なら、何が何でも今のパソコンを直さないとならなくなるのだが、実際どうなんだろう? ハードディスクを取り出してメーカーに渡せば簡単に出来ると思うんだけど間違いか?
とにかく執筆がストップしてしまう事だけは確実。ワープロやパソコンに慣れた後で、原稿用紙に手書きというのは、なかなかに大変な作業。携帯電話のメールで原稿書こうかな(^_^;)

六日、にわかにドタバタして来た矢先にパソコンが故障という最中、またお仕事を某大手テレビ局さんから依頼される。今回は番組の編集。
以前私が製作した番組が、番組販売で衛星放送に売れたが、二時間ある番組を三十分に四分割して、編集し直してほしいという内容。
編集内容の構成やら、編集スタジオの手配やらと、またまたバタバタする事に。
まだ納期は聞いていないが、そんなに先ではないと予想。仕事って本当に集中するよなぁ。

七日、私の「新怪談残虐非道・女刑事と裸体解剖鬼」と「新怪談裸女大虐殺・化け猫魔界少女拳」がスペインの映画祭に正式招待+発売決定となりました!
Sitges International Film Festival(http://www.cinemasitges.com/uk/)という映画祭で、これまで招待された日本映画はサムライフィクションとジュブナイルだけで、それに続く快挙です!
また、ヨーロッパ最大のイベント「Fantanstic TV shows & Films. (通称FACTS)」でも女刑事が紹介される事に! 十一月から撮影の「妖怪くノ一大戦争」もヨーロッパで俄然注目されており、気合いが入る。怪談や妖怪を題材にしてヨーロッパで受け入れられるとは、何とも喜ばしい事で、人間、諦めないで続けてみるものだと痛感しております。欧州に向かって礼!(鳥肌実風に)。

八日、スペインの映画祭は十月六日から十六日にバルセロナで開催で、事務局側から映画とポスターや写真等一式を一日も早く大至急送ってほしいと連絡が入る。
今日は女優さんのカメラテストだったので、カメラテストの前と後に、映画祭の準備にバタバタ。
その間、某テレビ局からの番組修正が、二時間の番組を三十分四本から、二十五分五本にしてほしいと変更になる。二十日に編集だが、それまでに構成を考えるのは、なかなかに大変。
映画の脚本を仕上げたいので尚更に負担が大きい。映画祭は出席したいけど無理そうで残念。

十日、ここ数日のバタバタで、気が付いたら一昨日の昼から何も食べていない(>_<)
映画祭の出品の準備を慌ててしている割には、映画祭自体についてはスペインで催される、という程度しか知らなかったんだけど、知人の読売新聞の記者さんに教えていただいたところ、「Sitges International Film Festivalは昔、シトヘス国際映画祭と表記され、途中で「シチェス」に変わり、今は「シッチェス」と呼ばれることが多いですが、ホラーの映画祭としては物凄く有名で、確かヘルナイトがグランプリを受賞したり、ダリオ・アルジェントのサスペリア2もここで賞を獲っていた」との事で、先方から招待されて単純に喜んで出品しようとしていたので、ビッグな映画祭と知ってビックリ。
そんな映画祭に自分の映画が招待されて上映されるとは…。正直実感湧かないのが本音。
とにかく今日明日は出品準備に勤しもう。


9/3 山田誠二 週刊山田誠二

二十九日、夜に外出しようとローバーのエンジンをかけたが、ウンともスンとも言わない。
しまった! 昨夜からルームライトを点灯したままで、バッテリーがあがってしまっていたのだ!
仕方なくディーラーさんに電話して朝一に来て頂き、バッテリーを直結してエンジン始動。
怪談之怪でお祓いをしなかったせいかも?
その間、私の映画の海外販売と映画祭招待の話がかなり具体化。
十月には全ての話がクリアになっているはず。
その前にダダ送れの小説を何とか発売まで持って行かないと。
映画の脚本も平行して、なかなかに落ち着かない。

三十日、怪談之怪の夜から、お風呂の自動給湯機が作動しない。
何回かスイッチを入れたり切ったりしていたら直ったので安心していたら甘かった。
翌日からは全然ダメ。幸いお湯は出るのでお風呂やシャワーは大丈夫なんだけど…こうも続くと気分が滅入る。

九月一日、映画の打ち合わせで、スタッフで参加の作劇塾メンバー五人が三十一日の午後三時より来宅。参考のDVDを五本見て、合間に検討、そして鍋料理。
見方を変えると鍋をつつきながらワイワイ言って映画を見ていただけとも言えなくもないが、全員の共通のイメージを作り上げて行くには大切な作業。
みんなが集合する数時間前に寝ただけなので、夜は起きていられるか少々不安だったが、なんのなんのお開きとなったのは翌朝の九時半。
NPOの会議に五分程度の短編ホラー映画を出品しないかという話が出て、肩慣らしにちょうどいいのでやってみようかと思案中。
歯磨きしながら鏡を見ると、徹夜明けで脂と髭が浮いてヒドい顔(-.-;)
いつも一人で過ごしているので、楽しい時間だった。
さて脚本をもう見切りを付けて書き始めないと。

二日、今日は映画に出演予定の女優さんのカメラテスト。
劇団の女優さんなので映像の経験がなく、カメラ馴れしてもらうのと、見た目とカメラ写りにギャップがある事もあるので、実際どのように写るのかをテストするという次第。

しかし、今回のカメラテストには、もう一つの目的がある。
それは私のウォーミングアップ。
今回の映画は私が撮影も担当するのだが、カメラを自分で回すのは久々。
CSの番組を週一で製作していた頃はカメラ回しまくり。
今日のカメラテストでどの程度カンが取り戻せるかと少々不安もあったが、三カットも回すとすぐ元通り。近所の神社にロケに出て、一時間少々で三十九カット、しかも即興で演出して撮影。
まずは合格点の画が撮れて満足するやら安心するやら。
しかし演出しながらカメラを回す醍醐味は筆舌に尽くし難い快感。
もう血が騒いでワクワクする。

海外輸出用に英語字幕を付けた「化け猫魔界少女拳」のマスターが出来たので、翻訳を担当下さった通称・隊長にコピーを送ってチェックしていただく。
結果、隊長ご自身から映画のおもしろさがイマイチ伝わっていないので翻訳をやり直したいとの御申し出があり、再度お願いする。
ファンキーな隊長の弾けた英訳が楽しみだ。


8/27 山田誠二 週刊山田誠二

二十二日、八月は終戦にちなんだドラマの放送が恒例で、今日もひめゆり部隊関連のドラマを放送していたが、終戦記念ドラマの最高峰は、個人的には何と言っても「白旗の少女」に尽きる。
沖縄が占領された時、アメリカの従軍カメラマンが撮影した、白旗を掲げて投降して来る少女の写真が、「白旗の少女」と呼ばれる世界的に有名な一葉となるのだが、ドラマはその少女自身の手記を再現したもの。
それが超壮絶で、トラウマになる事必死。簡単に説明すると、アメリカ軍の猛烈な砲火で家族とはぐれ一人となった少女は、洞窟の中に身を隠す。するとその洞窟には老夫婦の先客がいた。
おじいさんは爆撃にやられたのか、手足が根本から無くなっており、包帯に滲む血も痛々しい。
しかし老夫婦はやさしく少女を迎え入れ、乏しい食料を分け与えて、束の間の共同生活が始まる。
そんなある夜、寝ていた少女は異様なうめき声に目が覚める。
見ると、傷口が「かゆい、かゆくてたまらんのじゃ」と呻き、岩肌に傷口を擦り付けるおじいさん。その傷口に、「じきによくなるから」と塩を塗り込むおばさん。
傷口に塩を擦り込まれておじいさんは、更に苦痛の呻きにのたうつ。
それを見ないふりをする少女。いやもう、まさしく地獄絵。
そしてあちこちに隠れている日本人にアメリカ軍の投降の呼びかけが始まり、洞窟から出て来ないと見ると、アメリカ軍は火炎放射機で火炎を吹き込んだり、手榴弾を投げ込んだりして、容赦なく虐殺。
自分たちの洞窟も危ないと察知した老夫婦は、少女に投降しろとうながす。
そして自分たちは、わしゃこんな体で動けんし、とおじいさん。
そんなおじいさんを置いてはいけない、とおばあさん。
二人は何とかなるから心配するなと、残ると言う。そして、万が一のために白旗を掲げて行けばアメリカ軍も無茶はしないだろうと、おじいさんのフンドシで作った白旗を持たせて少女を洞窟から出て行かせる。そして撮影されたのが白旗の少女だった、という話。老夫婦はきっとお亡くなりになったんだろうけど、強烈に印象に残った一本。おじいさんを若山富三郎が好演。
残念ながらソフト化はされておらず、後々に入手した脚本をたまに読みながら回想しています。
ベタだけど、戦争はよくないです。

二十三日、映画のセットについてプランを思い付いたので、美術の山口さんと夕方五時から打ち合わせ。さてそろそろ時間だと家を出ようとした時、フッとエアコンの取り付け工事の事が脳裏に浮かんだ。話は数日前に遡るが、エアコンに弱い私は、エアコンの冷気で鼻炎になって苦しい思いをするので、家がエアコンなしでも何とか過ごせるのを幸いに、エアコンなしの生活をしていたが、来客がある時にお客様に暑い思いをさせるのは申し訳ないので、エアコンの購入を決意。
特に最近、映画の打ち合わせで来客も頻繁なので、設置は一日でも早い方がよかろうと、最速の日にちでお店にお願いし、二十六日の午前中という事に決定した。
しかし…二十六日ってよく考えたら自分が出演する怪談之怪のイベント当日じゃないですか!
プロデュースの一端も担っているのに何たる事! 慌てて店に電話して工事の予定を変更してもらう。やれやれと胸をなでおろし、ファミレスで美術の打ち合わせ。
白熱して気が付いたら零時前。ドリンクバーだけで六時間も居座った計算。
店からしたら嫌な客だろうなぁ。

二十六日、いよいよ本番を迎えた怪談之怪。今回は私の地元・京都での公演なので、朝は九時過ぎに起きてゆっくり朝食、髭を剃って髪を整え、ローバーを運転して出発。
十時半に楽屋入りだが、十時には着いてしまう。半には出演者全員が揃い、バカ話に花が咲く。
いつもながら楽屋はにぎやかで、笑いが絶えず、とてもこれから怖いトークをする面々の会話とは思えない。
化野さんが楽屋見舞いに来られたり、何だかんだ楽しくしているうちに時間が押して、慌ててリハーサル。構成演出は今回も昨年に続いて劇団ファントマの伊藤えん魔さん。
私の出は一回だけだし、受けの立場なので気楽なものだが、進行役の東さんは大変だったろうなと、ご苦労を御案じいたします。
さて開演、前座に私の家の怪異を語り、続いて本命・森山さんの京都の怪談。
舞子をテーマに様々な怪談を語っておられたが、時間があれば私も京都の撮影所にまつわる怪談なんかも御披露したかったなと、ちょっと残念。

次の紙芝居を楽屋のモニターで見ていて、紙芝居独特の、ある言い回しが京極さんのツボにハマり、大受け。朗読でその言い回しを取り入れようかなと言い出したので、京極さんが朗読の時に
楽屋を抜けて席上の最後列で見ていると、本当に紙芝居の言い回しを一カ所、自然に、そして分かる人には分かるように取り入れていて、客席で聞いていた私は笑いを堪えるのに必死。
そしてクライマックスの第四部・怪談の鉄人のコーナー。
実は今日は京極さんが三時半の新幹線で広島に行かねばならないので、途中で退席という段取りだったが、そこに緊急連絡で、私がお先に失礼させていただかなくてはならなくなり、終了まで後二十分を残して会場を出る。出番はなかったので先に会場を出ても問題はないが、やっぱり終了後の「お疲れ様でした!」は御一緒したいのが人情。

画像は楽屋にて京極さんと。グッタリする平山さん。ミニボトルのウイスキーをロックでグイグイいって勢いを付ける福沢さん。出番前にはボトルはほぼ空でした(^_^;)

その夜、マイマイ(雌の白蛇)が、何と産卵しているのを発見!
弟に聞くと、取り出して水苔を敷いた別のケージに卵だけ移し、適度な温度で保管しなければならないらしい。
しかしマイマイはマイハウスの蛸壷の中で、卵の上でトグロを巻き、しっかり卵をガードしていて、取り出すのに一人で大騒動。

ホームセンターで水苔と小さいプラケースを買って卵を移す。
さて無事孵化するかどうか。


8/20 山田誠二 週刊山田誠二

十四日、変な夢を見て目覚める。
どんな夢かと言うと、書店の帰りに鬼平に盗人の一味として捕らえられてしまう。
現代なのに。かと思ったら、プロデュースするプレミア上映会の会場に行くと、上半身はスーツをキッチリ着ているのに、下半身は何も着用していない事に気付き、慌てて近所の商店街の服屋に入ってズボンを買おうと思ったら、値段が百万円と言われて激怒したり。
訳の分からない、でも生々しい臨場感のある夢で、眠りが浅かったのか、寝起きがどうもよろしくない。
起きると明日十五日に小泉総理が靖国参拝を決行するのかどうかでマスコミは大騒ぎだけど、個人的には小泉総理と安倍官房長官が二人揃って参拝したら面白いのになぁと、そんな事を想像してワクワクしたり。
明日はワイドショーのウォッチングに気が抜けない。皇居に向かって礼!(鳥肌実風に)。

十五日、メディアファクトリー「幽」編集部から、二十六日の怪談之怪のスケジュールが届く。
唐沢さんとの対談なので、リードしていただけるので心強い。まずは安心。
さて期待のワイドショー。さすが小泉総理。八時からワイドショーが始まるのを見越してか、その前に参拝。その後の会見でも毅然として自説を語って颯爽と退席。賛否は別としてパフォーマンスとしては最高。最後まで小泉さんは小泉さんだったなぁと感じた次第。
民主党の下手撃ち連発と合わせて、小泉政権の五年は楽しませていただきました。
総理に向かって礼!(やっぱり鳥肌実風に)。

十六日、これまで夢らしい夢は見ない質だったのに、先日の鬼平の夢以来、変な夢を臨場感たっぷりに見るので、眠りが浅くて寝起きがダルい。
今回は里見の八犬士の一人になって、真剣白刃取りをしたり、市川雷蔵になって勝新とプールを楽しんだり、かと思えば学校で二グループに別れてバトルロワイアルみたいに殺し合ったり、それとは別に食事にバイキングで皿に取った料理が次々に消えてイライラしたり、全くフロイトの夢判断ではどういう意味があるのだろう。とにかく深い良質な眠りを切に希望(-.-;)

その夜、京極さんからお電話。最近の諸々不調気味の私を案じてのわざわざのお電話で、アドバイスと励ましを頂き、最後は軽妙なバカ話で元気を頂く。
京極さんは本当にお世辞抜きで人格者だなと、いつも思う。
あれだけの大作家なのに傲る事もなく、気さくに友人としてお付き合いを続けて下さる。
これは出来そうでなかなか出来ない事で、本当に尊敬してしまう。
二十六日の怪談之怪で久々にお会いするのが楽しみだ。
目眩坂に向かって礼!(やっぱり鳥肌実風に)。
その京極さんパワー注入のおかげか、十六日から寝ないで起きっぱなしで日付は十八日に突入。
その谷間の十七日は何をしていたかというと、映画の脚本の参考にチョイスしたDVDを連続視聴、構想を練っていたのと、途中昼に映画をお手伝い頂く方々と面談。
しかしDVDを見れば見る程、悩みは増大する。
今回の映画のタイトルは
「新怪談必殺地獄少女拳・吸血ゾンビと妖怪くノ一大戦争」というもの。タイトルの示す通り、怪談と必殺シリーズとカンフーとドラキュラとゾンビと妖怪とくノ一をごった煮にして一本の作品にしようという企画なのだが、当たり前の話だが、どうしてなかなか混じり合わない。
しかし予定では先月に脚本をアップさせておくはずだったので、何とか今月中には書き上げないと。ストーリーのラインは出来ているし、問題点は明確なので後一歩なんだけど…。

二十日、今日は新耳袋の中山さんがゲスト出演する、劇団こみなとレンジャー公演「おもてなしのお仕事」を日本橋に見に行く。
ホテルを舞台にした物語で、なかなか脚本も良く、コンパクトにまとまった面白い内容で楽しめた。昼の部の公演が終わって、夜の部公演まで時間があるので、中山さんと外にお茶しに行こうというという事になり、劇場横の喫茶店に入ると、そこはメイドカフェ。
我々がドアを開けた瞬間、店員と客の視線が一斉に集まり、何者?という感じでマジマジと露骨に見られる。
確かに二人共黒スーツ、中山さんは髭に恰幅のいい体格、私は赤いネクタイにサングラスで、服装や雰囲気はメイドカフェには場違いな上に、中山さんが着席するなり愛飲の葉巻を吹かし始め、まさにマフィアのボスのごとき貫禄に、ますます店員や客が注視。
これは面白いと、中山さんが連れている塾生に、わざと私と中山さんの事を「頭(かしら)」と呼ばせる。これで我々はメイドカフェに来た極道状態。
コーヒーを飲みながら談笑していると、メイドの一人が話しかけて来た。
その話が傑作。中山さんの吹かしている葉巻を見て「それ本物ですか?」と一言。笑う笑う。

さて夜の部。公演も無事終わり、梅田で打ち上げ。
なぜ私が打ち上げに参加するかというと、こみなとレンジャーの代表の野中さんが、中山さんをゲストにお呼びしたいと言うので、御仲介差し上げたから。
さて九時半から打ち上げが開始されたはいいが、私は京都に帰らねばならないので、乾杯だけして場を失礼する。そして先程帰宅。
生首情痴事件を久々に鑑賞しつつ、脚本のまとめにかかる。何とか今月中に仕上げないと。

さて、余談だけど、好評「お楽しみ劇場」が今日アップ分で二百八十本となる。
三百本には何か記念を企画中。


8/13 山田誠二 週刊山田誠二

夜八時頃から二階の窓を全開にすると、山の涼風が流れ込んで来て、独特の緑の香りと合わせて何とも心地よい。今夜は雲一つなく、月が綺麗に輝いている。

やがて午前四時半頃、うっすらと空が白み出すと、ヒグラシが一斉に鳴き出す。

これだけなら優雅な夜なのだが、月曜日に大きなトラブルが発生して、トラブル続きの今日この頃に、更なる負荷がのしかかる。
仲介頂いている方の御尽力で最悪の事態は避けられそうなのが誠に感謝の言葉もない。
そんなこんなで映画の準備も遅れ気味となり、心中誠に穏やかではない日々。

怪談之怪のトークの構成もそろそろまとめないと。
どうも時間より気持ちに余裕がなくてよろしくないと思う次第。
植木等先生の歌ではないが、余裕がありゃこそ知恵も出る、というもの。

十二日は毎年恒例の劇団ファントマの伊藤えん魔さんプロデュースの、一心寺百物語に行く。
いつもながら恐怖と笑いを織り交ぜた楽しいイベントで、ここ最近低調な気分に刺激となり、元気を頂いた。
木原さんとロビーで談笑中、化け猫魔界少女拳のジャケットを持ったお客にサインを求められる。
木原さんと二人でサイン。誠に有り難く嬉しいハプニング。感謝です。

イベントが終わってから楽屋にえん魔さんと、ゲストの木原さんにご挨拶。
木原さんとは二十六日の怪談之怪でご一緒させていただくし、えん魔さんが構成演出をされているしで、もう間近。

帰りは同行した業界関連のO氏とY氏と三人で食事。
O氏に鰻などご馳走して頂き、不謹慎な話題で盛り上がる。

帰宅してゴソゴソして夜中の三時、京都では有名なうどん屋に行ってうどんを食べていると、隣に男女が座る。座るや否や男性が女性に仕事のスキルアップがどうのとか、毎日のミーティングの資料の準備がなってないとか、やる気がどうのとか、熱い説教を始める。
こんな夜中にうどん屋で素面でする話かと思いつつ、いつ女性が口応えして火に油を注ぐかワクワクしながら聞き耳を立てていたが、女性はなかなか大人で、遠い眼をして魂を抜いて煙草をふかしている。
しかし夜中の三時に上司と部下がうどん屋に来るなんて、どんな職種の会社なのかが気になる。
祇園の近くなので水商売かと最初は思ったが、話の内容から察するに普通の会社だし、気になりつつ食べ終わったので店を後にする。
男性は酒には酔ってはいないが、自分の言葉には酔いまくり。
本人は良い事を言ってるつもりなんだろうなぁ。うどん屋で(^_^;)



8/6 山田誠二 週刊山田誠二

一日、今日は早々に免許証の再発行手続きに運転免許センターに行く。
手続きがすんで、発行まで二時間待ち。センター付近は何もないので、喫茶店に入ったものの長く感じて往生する。
で、出来上がった新免許証、寝起きのままで来たので、頭の寝癖がひどい写真でトホホな仕上がり。
帰宅してベルばらついに最終回まで見終わって、今日は既に一仕事終えた感が漂う。


二日、最近どうした事か、三十年以上も前のテレビ番組「万国びっくりショー」のエンディングの音楽が、頭の中を延々とリフレインしている。しかも画面付き。
万国びっくりショーは世界の国から集めたびっくりさんをご紹介する番組だが、司会の東京ぼん太さんは今いずこ?
とにかく今もリフレインする万国びっくりショーのテーマを払拭するため、クリストファー・リーのドラキュラでも聴こう。


四日、昨日は大阪で編集長さんとデザイナーさんと、本のデザインの打ち合わせ。
しかしイラストが遅れているので、最終的には全てはイラストが上がってからという話になる。
その後、陣中見舞いにイラストレーターさんのマンションを訪ねるが、些細な手違いからマンションの階段に座って約五時間待つ羽目に陥る。
もう気分は張り込みの刑事。暑くて汗だくだは、背中は痛いは、腹は減るはで、切実に張り込みにはアンパンと牛乳だななどと思ったり。
最終的にはイラストレーターさんとも遭遇出来てスケジュールの事など詰めて帰宅。
それから深夜三時過ぎまでゴソゴソ。疲労というより、猛烈に衰弱した一日となった。


7/30 山田誠二 週刊山田誠二

二十四日、ここ何年も夢らしい夢を見た事がない。
見る夢と言えば仕事に追われていたり、仕事のトラブルに必死に対応していたりと、現実的で疲れるものばかり。
ところが今回は久々に夢らしい夢を見た。自分が暴れん坊将軍になる夢。
夢の中では実際に将軍様なのだが、江戸の町は撮影所のセットやスタジオという訳の分からない夢。でも妙に楽しい気分だった。

小説のイラストもなかなかの仕上がり。本になるのが楽しみ。
順調に行けば八月中旬の出版となるはず。


二十五日、唐沢さん監督のDVD「猫三味線」のサンプルが届く。
発売は二十六日。京都での撮影をお手伝いしたので、どんなふうに仕上がっているのか楽しみ。
撮影から、かれこれ一年近く過ぎているが、撮影はつい昨日のように思い出す。

以降は二十七日の映画の打ち合わせ以外は日記に書くのも物憂いトラブル続きで滅入りっぱなし。
止めは免許証紛失で相当落ち込む。
トラブル処理のため今日楽しみにしていた知人のイベントに行きそびれる。残念。


7/23 山田誠二 週刊山田誠二

十八日、ここしばらく仕事のトラブルがせっぱ詰まって深刻な事態に。
しかも解決法は待つしかないという受け身の状態なので、余計に滅入る。
今日は昼間で寝て、起きてからもウダウダとうたた寝状態。
食事もせず、全くもって無生産な一日を過ごそうとしている。
たまの休日と割り切ればいいのだろうが、貧乏性で、せめて読書なり映画鑑賞なりをしないといけないのではと悶々とする。

それにしても今日も雨だが涼しくて、寝ていても毛布が必要な位。
梅雨もいつまで続くのか分からないけど、この四日は本当によく降る。
そう言えば祇園祭だったけど、弟とのレジャー計画には一切入っていなかったなぁ。
祇園祭って、何にもないし人出は多いしで、一回行って辟易して以来足が向かない。
そんなこんなでMDを聴いてゴロゴロするばかり。
このままだと夜は眠れないから、夜から何やかんやと動き出すんだろうと推測。
脚本を早く仕上げないと。

十九日、昨日は無生産な一日だった反動で、今日は小説の手直し。
締め切りは過ぎているのだが、イラストが遅れていて時間が出来たのを幸いに着手。

テレビにはDVD「修羅雪姫(梶芽衣子)」「女囚さそり」「0課の女」「徳川女刑罰絵巻・牛裂きの刑」が流れていたり。
海外からの私の映画の買い付けもいよいよ具体化してきて、条件を詰めている段階。
さてどうなるのか楽しみだ。

二十日、来月は毎年恒例メディアファクトリーの怪談之怪が京都で催される。
昨年の大阪での催しはプロデュースで参加したが、今年は出演も兼ねて京極さんらとトークの予定。進行を担当されているOさんから電話があり、もう1ヶ月で開催なんだなと、まだ先だと悠長に構えていたのでビッックリ。
チケットのお問い合わせはhttp://www.tv-osaka.co.jp(テレビ大阪)までどうぞ。

さてビックリと言えば、我が家の玄関先のカーテン。
書斎と玄関先に、細い竹製のカーテンをしているのだが、今日夜に玄関先のカーテンを見たらカビがビッシリ!幾ら雨続きだからと行って、、一日でこんなに生えるか?という位に増殖している。
夜中にカビを独り黙々と洗い落とし、乾燥機で乾燥中。

もしやと思い書斎のカーテンや本棚、押し入れ、二階の簾などを確認したが無事。
思わぬ雨の被害に大慌ての一幕だった。しかしカビの増殖の早さにはビックリする。
虫対策策に力を入れていたので、まさかの落とし穴だった。
ここ数日はまだ雨が続くらしいから、何らかの対策を打たないと。
しかし涼しい。毛布がないと眠れない程。

二十二日、ここ続くトラブルの中、気分転換というか現実逃避に、ベルサイユのばらDVDBOXを見始める。何せ四十話あるので、二千年に買って今度今度と今日まで見ないままになっていたので、ついに決心して二十話まで消化。

トラブルも一段落し、これで安心してベルばらのクライマッククスが楽しめそうだ。
同時期に買った探偵物語のBOXも、まだ三分の一しか見てないし、BOXはどんどん溜まって行く一方。しかしやっぱりベルばらはアニメしか知らないけど面白い。
余談ですが散髪しました。

二十三日、映画の打ち合わせで大阪に出る。
なんやかんやと話をしていて共通の知人の名前が出たりして、ホントにこの世界は狭いなと痛感。
出かける時は晴れていたので傘はもたずに行ったが帰る頃には結構な雨。
来週は小説本のデザインの打ち合わせで忙しくなる予定。
予定が一週間遅れているので、かなり厳しい状況。
映画の脚本が気にかかる。



7/16 山田誠二 週刊山田誠二

先週土曜日辺りから、みぞおちと横隔膜が以上に痛く、水を飲んでもゴルフボールが喉を通るような異物感と痛さがあり、往生していた。
で、取り合えず常備している家庭の医学を紐解くと、急性胃炎、それも神経性胃炎と判明し、医者に行こうと思ったが日曜日で休診なのでドラッググストアに行く。
すると上手い具合に神経性胃炎用の薬があり購入。これがすこぶる効果があり、今はほぼ痛みなし。
九日、明け方目が覚めて眠れないので二十四時間営業のレンタルビデオ店に行く。
杉良太郎の大江戸捜査全十六話と網走番外地と釈由美子の修羅雪姫をレンタル。
修羅雪姫は秋に撮影の新作映画にご出演頂ける予定の長宗我部蓉子さんがご出演されておられるので参考試写。でレンタルしたDVDを一気試聴。
子供の頃に見て以来の網走番外地にいたく感動して、ラストシーンを四回もリピートしてしまう。
長宗我部蓉子さんの映画も最高。是非お仕事をご一緒したい。
夜になって山口さんと映画の美術の打ち合わせ。
そして弟と予算の打ち合わせ。この予算の打ち合わせがどうしてなかなか大変。
帰宅して零時。テンション上がっているのか睡眠薬を飲んでいるのに寝付けず、脚本の下書きを始める。
ようやく五時頃眠くなり寝るが、七時半に起床。かなりテンションが上がっている様子。
先日までの鬱気分が嘘のようで嬉しいが、体に良くないので睡眠だけはしっかり取りたいなぁ。


十日、十一月から撮影の新作映画のロケ地の下見に、京都の某山頂にある池に行く。
ガタガタの山道なのでローバーには辛い道を進み到着、いつもながら素晴らしい景色で、水も清らかで空気も澄んでいて、心が洗われる。
が、そこに見慣れない建物が。何と鬼太郎の家ではないか!撮影所ににはなかったので、どこで撮ってるんだろうと気にはなっていたが、まさかここに建てているとは意外だった。




とてもシッカリ作られており、感心。何か得した気分で嬉しい。
で、本題に戻って自分の映画のためにあちこち下見。



帰りは高雄の料理店の川床で鮎料理三昧。鮎の塩焼き、天ぷら、せごし、ついでに鯉の洗いも堪能。
誠に美味な上に景色も最高。早く撮影したいけど、十一月にあの池での撮影は寒いだろうなぁ…。


十一日、起床して映画の脚本の下準備などを少々、昼前に大阪に出発。先日書き上げた小説の装丁、サイズ、価格など、どういう本に仕上げるかを打ち合わせ。後はイラストが仕上がり次第ゲラを出して校正し、発売の段取り。発売は八月頭の予定。
書名は「猟奇怨念因果物語・怪談猫三味線」というおどろおどろしいもの。
内容はタイトル通りで、唐沢さんが監督したDVD「猫三味線」の発売とジョイントしたノベライズ。
DVDは七月末の予定。

打ち合わせの後は、映画に出演頂く女優さんと衣装やメイク、役作りなどいろいろ話し、食事をして帰宅。

が、ドアを開けて入るなり何かがおかしい。何がという訳ではないが、どうも気配が尋常でないのだ。
取りあえず書斎に行き、二階に上がって、こもった熱を下げるため窓を開ける。
すると網戸にカナブンが!いや、何が驚くって網戸の内側にいるんだからビックリ。

カナブンが入れる程に隙間はないんだけど…どうやって入ったのかは謎のまま外に出す。
そして一階に降りると、やはり気配がおかしい。
ふと玄関の上がりまがちを見ると、蛇が脱走して這っている!さて急いで捕獲しようにも、何せ相手は凶暴。思いっきり威嚇されて怯むが、何とかして捕獲。先の気配はこいつだったかと納得出来たが、蛇一匹が玄関の隅っこにいるだけで気配をあんなに感じるとは、人間の感覚って案外すごいんだなぁと感心。

時代劇の殺気を感じるっていうのも、絵空事ではない訳か。

十二日、台所の流し台の中を見たら、お椀がひっくり返っていたり、洗剤が倒れていたり、食器洗いのスポンジが落ちていたり。更には砂糖入れが床に転がって砂糖が散乱。トドメは蛇君の糞。
玄関を上がって左がキッチンなので、蛇君は脱走後キッチンまで行き、また自分が入れられていた玄関内のケージ(水槽)の裏に戻っていたらしい。
脱走したけど、彼にはやっぱり我が家なのかも。

そんな事より奇妙な事が。
我が家は二階から階段を降りた真正面にトイレのドアがある。
で、二階から降りて書斎に行き、一仕事して二階に戻ろうと階段まで行ったら、トイレの電気が点いている。
あれ?降りた時には消えていたはず、と思ったら、中から「パタン」と、便座を倒す音が聴こえた。
まあ、こんな事もあるか、とトイレの電気を消して、ただいま二階の寝室でこの日記を執筆中。
気のせいにしては、あまりにハッキリし過ぎているし、気にならないと言えば嘘になる。
もし音が聴こえた時に、トイレのドアを開けたら…と思うと、開けなかった事が悔やまれる。
やはりあそこでは、素早く開けて何もなく首を捻るか、もしくは得体の知れない「何か」が見えた途端に停電するとか、何らかの落ちがほしかった。さて、みなさんはどう思いますか?え?私の見解ですか?
気のせいです(キッパリ)。

十三日、どうもみんなが我が家には何かいるいるというので、魔除けに数珠を玲子の前に置く。
この数珠は以前に、あるお寺の御住職から頂いたもので、数珠の一つ一つが手彫りでドクロになっているという凝った物。さて効果の程は?

今日は一日中、映画の脚本の箱書きをしていたが、これまでの夏日でもヒンヤリ冷房要らずの書斎も、さすがに暑くなって来た。という事は、今まで冷気を漂わせていた奴が、さっそく数珠の効果で退散してしまったのだろうか? 兎に角暑いのは困るので、電気店に冷風機を買いに行く。実は我が家にはエアコンがない。
実はエアコンアレルギーで、エアコンを使うと鼻炎になり、クシャミが止まらない。
それに暑いと言っても、やはり基本的に低温で、冷風機で充分という次第。
多人数の来客がある場合はちと困りそうだが、そんな事は滅多にないのでこの際気にしない。
夜は二階の窓を全開すれば涼しい山風が何とも心地よい。

寝ころびながら月と山の稜線が見えるのが贅沢だ。


十四日は一日中脚本。内容に島原の乱が絡むので、関係書籍を本棚から探すと、なつかしき準備号が出て来た。この準備号という冊子は、私が高校時代に発起人となり、地元の各高校のアニメ研究部と交流をし、毎月各校が編集を順番に担当して各校の寄稿をまとめて出していた冊子。

参加校は確か七校位あって、上映会などもして活況だったが、今も続いているんだろうか。
続いていたなら嬉しいんだけど。


十五日、弟が来る。目的は三つ。鬼太郎の家の見物と、カブト虫の捕獲、琵琶湖でのザリガニ釣り。
昨日は鬼太郎の家を見に山奥まで行ったら、撮影が済んで撤去された後。
たまたま京都映画撮影所のIさんが撤去跡の確認に来られてバッタリ出くわしてお互いにビックリ。
天候も悪くなり、猛烈な雷雨となり帰宅。本来ならばカブト虫捕獲の仕掛けを近所のスポットでするはずだったが、雨で叶わず。
弟は仕掛け用にわざわざバナナを焼酎に漬けて、それを吊すストッキングまで用意していたというのに残念。

十六日は昼過ぎに琵琶湖にザリガニ釣りに行くが、天候悪く波高く、またまた雷雨で断念。
俺は何をしに京都に来たんやと嘆く弟に、かける言葉もなし。合掌。



7/9 山田誠二 週刊山田誠二

七月四日、恒例、私が必殺を連載している月刊コミック時代活劇の見本が届く。
でも悲しいお知らせが。今回号で時代活劇は休刊。
幸い必殺は好評なので、十月にリミックス版が発売になるのと、旧作をチョイスした別冊の発売が企画されており、それが好評なら新作+旧作のチョイスという形式に。

今の時点では十月のリミックス版発売以外どうなるか分からないけど、編集部+読者の皆様が何らかの形式で継続を御希望頂けているのは、作者としてこんなに幸せな事はない。
本当に有り難うございます。しかし振り返って、毎月毎月よく書いていたなと感慨もひとしお。

七月五日、弟から酸素の差し入れ。早々に吸入。

ハッキリと何かとは説明出来ないが、明らかに脳の感覚が変化。お値段が1300円と少々高めで、そうそう頻繁には楽しめないのが残念。

七月六日、小説、取り敢えず完成。その件で唐沢さんと電話少々。
発売が今月末なので、編集部も含めて大変な事になる予感。まずは休息。

本棚の片隅から、天才バカボンなどでお馴染みの赤塚不二夫先生の書かれた、年少者向けのマンガ入門書を発見。発売は1969年だから、今から30年以上も前の本だ。

何気なく読み始めて、これは!っと唸ってしまった。文体や図版こそ年少者向けだが、内容は相当に高度なテクニックを教授している。いやもう、初心に帰って読みふけってしまいました。
これで分かった事が一つ。入門書に書いてある事が、こういう事だったのかと、ニュアンスをプロになって始めて分かる事も多いという点。本当に感心して読みました。

七月八日、長年使っていた携帯がついにダウン。朝から機種変更。
使い慣れないのでまだ打ちにくい。

昼からは京都映画撮影所に。酒井監督の撮影している映画が今日でクランクアップなので、変なDVDをお祝いに陣中見舞い。

京都映画では丁度ゲゲゲの鬼太郎が撮影中なので、スタッフのみなさんに、伸び放題の私の頭を見て、鬼太郎が来たとからかわれる(^_^;)
撮影が終わり、スタッフルームで四方山話をして帰宅。
やっぱり映画作りの現場、撮影所はいるだけで楽しくていい。
早く新作の撮影をしたい!

七月九日、数日前から調子が悪かった胸が本格的に痛くなり、みぞおちと横隔膜辺りが水を飲んだだけで痛い。
家庭の医学を読んだら胃炎の症状にピッタリ。
薬局に薬を買いに行って服用していたら、半日で痛み軽減。
腹痛でなく胃炎は初体験なのでちょっと新鮮。


7/2 山田誠二 週刊山田誠二

二十五日、鬱々気分と眠気が晴れず、食欲も湧かないので仕事がはかどらず。
これはいかんと病院の向精神薬に、薬局で購入した眠気覚まし、強力栄養ドリンク、そしてブドウ糖を服用。
さて効果はというと、一時的にアップはしたが、反動で効力が切れた後のダウンが激しい。
しかしブドウ糖は前から何で売ってないのかと思っていたので、見つけて即ゲット。
次は酸素を買って吸入してみようかな。
頭がスッキリするというのは本当なのだろうか? 興味津々。


27日、小説の下準備も完了し、組み立てた骨子に今朝から肉付けを開始。
気が付いたら日曜日の昼から火曜の今朝まで何も食べていない。
食欲はないが食べねば身体が持たないと、軽く食事。五月頭の打ち合わせで編集部は七月十五日入稿で大丈夫と言っていたが、六月末入稿の積もりで進行を決意。だか、六月頭の諸々の原稿を言い訳に作業開始が遅れ、今となった次第。単純計算、これから一日二十枚書けば間に合う計算。
この二十枚が多いのか少ないのかは何とも言えないが、これからは日記もご無沙汰となりそう。

二十八日、執筆は調子よい日もあれば不調の日もあり、やはり波がある。
まさにいっぱいいっぱいの中で、上の弟から心和む写メが送られて来た。
今、実家は引っ越しの最中。家に刻まれた様々な歴史の中で、下の弟が壁に書いた、イラスト入りの俳句があり、それを記念に写メして上の弟が送ってくれた。
「犬恐し 空へ逃げ逃げQ太郎」という名句の下に、これまた絶妙なオバQのイラスト。
更に止めは、「キューッ!」というオバQの悲鳴。実によい味わいです。


七月一日、原稿が切羽詰まると、やたら手を洗ったり、歯を磨いたりする。
特に意味もなく、無性にしたくなる。
それと、原稿とは関係ないけど、冷たい麦茶に砂糖を入れて飲む。
人に話すと気持ち悪がられるが、これが美味しい。


6/25 山田誠二 週刊山田誠二

日曜から小説に没頭、と言っても布団の中で音楽(もちろん「ジュテームはサヨナラの始まり」)を聴きながらウダウダと悩み、寝たり起きたりを繰り返し、ついに日付が変わって月曜の午前四時。
何を悩んでいるかというと小説のテンポ。音楽に例えるとメロディーは出来ている状態。
これを如何に編曲するかで印象が変わる。
8ビートにするのか16ビートにするのか、バラードにするのかポップスにするのか、それにより同じメロディーでも全く印象の違う曲になる。今執筆中の小説はメロディーは出来ている状態。
アレンジもだが、素敵な前奏も欲しい。そんなこんなで悶々としている状態。
何れにしろ今月中にアップさせねばならないので、悠長にはしていられない。

七月からの映画の脚本と準備も合間に粛々と進行。
一人でやるには仕事が多く、かといって人を雇う程には多くないし余裕もない。
この微妙な状態がなかなかキツい。内弟子という形式でアシスタントなんて、今は流行らない時代だしなぁ。
明け方に寝て昼前に起床。午前中に行き損ねた病院に夕方から行く。
一件は先に手術をした病院。もう一件は心療内科。
手術をした病院では、術後の経過も問題なしで本日で診療終了。
その足で心療内科に行く。ここは毎回待ち時間が尋常でなく、置いてある雑誌も女性誌ばかりで退屈する。
女性自身とかの女性週刊誌なら楽しめるんだけど、ファッション誌ばかりで私には退屈。
心療内科に通っているのは鬱による心身症のため。
元々鬱傾向なのを無理して日常生活を押し通しているので、負担が身体に現れ動悸やら極度の疲労感に悩まさる事態に。薬で症状が改善されるレベルなので幸い。
しかし病院のハシゴは何だか一日仕事を終えたような疲労感を覚える。
それにしても今日は日中29℃や30℃の気温なのに、夕方まで家の中にいたが全然暑くないどころか涼しかった。やはりうちの書斎には何かいるのだろうか…。
さて、生首の名前は大蔵怪談映画「生首情痴事件」の首だけの幽霊になる人妻から「玲子」と命名する事に決定。

そんな事をしている間に今日も終わろうとしている。
小説の締め切りがまた一日迫って来るこの現実…(ToT)

二十日、今日は朝九時前に起きる。私にしては久々の早起き。しかも寝たのは午前様だから尚更。
窓から差し込む朝日を眺めてウダウダ。
そして…一階に降りたらビックリ! 書斎の戸が開いているし、電灯も点いている!
確か寝る前に消灯したし戸も閉めたはずなんだけど…勘違い? それとも…玲子の仕業…?
やはりこの部屋の涼しさは何かが…(-.-;)

全く冗談抜きで涼しい。涼し過ぎる! 布団をベランダに干そうと二階の窓を開けたらムッとする熱気で一気に室温上昇。やっぱり外はしっかり夏日。
いや、前にも言ったけど、何がいても構わないんだけどね(-.-;)

二十一日、今朝目覚めるなり超鬱に陥り一日中グダグダ。
そうこうしていると原稿を書いた「幽」と「映画秘宝」が届く。

「幽」は連載している「怪談映画を読む」、「映画秘宝」は石原監督+浅岡裕二氏のインタビューを執筆。
ふと蛇君のケージ(水槽)を見たら、シローのケージの網状のプラスチックのフタが一部、割れている。おや? と思って指で突くと、ボロボロと崩れて大穴が開く。
よくまあ今まで蛇君が突き破らずにいたものだと、脱走前に気付いてよかったと胸を撫でおろす。
新しいケージを買いに行かねばと思いつつ、鬱で外出する気にならず、シローのケージの上にジローのケージを重ねて取り敢えず出られないように応急処置。
とにかく小説の追い込みが日に日にキツくなる。

二十二日、朝四時半に起きて一日中、資料を本棚から漁り、目を通して整理し、少し寝てまた作業の繰り返し。修羅場を控えての正しく嵐の前の静けさ。

二十三日、昨日は一日中、調べものをしては執筆の繰り返し。
合間に映画の打ち合わせや準備、雑務。
これからしばらくはこんな感じで何の変わり映えのしない日記が続きそう。
クリストファー・リーの「顔のない殺人鬼」「幽霊屋敷の蛇淫」DVDがアマゾンから今日明日に届くのが楽しみ。
とにかく散歩やテレビを見たりとかの物理的・精神的余裕がすっかりなくなってしまったのが辛い。いずれにしても千里の道も一歩から。確実にこなしていこう。(と、心では思う)
しかし創作に関して、自分はまだまだ苦しみが足りないのではないかと思う。
金田一シリーズの横溝先生の伝記などを読むと、締め切り前の先生の苦しみたるや、相当なもの。
苦しめばいいというものではないが、そこまで自分を追い詰める位の集中力はやはり自分には足りていないと思う次第。
まだまだ、まだまだ、で人生は終わるんだろうな。
デビューして楽しく書いていた時期、ステップアップを重ねて充実した時期を経て、最近は創作の持つ怖さを感じる今日この頃。
これを乗り越えたら何があるんだろう?


6/18 山田誠二 週刊山田誠二

十二日、昨日、伯父が自室で変死体となって発見された。
極道者で親戚はおろか、家族からも絶縁状態だったので、発見された時には腐乱状態。
今日司法解剖され、息子さんが確認に行っているが「骨だけ納めればええやろ」という状態。
しかしこの時期に腐乱状態って、確認出来るレベルなんだろうか…
確認するのが自分だったらと思うと、腐乱死体を想像すると如何に身内でも正直気が進まない。
絶縁状態とは言え、一応親戚なので昨日は実家は一騒動。まさに「腐っても」親戚(^_^;)

十三日、また徹夜で夜が明ける。
先日の散歩が嬉しかったので、外が明るくなると同時に近所を散策。
今日は少し範囲を広げてみる。家を出たら山なので、本当に空気がいい。

でも歩いて十五分で駅に行けるし、京阪に地下鉄にJRがアクセスしている上に、JRだと30分で大阪に出られるし、駅前には大丸他店舗も充実してるしで環境は申し分ない。
ただひとつ、猛烈な坂道を除いては。さて、散歩をして緑に囲まれると何故か嬉しい。
少し山に入ってカブトムシのいそうな木の目星を付けたり。
こう書くと早朝から緑の中を散歩して、如何にも健康的だが、最初に書いた通り徹夜明けの早朝散歩なので、至って不健康。これが早起きの散歩なら問題はないんだろうけど。

緑と言えば玄関先に植えた竹が先日枯れていて焦る。
小さい鉢に入れられていたので、玄関先の花壇に植え替えた(正確には弟に植え変えてもらった)のだが、その頃の連日の雨で上手く根付いたのか、順調に育っていたのだが、つい先日の夏日、葉が全部枯れていて愕然!
前の夜までは何ともなかったし、以前から植えられている南天他は青々としているのに何故…?
どうやら小さい鉢から移したばかりで根が花壇の下まで延びておらず、地表が乾いたのが原因と推測。さっそく水遣りを開始。
それから数日、途中に雨もあって樹勢は回復し、青葉が出始める。まずはメデタい。

秋には昨年採集した彼岸花の球根で彼岸花を咲かせまくり。
近所からはますます変な家だと思われるだろうなぁ。でも彼岸花、綺麗だと思うけどなぁ。
花の中では個人的に一番好きな花。つまらない迷信で不吉とか忌み嫌われて可哀想だ。
彼岸花の造花なんてあれば家の中に飾るのに。こんな事を書くと家庭造園とかが趣味みたいだが、何の何の植えっぱなしで世話はしない。雑草も抜かないし。
でも何故か果物を食べて種が出ると、何だかゴミとして捨てるのが可哀想な気がして、とにかく花壇に植える。だが残念な事に大体はナメクジに若葉を食べられ、芽を出しても育たない。
もっとも全部育ったら枝払いやら、お隣に落ち葉が落ちたりやらで掃除が面倒なんで困るんだけど。でも驚異的に育つのがビワ。これは例外なく植えたら育つ。
しかし過去に大成した試しがない。何故かと言うと、我が両親は大変な縁起担ぎで「ビワ貧乏」だから縁起が悪いと、勝手に抜いてしまうのだ。
そんな事言ったらビワを作っている農家や、売ってる店はどうなるんだ! 個人的にビワは大好きな実なので、家で栽培出来るなら嬉しいじゃないか! 今年も植えるぞビワ。
ライチの種を植えた時、ナメクジの難も乗り越えて結構育って嬉しいと思った矢先、新聞配達員に踏まれて折れた時も悔しかった。
こう書いてふと気付いたが、何か実の成る植物を植えるのが好きみたいだな…植えるには桜だとか薔薇だとか椿だとか、花がメインの植物には興味がないみたい。
しかし実が成るといっても南天は別。南天には悪いが処分したい。
これも縁起がよいからと親が植えたのだが、個人的に好きでもないし、見て特別何かを感じる訳でもないくせに、育ちが良すぎてアッという間に巨大化。
塀を越えて隣に実やら葉やら落ちてるし、きっと隣はウザイと思っているだろうなぁ。

南天と言えばイヤな思い出が。以前の家で隣の南天が二階に届くかと思う位に成長。
塀を越えて我が家の玄関先の駐車場に葉が落ちまくり。更にその南天の上に鳩が巣を作った。
ご近所は「こんな町中に自然の営みがねぇ」と集まり、眼を細めてヒナの成長を日々観察しては井戸端会議。
でもその真下には私の車が駐車しており、朝になったら車は鳩の糞だらけ。
でもご近所との摩擦が嫌いな私は特に苦情を言うでもなく、そのまま巣立ちまで我慢。
そんなこんながあって、車を別の所に停めて帰宅したら、隣の奥様がうちの玄関先を掃いているのが眼に入った。掃除が終わって家に入るのを物陰から見ていて、私が出かけている間、いつもああして我が家の玄関先をお掃除頂いていたのかと思うと、鳩の件を我慢してよかったなと心が安らいだ。近所付き合いはしない主義の私だから、まともに口も利いた事もなかったが、その奥様が昨年に癌で急死。だから私には南天と言えば鳩とお隣の奥様という連想となる次第。

散歩から思わぬ方に話が行ったが、この日記、今書かなくてはならないコラムの文字数を軽く突破してるよ! 昼までにコラム上げないと編集さんに怒られる〜! 月曜日朝に催促されて、今日中には大丈夫ですよと豪語した手前、急がないと(-.-;)そうこうして昼前に原稿アップ。
ダラダラと雑用。一眠りしたら月末まで小説に専念。
量が多いので毎日のノルマを決めて書かないとダラダラになるから、しっかり自己管理しないと。徹夜明けのまま起きて、夜十時半に就寝。キャスティング交渉であちこち連絡したのと、寝ていないので横になってすぐ睡眠。

十四日は七時半起床。このまま活動すれば健康的な生活となれるのだが、夜型人間の習性として、「夜までまだまだ時間あるなぁ」と考えて、昼間はダラダラしてしまう傾向があるので、日光を浴びる生活をするために改めるには、とにかく起きていないと。
だがこれがなかなか容易ではない。長年の夜型の習慣で、昼前後と夕方に猛烈な睡魔が襲い来る。
一階の書斎は日光が入らないので、二階で資料に眼を通してみるとかもいい。
しかし何より基本鬱なので、普通の事を当たり前にするのにも人一倍気力が必要なのが辛い。
鬱は頑張りすぎない事が肝要だけど、それに甘えて怠けないようにもしないと仕事にならない。
とにかく今日は昼寝をしないでキッチリ起きて乱れた生活を正し、規則正しい生活をする!
いつも締め切り前には徹夜続きでウヤムヤになるけど、今回こそは絶対正す!
その一方で鬱の私が「そうやって、こうあらないと、と思う生真面目さが鬱の原因やで〜」と、仕事以外では力抜きなはれと囁いて来る。
鬱病歴も六年、かなり改善はされたものの、病気と上手く付き合うのは難しい。
規則正しい生活に適度な運動が効果的らしいが、インドア趣味の物書きには縁遠い生活。
だがそんな事を言ってはいられない。
思い起こせば昨年入院していた時、心療内科の薬もなしに鬱が相当改善したのも、規則正しい生活のおかげだったと推測される。頑張るぞ!(でも鬱は頑張らない事が第一。どないやねん)。

朝九時過ぎから昼十二時半前まで、サンサンと照り付ける朝日に晒されながら昼寝(というか二度寝)して、リアルで変な夢を見る。
中でも変なのは油すましのソフビがそのまま携帯の端末になっている夢。
でも本当にソフビそのままなんでキーも何もない。更に料金未納で不通で、メールが送れない! と必死で油すまし片手に振込用紙を探している…という所で眼が覚めた。

目覚ましの運動代わりに蛇君たちのケージの清掃。水入れを取り出して綺麗に洗い、新しい水を入れてあげる。しかし気性が非情に荒い蛇君たち、ケージに近付くだけで尻尾を鳴らし、飛びかかって来ては威嚇する。この人慣れしない所も可愛いんだけど。
三匹のうち、シロー君が脱皮しており、抜け殻を採集。いつもながら綺麗に抜けていて感心。
蛇の皮を財布に入れたら金運上昇とはいうものの、うちは三匹が年に何度も脱皮するので、財布に入れてたら入りきらない。
金運上昇白蛇様の皮とかで、ネットオークションに出品したら入札してくれる人がいたり…しないか(^_^;)
夕方、唐沢さんと電話。今進行中の猫三味線の小説や、唐沢さんの進めておられる企画、私の映画などについて話す。それから連載コラムの校正をしてファックス。
二階の押入に収納したビデオを取りに上がると、ブーンという強烈な羽音が聞こえる。
どこから入ったのか親指程はあろうかという巨大スズメ蜂がブンブン飛んでいて、どうしたもんか弱る。多分昨日窓を開けていた隙に、網戸の破れから侵入し閉じ込められたに違いない。
うかつに殺虫剤なんか吹きかけたら逆襲されるだろうし…怖い…なので薬局にバルサンを買いに行く。

戻ってくると羽音もせず、姿も見えない。
虫は明かりに引き寄せられる習性を利用すべく、雪洞だけを点灯してバルサンを炊く。
しばらくして煙が充満してくると、姿が見えないが、どこからかブンブン羽音が聞こえて来る。
ちなみに薬局でバルサンを探してたら、蜂激取れという、屋外で蜂が面白いように捕れるという蜂捕りが売ってたんだけど、一匹だからこれはちょっと(^_^;)
で、一階に非難して一時間半、そっと二階の様子を見ると、スズメ蜂が雪洞の下に横たわっている。そっと近付くと、ピクピクと震えて、文字通り虫の息。しかしスズメ蜂とは意外だった。
まずは網戸を修繕しなくては。

十五日、今日は久々に結構な雨。天気予報によれば今日一日で例年の六月一ヶ月分も降る地域もあるとか。でも外出の用がない時は雨は自然の恵みという感じがして嬉しい。

繰り返すけど、外出の用がない時は、ですが。時代活劇編集部から、脚本を書いた必殺の劇画のネーム(ラフな下絵)が届く。今回は最初の四ページがカラーなので、カラーページに関しては完成している。残りの一色ページをチェック、特に問題ないので編集部にこのままお進め下さいと連絡する。
しかし昨夜のバルサンの臭いがキツいので換気をしたいのだが、この雨で窓が開けられずそれも叶わず。ちょっと難儀だ(-.-;)
先日の規則正しい生活宣言は寝る時間と起きる時間が微妙にズレ続けて、日付が変わって午前一時半に目覚めてしまう。目覚める直前、かなりリアルな感覚の夢を見る。
内容は全然リアルじゃないんだけど。Vシネマを見ているのだが、これが実際の事件を複数再現した内容で、途中で細木数子が出て来てコメントを始める。パッケージのタイトルは「細木○子」って、何で一部伏せ字? 発売メーカーも松竹、にっかつ他、有り得ない組み合わせになっている。
そのまま何故かパジャマのまま手荷物もなしで、コンビニに行く程度の感覚でアメリカに行く。
しかし到着して空港から出て数分、パジャマ姿で散策して「テレビで見るのと変わらないな」と、すぐ空港に引き返して帰国。
思うにこの夢は、一昨日見たDVD「地獄」と、生首を造ってくれた勝又さんが近々アメリカに行くという話を聞いた事が、潜在意識となったと思われる。
「地獄」は石井輝男監督版で、サリン事件を起こしたオウム真理教信者や、幼女連続殺人犯の宮崎勤らが地獄に堕ちて裁きを受けるという内容。
しかし細木数子が夢に登場した要因は思い当たらない。アメリカに行くというのも謎だ。
滞在時間数分で帰るというのは自分の性格的には大いに納得出来る部分だけど。
旅行する時間と金があったら、近場で美味いものを食べに行きたいという考えなのと、京都の利点というか風情のある料亭旅館が沢山あるので、そこで食事をして一泊したら素敵な旅行気分。
しかもすぐ家に帰られるのも楽でいい。
家にいたら時間が空いたら好きな音楽を聴いたり、DVDを見たり、本を読んだり出来るが、旅先では時間に空白が出来るとそれが出来ない。
その空白を余裕としてリフレッシュするのが本来の旅行の醍醐味なのだろうが、私はその空白が非常に落ち着かない。
昔、沖縄に五日間の予定で一人旅に行ったが、ホテルからほとんど出ず、キャンセルして二日で帰った事もある。
これは再々書いているが、東京に仕事で行っても、仕事先とホテル以外にはどこにも寄らず、真っ直ぐ帰宅する。
私にとっての旅行は用か目的があって行くものであり、それを果たしたらすぐ帰宅、というスタイル。旅行好きの人ならあれこれ予定を立てて数日前からウキウキなんだろうな。
楽しめない自分がちょっと寂しい。
では旅行は全然していないかと言うと、これがさにあらず、離島以外は日本の隅々まで制覇していたりする。
何故に旅行好きでもない私が日本制覇をしているかというと、仕事で。
必殺仕事人の何でも屋の加代こと鮎川いずみさんのマネージャーをしていた頃、地方の後援会や営業に同行するので、撮影の合間に週に二回、往復四回は飛行機に乗って、または新幹線で各地を飛び回る生活。なもんでマンションには月に二日帰られたらいい方。
でも宿泊も食事も先方持ちなので、お金を使わなくてよい上に、毎回食事が豪華なのが嬉しい。
先方は女優をもてなすので、昼も夜も最高級のお店と料理で接待してくれる。
そんな訳で全国グルメツアーを仕事でしていたという次第。
しかし昨日は仕事の雑務のやら網戸の張り替えの手配やら、執筆以外で何やかんやと時間が過ぎてしまい、久々に蛇君と戯れる。
冬眠開けして初めてのスキンシップなので、昨年の秋以来。

随分と大きく逞しくなっていて、首を押さえているだけでやっとな位に力も強くなっている。
しかも相変わらず気性が荒く、大きく口を開けて威嚇してくる。
時間は夜十二時を過ぎ、午前一時半から起きっぱなしなので寝ようと睡眠薬を服用。
寝付きが悪いので二錠服用したが、これがよろしくなかったらしく、十七日は朝の予定は七時に起きて午前中に病院に行くつもりだったのに、薬が残ったらしく起きられず、布団から出たのは昼十二時前。
このままダラダラしていては二度寝確実なので、祇園の割烹が出しているランチを食べに出る。

ここのランチの鉄火丼は誠に美味。自分だけご馳走様では蛇君たちに申し訳ないので、帰りにペットショップに寄って、蛇君たちの好物の冷凍マウスを購入。ただ今ぬるま湯で解凍中。
蛇君たち、もう少し待ってね。
待ってねと言えば生首を入れるガラス瓶がない。
弟の調査では瓶の最高サイズより、首がわずかに大きいらしい。

でも今の置き場所(机の横のレコードプレーヤーの上)に馴染んでいて、このままでもいいかな? と思っている次第。レトロなレコードプレーヤーと生首が素敵にマッチングしている。
しかし日に日に小説の締め切りが迫り気が重い。
こんな時はもちろん「ジュテームはサヨナラの始まり」(o^-')b



6/11 山田誠二 週刊山田誠二

二五日、明日の石原監督のインタビューのためにサンプルDVDと資料に眼を通し、どういう切り口でお話をうかがうか思案。
石原監督と一緒に、映画のモデルとなった方も同席されて、お二人のインタビューとなるので、どう進行させれば円滑に話が弾むのかが難問。
モデルとなった方は若くして会社を築き上げた青年実業家なので、石原監督と同時にインタビューとなると、やはり難しい。
個別にお話をお聞きするなら問題はないんだけど。
映画の脚本と小説の執筆もしたくて気が焦るが、とにかく目先の仕事をまず堅実に。
これが一番だ。

六日、京都駅八条口にある新都ホテルのスイートルームで、石原監督と、映画のモデルとなった浅岡裕二氏と対談。映画「風雲児」について二時間たっぷり語る。
石原監督とは旧知なので心配はなかったが、浅岡氏とは初対面なので人柄が分からず若干不安だったが、気さくな上に話が面白い! 大いに話は盛り上がり無事終了。
インタビューは今月発売の映画秘宝に掲載されるのでお読みいただくとして、この「風雲児」という映画、プロデュースがロス疑惑の三浦和義氏というのに驚かされるが、加えて鈴木宗男議員が出演していて更に驚かされる。対談終了後、少々打ち合わせをして食事。さすがに今日は神経を使って疲れたのか猛烈な睡魔。もう起きていられない…(-.-)zzZ


七日、美女の生首が今日、家に届く。特殊メイクの勝又さんにお願いをして作ってもらった物。
家に飾るために作ってもらった物なので、映画撮影用みたいにメイクを強くは施していないため、写真になると顔が薄い感じがするが、実物は写真の何倍も美人(*^_^*)


これをホルマリン標本用の瓶に入れれば完成o(^-^)o
さて部屋のどこに飾ろうかな。ウキウキ。

八日、東京の明治座で公演された藤田まことさんの「剣客商売」が今、大阪の松竹座で公演中。
ポスターとプログラムは、私が携わった明治座版に準じており、梅田の駅ビルの壁面広告に大々的に看板が出ているのには感動。
ポスターの藤田さんの写真は私が撮影したものだからだが、あんな巨大看板になって衆目に公開されると、嬉しいを通り越して恐縮してしまう。

新聞やポスターやチラシなど様々な媒体に使用されて人目に触れるんだなと思うと、不思議な気分。しかし一番嬉しかったのは記者会見でそのポスターを持って微笑んでいる読売新聞の記事の写真。この「嬉しい」がクリエイターに限らず仕事には大切なんだろうなと思う。
公演中にご挨拶にお伺いしないと。

さて、六日のインタビューのテープを文字に起こし上がったのが日付が九日から十日に変わろうかという時。ざっと目を通して整理するのだが、編集部からは十日の朝には入稿してほしいという要望が。
文字量は原稿用紙にして十一枚強に対し、インタビューの分量はその十倍はある。
かなり的を絞って構成の流れに配慮しないとならないが、要点を拾って行くだけで規定枚数を越えるのは必至。
となると、如何に説明的な部分を排除して、純粋に面白い部分だけを抜き出すかが得策。
今は午前四時。昼にアップを目標に少し休もう。

日付は十一日に変わり、原稿を書いていて夜明け。
炭酸飲料が欲しくなり、少々遠いが気分転換に散歩がてら歩いて自動販売機まで行く事にする。
冬からずっと窓も閉め切ったままで、外出も車ばかりなので、早朝に歩くのは初めて。
山の上だから当然なのだが、朝五時の澄み切った山の空気は実に清々しい。
緑の香りに、春らしく甘い花の香りもして呼吸する度に体内が浄化される気分。
何だかこれまでこの事に気付かなかったのが勿体無い気がして、帰宅早々に窓を開けて外気を取り入れる。
ただ、油断ならないのはここが山だという事。空気も綺麗だが虫も多いという事を忘れてはならない。ゴキブリやカメムシならまだしも、ムカデなんぞが入って来たらと思うと怖い。
だから夜は開けられないなと思う次第。
こう書くと日中の気温が29℃とかを記録する昨今、さぞかし室内は蒸し暑いと思われるだろうが、これが全然暑くない。
特に一階の書斎に入ると、まるで洞窟に入ったようにヒンヤリとする位。
この冷気には「絶対何かいますよ」と、訪れた客は必ず言う。
まあ私としては何かいても、何もしなければ何がいても一向に構わない。
それよりゴキブリやカメムシやムカデが出る方が怖い。

梅雨が開けたら家の裏の山でカブトムシ捕り放題だ(^o^)/ワクワク。
なんだかんだで昼過ぎ、三千行のインタビューを二百八十行に凝縮。
苦労はしたが上手くまとまってやれやれ。
続いてコラムがあるが、編集部には申し訳ないが今日は勘弁してもらって明日にしよう。

健康第一(と建前を)。


6/4 山田誠二 週刊山田誠二

29日、日本沈没の試写会。私も映画評論家の末席におる故、招待状をお届け頂きました。
で、日本沈没。33年前の旧作は大好きな映画です。
なので喜んで大阪の会場へと出かけました。
そしてそこで初めて、主演が草薙剛と柴崎コウだと知り、一抹の不安が胸をよぎった訳です。
旧作では未曽有の国難に懸命に挑む青年を藤岡弘、総理大臣を丹波哲郎。頼りになります。
でも新作は青年は草薙剛、総理大臣は石坂浩二です。国難を救うには頼りない印象は否めません。
が、旧作と新作を細かく比較して、どちらがいいとか悪いとかを細々と書き連ねるような野暮をする気はありません。新作は自己中心で他人や国家に無関心な現代青年が、日本沈没という危機と、愛する女性に出会った事で、愛する人と国を守る気持ちに目覚めるというのが基本ラインで、それをトレンディードラマのノリで描きます。
なので日本の危機は二人の愛を盛り上げる背景という扱いです。
私は別にそれに異論はありません。でも舞台挨拶で司会者が「今回の作品はいかがですか?」と聞かれた某俳優が「作品がどうというよりも、素晴らしい仲間と仕事が出来たのが楽しかったです」とコメントしていました。これもかなり不安をアップさせてくれましたが、正直なコメントで好感が持てます。
さて本編スタート、東宝マークが終わってのファースト・シーンは大地震に襲われた「直後」の静岡です。この「直後」という設定に、また不安が湧き出します。
破滅スペクタクル志向の作品なら、直後からではなく、壊滅する場面から始めるだろうに、直後…どうも破滅スペクタクルを積極的に描く方針が感じられません。
そのまま見ていて既に三分の一位で激しく気分は沈没しました。
何故かと言うと…最初の不安通りスペクタクルな災害場面が思いっ切り肩透かしなのです。
人々が様々な災害に巻き込まれる阿鼻叫喚の図は、ほとんど描かれません。
東京などは、地震が来た時にはもうみんな避難していて無人です。破壊場面も数個です。
高速道路も倒壊しなければコンビナートも爆発しません。人がいないから交通事故もありません。
全ての災害シーンが「その時歴史が動いた」の再現場面みたいに最低限、アッサリと挿入されます。
ネタバレするので書きませんがラストは大災害が寸止めされ、劇中の人々は救われますが、大スペクタクルを期待した観客は救われません。
プレスシートの解説を読むと「スペクタクル性を全面に押し出した前作に対し、今回は二人の男女の愛を中心に…」みたいな事を書いています。
やはり新作は草薙剛と柴崎コウのトレンディードラマなのです。
だから二人のファンでラブストーリーが好きな方には普通に面白いと思います。
でも日本沈没というタイトルから連想される破滅特撮スペクタクルを期待したり、原作とは似ても似付かないので、原作のファン及び原作を読んでから見に行ったり、旧作が好きな方も激しくガッカリします。
旧作は祖国を失っても日本人は海外で逞しく生きていくだろうと希望を抱かせる作りでしたが、新作は今の日本人にはそれは無理だと感じさせます。
だからこそのあのラストだと思うと凄く納得出来ます。
どんなラストかは、これが一番衝撃的なんですが、ネタバレするので書けません。

ここしばらく敬愛する著名人の方々の訃報が連続するので、敢えて日記では触れないようにしていたが、岡田眞澄さんの訃報を聞いて、ちょっと一言。
実はあんなふうに歳を取りたいと、岡田眞澄さんを理想像としていました。
実は過去に一度、お仕事をご一緒した事があるのですが、収録の間、スタジオの片隅で待ち時間の間、共演の女優さんに、自分の失敗談など、ひたすら自分の三枚目ぶりを披露して、息つく間もない位に笑わせていました。しかし眼はキッチリ相手の眼から離さず見詰め、気取らず、決して口説いたり連絡先を聞いたり飲みに誘ったりせず、スマートでダンディな女性への接し方に感心した覚えがあります。ご冥福をお祈りいたします。

三十日、必殺の作画完成原稿のコピーが編集部から届く。
という事はアップしたのは二十八日か二十九日。
六月五日の発売日から逆算して印刷、製本、配送の工程を考えると、作画の木村先生も編集さんも、まさしく修羅場だった事は想像に難くない。
私の脚本は一カ月先行なんで、印刷所を待たせるような修羅場はまだ経験した事はないが、締め切り前は似たようなもの。

そんな苦行とも言える作家稼業の志望者が多い事に驚いた。
先日の新聞で、中学生が将来なりたい職種ベストテンが掲載されており、何と八位に作家がランキングされている。
出版不況、読書離れと言われて久しい昨今、作家がベストテン入りとは意外だが、もっと意外だったのはタレントや歌手など、芸能関係がランキングに入っていない事。
芸能関係より作家を志望する中学生の方が多いというのは、何故なんだろう…?
ちょっと意地悪な見方をすると、芸能関係よりハードルが低く感じられているのかも。
もちろん志望されている中学生のみなさんが、安易に作家になれると思っているという訳ではない。芸能関係に入るには、ルックス、演技力、歌唱力、そのためのレッスンや下積み、売れるまでのバイト生活など、相当な労力を要する。
漫画家になるには絵を描かないとならない。でも作家なら文字が書ければ、進学や就職をして通常の社会生活をしながらでも、コツコツと書いてデビューを狙える。
そんな安定志向が感じられるのは、ベストテン入りした職種を見ていると、超堅実な職種がほとんどだからなのだが、別にこれは悪い事ではない。
むしろ感心した位で、作家予備軍の中学生のみなさんには、堅実に進学・就職をして社会勉強をしながら執筆活動をされる方を、私はむしろお勧めしたい。
月並みな言い方だが、社会に出て様々な人に出会い、様々な経験をして見識を広げる事が、最終的によい作品を書く事のプラスになる事は間違いないからだ。
しかし作家志望が八位って…そんなに沢山の中学生がいるなんて、やっぱりピンと来ないなぁ。

三十一日、夕方銀行に行く途中、交差点の角でバイクが三台。
ぶつかったのか、ぶつけられたのか、小破。車は見当たらないので、バイクの玉突き事故?
気になる…(-.-;)

一日、コラムのネタを選別していたら「幽」の校正のファックスが届く。
チェックを済ませ、ファンファン追悼で「吸血髑髏船」を見る。ファンファンは私には「吸血髑髏船」と「吸血鬼ドラキュラ神戸に現る」の人なのです。
髑髏船ではスキンヘッドに顔半面ケロイドだが、それをメイクとカツラで隠したダンディで敬虔な神父という、ファンファンの経歴では異色のキャラクター。
ドラキュラ神戸に現るは、ドラキュラ伯爵役! 土曜ワイド劇場の作品だが、ファンファンのドラキュラはもうバッチリ! 内容はスゴいバカドラマで笑えます。

そこに映画秘宝から仕事のオファー。石原監督のインタビューを依頼される。
石原監督とは、もちろん必殺シリーズの名カメラマン・石原興さんの事。
旧知の仲なのでインタビュー自体は安心だが、問題はスケジュール。
今回は石原さんが監督した風雲児という映画についてのインタビューだが、作品のビデオと資料は明日、映画秘宝編集部が発送するので、届くのは明後日。
で、インタビューは六日なので、ビデオを見てインタビューのポイントを絞る時間が少ないのがネック。

四日は映画の衣装のデザインの打ち合わせ、七日は待望の生首が届くついでに特殊メイクの打ち合わせと、何だか慌ただしい。

まずは食事と外に出ると、お店の駐車場に私と同じミニローバーが停っている。
京都はホントにミニローバーが多く、ちょっと外に出て走っていると、必ず五、六台と遭遇する。
京都はミニローバー愛好者の溜まり場なのか?

二日、11月より撮影予定の新作映画の企画書完成。次は脚本の執筆だが、その前にコラム、そして何より今月末までに小説一本を上げないとならないので、映画の脚本の執筆は七月から。
気は焦るが、こういう時は目先の仕事から堅実にコナして行くのが結局は一番。
そこに六月五日発売の「コミック時代活劇」見本が届く。

封を開けると私の必殺が表紙。予想していなかったので素直に嬉しい。
夜、弟が来るので駅に迎えに行く途中、またまた交通事故を目撃。
しかも二件! 両方共人身事故らしく、一件は被害者が丁度救急車に運び込まれる所、もう一件は運転手が事情聴取されていた。ホントに交通事故が多い(-.-;)

弟が京都に来た目的は三つ。京都のペットショップに売っている白ザリガニの視察と、京都でリーズナブルな甘物を食べたい、そして母の日のプレゼントを買いたい、という理由。
ならば嵐山がよかろうと、三日はペットショップに行ってから嵐山に移動。
プレゼントを買い込んでから食事。
渡月橋が一望出来るお座敷で私は鴨せいろ、弟は宇治金時を注文。
鴨せいろ、出汁が関東風味がベースなくせに甘口という不思議な味。

食事を終えて、店の前の川端に腰掛け、渡月橋を眺めながら川面に石を投げつつ取り留めのない会話。よい天気で、日光の下、こんなに活動するのは久々で珍しい。
そのせいか弟が帰ってから横になり、心地よく寝入ってしまう。
適度な運動と日照は大切だなと改めて思ったり。このまま寝ていたいが仕事をしないと。

四日、映画秘宝のセッティングで六日にインタビューする石原監督の新作映画「風雲児」の資料とサンプルDVDが届く。
昼からは中山塾の塾生さん方から、映画の衣装デザイン画を塾のM君とTさんが持参、あれこれ打ち合わせ。
夕方に京極さんからお電話。一昨日送信したばかりの映画の企画書を早速お読み頂き、技術的な事から内容的な事まで、細かいアドバイスを頂く。
特に内容面でのご意見は誠に的確で、いつもながら鋭く私の暴走を抑えて下さり、只々感謝。京極さんが流石だなと特に思うのは、こちらが内心、ちょっとここは弱いな、とか不備に思っている部分を、いち早くご指摘される事。
やっぱりお見通しだなと頭をかく次第。
まずは目先の仕事を片付けて、それからじっくりと脚本を整理しよう。


5/28 山田誠二 週刊山田誠二

二十二日、今日は朝から手術後の経過を看てもらいに病院に行く予定が、昨日から風邪気味だったのがいよいよ本格化し、午後からの診療にしようと思ったがダルくて動けない。
手術をした病院では風邪は看てもらえないので、風邪は別の病院に行かないとならなくなるが、億劫でとても無理。締め切りも迫ってるし往生する(-.-;)

結局今日は唐沢さんに打ち合わせの電話をした以外、寝たきり。
それでも必殺の脚本の構想は練り上げ、後は執筆のみ。
明日は昼は休養して、夜から一気に仕上げる予定。先々週末の土曜日、ホームページのヒット数が1700を突破。これは一日のヒット数では当ホームページでは記録。やはり海外からのアクセスが急増した事が大きいと思われる。
ホラー映画と言えば今上映中の「トカゲ女」が気になる。

名探偵コナンと並んでいるのが一層怪しさを倍増させる。

二十三日、唐沢さんのお骨折りで問題が一件解決する。誠に感謝の言葉もない。
風邪でうだうだしていたらもうこんな日数。
必殺の脚本のこれまでの最遅記録は25日なので、レコードの更新だけは避けたい。
その後は即、書き下ろしの小説。六月末までの短期決戦な上に映画の準備と並行なのがキツい。

昼前は手術後の検査で病院。経過は順調だがまだ当分病院通いは続くよう。
風邪対策に100%アップルジュースを1ケース買ってアップルジュース三昧。
そんな心を癒やすのはサンドラ・ジュリアンのアルバム「ジュテームはサヨナラの始まり」。
オークションで何とかゲット。
一応サンドラのイメージアルバムという事になっているが、「徳川セックス禁止令」のサントラ・アルバムという、私の期待通りの構成。
音楽は荒木一郎先生だが、バロック調の編曲がアニメの「ベルばら」っぽい。
サンドラはフランスの女優だからかなと単純に思っていたが、どうも聴き覚えのあるアレンジにジャケットを見たら、編曲が「ベルばら」の馬飼野先生なので、成る程納得。
兎に角私としては、映画のオープニングに流れた「ジュテームはサヨナラの始まり」のインストが収録されているか否かが最大の関心事。
この一曲に賭けて高値でオークションで落札したと言っても過言ではない。
で、結果は…見事アルバムの締めに収録されていました(^o^)/
さっそくビデオから録音した音声と編集して「徳川セックス禁止令」MDを編集しつつ、「先に仕事しろよ」とセルフ突っ込みを入れたり(^_^;)

二十四日、ストーリーの基本ラインがあまりにも救いがないので、これでは必殺の魅力である「殺し屋の非情さ」は描けるが、もうひとつの魅力である「許せぬ悪を消す」カタルシスに欠ける。
そこが悩みの種だったが、クリア出来る見通しが立ったので、これから執筆。
夜通し書いて明日二十五日の昼前には仕上げたい。

午後から打ち合わせがあるからだが、昼前に仕上げるつもりでやらないと、また延びるのは明らか。京極さんと電話で秋から撮影の新作映画の機材について少々打ち合わせ。
いつもながら京極さんの存在は心強い。
しかし昨夜から「ジュテームはサヨナラの始まり」編集MDが延々とリピートされ続けている…高値で落札したが、元は取った感じ(^_^;)

そして二十五日午前零時から執筆開始!五時間後、脚本の箱書きは完成し、脚本も三分の二近く書き上がったので、ちょっと休憩。
前回に続き、今回の脚本も長すぎず、段取りもよくて流れもいい。
早くラストシーンを書きたいんだけど、気は焦るが体力がダウン。
こういう時の休憩の時間はどれ位が適当か難しい。
集中力が途切れないうちに、体力が回復する程度に休むのがベストだが、そのバランスと言われたら困るよなぁ。
と言う訳で「ジュテームはサヨナラの始まり」を聴いて心を休める。
いや、書いている間もずっと流れてるんだけどね(^_^;)
やはり少し休憩したのが良かったのか、六時四十分脚本完成。
ありがとうサンドラ!ジュテーム!打ち合わせ前に少し眠れる、と思いきや、執筆直後ってテンション上がってるから眠れないんだよなこれが(-.-;)
まあ、眼を閉じて横になってるだけでもマシか。
だが、打ち合わせが先方の都合で延期となり、今日に限っては誠に幸い。
昼から一眠りして夕方に起きて雑務。

食事に出ての帰りに自動車の追突事故を目撃。事故を起こしたばかりと見えて、まだパトカーも救急車も野次馬も来ていない。
後方の車が前方の車に突っ込み、突っ込まれた前方の車は電柱に激突して、前後共にメチャクチャ。だがこれだけの事故なのに怪我人など人的被害はない模様。

最近日記に書く気も起こらないくらい、頻繁に事故を目撃する機会が多かったが、今回はいつもの接触事故とは桁違いの規模の大きさと、交通量の少ない道である事もあって、正面のコンビニに駐車して見物。
しかしコンビニの客も何故か無関心で野次馬は私一人。
後は斜め横のガソリンスタンドの従業員が気付いたらしく、遠目から覗いている程度。
まあ人通りの少ない道ではあるけれど。
事故を見る度に他人事ではないと安全運転を新たに誓うのだが、どんなに気を付けていても何日かに一回はヒヤッとする事態が起きる。
しかしこの一ヶ月で交通事故を八回は目撃したぞ。

そう言えば数日前は路肩に駐車していた車を、警察官がトランクを開けて懐中電灯で照らしたりして隅々まで検査していた。事故ではない。麻薬捜査?! 出来る事なら車を降りて、警察官に何をしているのか猛烈に質問したい気持ちを抑えて帰宅したが、未だに気になってしかたがない(-.-;)

二十六日は昼から大阪。クリーニングをしたばかりのスーツを来て出るのに雨が降っていてテンション落ちる。
梅田でイラストレーターのRさんと、これから執筆する小説の打ち合わせ。
何せ締め切りが六月三十日なので、執筆と挿し絵が同時進行という、なかなかスリリングな作業。
小説の元となる脚本があるので、それを元にどこの場面をどうイラストにするかを検討。
最終的に四十点のイラスト数に。今からだと単純に一日一枚描いても間に合わない計算。
大変だなぁ、などとこちらも執筆で他人事ではない訳だが、久々に血が騒ぐ仕事。
新作映画の脚本も並行となり、心掛ける事は只一つ、食べる事!とにかく食べる!これに尽きる。
そして「ジュテームはサヨナラの始まり」と「大江戸捜査網」を聴きまくる!

閑話休題、打ち合わせは紀伊國屋の横にある喫茶店でしたが、この喫茶店、ずっと以前から存在は知っていたが、奥まった場所にあり、何故か足が向かなかった。

が、入ったらなかなかよい雰囲気。打ち合わせを終えて、次はマイミクのピカード艦長が応援している「劇団犯罪友の会」の公演「のこり香」を見に行く予定だが、時間がまだ余裕があるので阪急百貨店の地下の食料品売り場の鮮魚売り場でマグロの解体ショーを見たり。
頭だけのマグロがクリクリおめめで口を半開きなのが、妙に可笑しく感じてしまう。

続いてお初天神通り商店街のペットショップに。以前は爬虫類とか変わり種を沢山揃えていたのに、今は普通に犬猫ばかりになっていた。でも何故かサメを売っていていて、カッコ良くて見とれてしまう。しかし水槽も水族館並みで、これは普通の家庭では飼えないなぁ。
ショップを出て、すぐ横にあるお初天神に立ち寄る。

曽根崎心中で有名なあのお初天神で、ビルに囲まれていながら意外に広いというのが印象。
神社に来ての楽しみは絵馬の願い事を読む事。
とにかく爆笑必至のとんでもない願い事が必ずある。

今回も36才女性の舞台「テニプリ」大阪公園のチケットがほしいと、切々と訴えた物や、良縁願いで毎年裏切られているのか「今年こそ」の横に濁点を付けて強調していたり、「今年中に主任、課長へと昇進出来ますように」みたいに急ぎすぎな願いもあったりで笑う笑う。
そんなこんなでいい時間になったので舞台へ。

ありし日の高度成長前夜の日本、大阪の遊郭が舞台。
詳しくは劇団犯罪友の会のホームページをご覧いただくとして、731部隊問題などが絡んで来たりと、底流に流れる黒い世界が私には楽しめた。

帰宅して何となくテレビを点けていると、四十歳前後の若手落語家四十二人が集合し、たった一問の謎かけに答え、桂ざこば師匠が判定し、合格したら合格席に抜けられ、全員が合格するまで収録が終わらないという趣向。しかし、番組開始早々、イヤな予感に襲われる。
と言うのは、スタジオ入り時に一人一人コメントを求めているのに対し、みんな大真面目に「頑張ります」とか「緊張しています」など、全く気も利いてなければボケもないコメントばかり。
滅多にテレビに出られない芸人なら、ここは一番アピール時なのに、そのチャンスをムザムザ無駄にしている感覚は、芸人魂からは遠い物を感じてしまい、こんな真面目な普通の人が、どんな笑いを見せてくれるんだろうと不安と好奇心が湧いて、ついつい見てしまう。
さてお題は「落語家」。ある師匠の模範回答は「落語家とかけてクリーニング屋と解く。その心は?どちらも綺麗に落としてなんぼでしょう」という、上品で、文字通り綺麗に落としたもの。
さてスタジオの落語家さんたち、これがなかなか出て来ない。これが信じられない。
キャリア10〜19年の「若手」落語家四十二人が揃って、脂汗を流して延々唸っているのだ。
ネタの被りは不合格なので、早く抜けた方が有利。
収録時間三時間半を越えて残された不合格者の苦悩ぶりは、もう痛々しくて見ていられない。
ざこば師匠も「難しく考えず、落語に関係あるもんで落としたらええねん。なんぼでもあるやろ?」と助け船を出す始末。
ちなみに私がテレビを見ながら考えた答えは
「落語家とかけて激しい競争率と解く。その心は?落伍者も出ます」、
「落語家とかけて不意に倒れたと解く。その心は?コテン」、
「落語家とかけて、いやな事をされた時と解く。その心は?よせ!」、
「落語家とかけてシャーペンと解く。その心は?芯を打ちます」、
「落語家とかけて花嫁と解く。その心は?名前が変わります」とか。

出演していた落語家さんの解答で傑作だったのは「落語家とかけてプロになった荒川静香と解く。その心は?時々滑ります」と「落語家とかけて六カ国協議と解く。その心は?米朝が気になります」。落語の通でないとピンと来ないかもしれないが、落語家の基本である謎かけで、若手といえプロの落語家があれだけ苦悩するのは、やはり頂けない。
教えられた古典落語は上手く話せて賞をもらったりしているみたいだが、自由に発想しろと言われると忽ち行き詰まるというのは、言い古されているが、教えられた事しか出来ない所謂マニュアル世代の弱点が出ているのだろうか。彼らと同年代の桂小枝さんは、今夜の彼らより若い頃から抜きん出ており、今は売れっ子に。
テレビに多く出るから偉いというのではない。だが、テレビに需要が多いというのは芸人として魅力があり、腕がある証拠。
少なくとも今日の番組で、たった一問の謎かけに三時間半も脂汗を流す芸人が、例えばレポーターとかをしても、気の利いたレポートは出来ないだろう。レポーターなんかするつもりはない!と反論するかもしれないが、レポーターも出来ない、では噺家なのに「話」にもなりません。
お後がよろしいようで。

二十八日、弟の指令で「妖怪ラーメン」なるものを試食に行く。
場所は北野天満宮のすぐ近く、天神通り一条の辻。店名は「いのうえ」で、ここら辺りの商店街を妖怪ストリートと名付け、あちこちの店先に妖怪をディスプレイしたり、百鬼夜行資料館があったりと、商店街を妖怪で盛り上げようという趣向。

さて、件の妖怪ラーメンといえば、麺とスープが真っ黒で、真っ赤な香辛料がタップリ振りかけてある。妖怪かどうかは別として、確かに不気味だ。

が、意外にアッサリで薄味。ラーメンというよりは、蕎麦に近い印象。
ちなみにこのお店にディスプレイされている妖怪は、白い筒状で頭の先が黒く、一つ眼のオリジナル妖怪「いのうえ小僧」。
帰宅して「笑いの金メダル」を見たら、タイムリーに「あなたもヒロシ」でいのうえの妖怪ラーメンが紹介されている。
そのコメントによると「注文する人は少ないそうだとです」とか。


5/21 山田誠二 週刊山田誠二

十日締め切りの、時代活劇のコラムを十四日アップ、十三日締め切りの「幽」の連載「怪談映画を読む」を十六日の深夜アップ。
どうも先週金曜日から気分が落ち込み気味で仕事が捗らずだったが、手前ミソだが、幽の原稿は自分的には満足の行く出来かと思う。
私の書いている「怪談映画を読む」というコーナーは、怪談映画を単なる粗筋紹介ではなく、「読み物」として紹介するという趣向。
見せ物である映画を読み物にするというのは、案外に難儀な作業。
当然ながら見て面白いのと、読んで面白いのとでは、面白いの基準が違う。
特に怪談映画はグロテスクな幽霊のメイクや、客を驚かせる突発的な音響など、文字にしたら怖くも何とも無い要素が多い。
その裏に隠された、ドロドロとした怨念を掘り起こして文章化するのは、なかなかに快感。
文字数制限で、毎回三分の二程度に刈り込まないとならないのが残念。
これまでに書いた中では「血を吸う人形」が一番のお気に入り。
今回取り上げたのは「怪談夜泣き燈篭」という映画。
一見地味で、余程の怪談映画マニアでないと知らない作品だが、何の何の、底流に流れるドス黒い怨念はなかなかの物。
こういう忘れられた作品を掘り起こし、気味の悪い怨念満載の読み物として再生出来るのは、怪談映画ファン冥利に尽きる。六月発売の「幽」に掲載です。
しかし執筆中、テレビではバーバレラのDVDが御陽気に映っていたり(笑)。

「幽」の原稿をアップしてすぐ、新作映画の企画書作成に着手。
と言うのも、翌日にはスタッフとして参加する中山市朗作劇塾の塾生さんたちが来て、打ち合わせをするので、企画書がないと話にならないからだ。
で、大雑把な構想を抱いていただけだったのだが、書き始めると案外まとまり、いざ打ち合わせで意図を説明したり意見交換をしているうちに輪郭が明確になり、ストーリーラインは、ほぼ完成する。
考えを他人に説明するという行為は、漠然とした思いを言語化して整理するのに、なかなか有効な手段だ。その点では東京にお住まいの文筆業の方々は、編集者の方々と顔を頻繁に合わせて打ち合わせ出来るのが羨ましい。
ともあれ、ストーリーもまとまったので、次は正式な企画書を作成なのだが、打ち合わせは昨日の午後三時から始まり、終わったのは今日の午前五時。さすがに眠い。
寝て起きたら必殺の脚本の執筆に入る。サブタイトルは「乱心か? 仕置の的は仕置人」で、裏稼業の悲哀を描いた作品になる予定。
こうしている間、唐沢さんにいろいろお骨折り頂いている事があり、心苦しい限り。

二十日、SF・ホラー映画評論家の重鎮・聖咲奇氏にお招きいただいてお邪魔する。
氏のお父様は映画の看板を描く画工房を京都でされており、古くは50年代からの映画のポスターや写真が工房には山積みになっている。
その整理を氏と弟さんがされており、これは、と思うポスターを大量に頂き、思わぬ幸運に恵まれる。
頂いたポスターは徳川女刑罰史、残酷・異常・虐待物語・元禄女系図、ジャイアントスパイダー大襲来、溶解人間、異常集団、ポルノの帝王(梅宮辰夫!)、喜劇トルコ風呂王将戦、日本悪人伝、直撃地獄拳・大逆転、女必殺拳シリーズ、必殺女拳士、華麗なる追跡、ウルフガイ燃えろ狼男(千葉真一!)、トルコ渡り鳥(芹明香!)、忘八武士道・さ無頼、怪猫トルコ風呂、修羅雪姫、性と売春婦問題週間、霧の夜の戦慄、ヘルスネーク、肉欲魔女など。

特に切り裂きジャックマニアの私には、初の本格的切り裂きジャック映画・霧の夜の戦慄は大収穫。後、ヘルスネークと肉欲魔女は知らない映画なのだが、ポスターのビジュアルが素晴らしい。
ヘルスネークの惹句「のたうつ性蛇(エロヘビ)!」てセンスがスゴすぎる!

二十一日、必殺の脚本を本当は昨日上げてなくてはいけなかった事のに、まだ上がっていないので焦る。話は変わるが最近マイブームの映画「徳川セックス禁止令・色情大名」の主題歌・「ジュテームはサヨナラのはじまり」をオークションで落札して御機嫌。
「徳川セックス禁止令」の音楽は荒木一郎! 時代劇ポルノ喜劇からは連想出来ないお洒落な音楽を書いており、助演の海外ポルノ女優・サンドラ・ジュリアンに提供して映画に使用されているのが「ジュテームはサヨナラのはじまり」という訳。
私的には歌よりもオープニングに流れるインストの方がお気に入りなのだが、驚いたのはサンドラの人気。「ジュテームはサヨナラのはじまり」を中心に構成されたアルバム「セクシー・ポエム」のアナログ盤がオークションに出品されていたので入札したが、あっという間に三万円を突破!
これは勝負にならんと早々に降りてアマゾンを検索したら、2000年にCD化され再販されている事が判明。おお、ラッキーと思ったのも束の間、廃盤で現在は入手不可!
しかし当日オークションにそのCDが出品されているのを発見! 先日アナログ盤で高騰したからCDは大丈夫だろうと思ったら、CDもそこそこに高騰して焦る焦る。
降りる手前で高騰が収まり、無事落札。収録曲の内訳を見るとインストやBGMも入っているようなので楽しみだ。
しかしサンドラ・ジュリアン、全盛期は70年代なのに、30年を過ぎてこの人気。
当時のサンドラのファンだった青年も今は五十代から六十代。
この年代の方々が往時を懐かしんで入札しているのかと思うと微笑ましい。
でも奥さんには何と言い訳するのだろう。
もちろん秘密でコッソリ聴くのだろうか?
これが原因で夫婦喧嘩となり、熟年離婚になったりしたら、「ジュテームはサヨナラのはじまり」どころか「サンドラは離婚のはじまり」となってしまう。洒落にならないなぁ。


5/14 山田誠二 週刊山田誠二

前にも書いたが、原稿とは別に、ちょっと面白い展開の兆しが。
簡単に言うと、海外で私の映画「女刑事と裸体解剖鬼」が「クール」だと注目されて、先方より来年の映画祭への出品や、私へのインタビュー取材などが可能かとの連絡が入った。
あちらのサイトで予告編をアップしたら、問い合わせが殺到したそうな。
他のJホラーや韓国ホラーも紹介されている中でなので、不思議な気もしないではないが、ゾンビ座頭市やゾンビくノ一やら人間ダルマやらが乱舞して、確かに絵ヅラではインパクトあるので、海外では喜ばれそうかも。
「女刑事〜」は英語字幕入りも作成しているのだが、海外向けにいろいろ修正したい箇所もあり、京極さんに御相談。いつもながら的確な御指示を賜り、修正をお願いする。
その後は恒例?のバカ映画談義。いつもながら京極さんの徹底ぶりは見事で、私ですらビックリするようなバカ映画まで押さえているのには感服。
そんな訳で海外向けに英文の宣伝資料を作成したり、メールでやり取りをしたりで、なかなかに多忙。英語が全然ダメな私に代わって、隊長(ニックネーム)が間に入って通訳をお引き受け頂き、大変お骨折りいただいている。誠に感謝。
しかし海外のホラーファンに私の名前がソコソコ知られているのには正直驚いた。
全く世の中何が起きるか分からない。
ちなみに日本の正式タイトルは
「新怪談残虐非道・女刑事と裸体解剖鬼」だが、あちらでは「裸女とゾンビ」というタイトルになっている。
誰が訳したのかは知らないけど、なかなかセンスのいい訳だと笑う。

十日、締め切り迫る、というか渦中の中、水が切れたので補給にまた湧水を汲みに行く。
ペットボトルを八つにボチボチ給水していると、春風が心地よく、新緑の香りが清々しい。

あちこちからカジカガエルの鳴き声も聴こえ、春の気分を満喫。
編集部から必殺のネームが届き、チェック。
夕刊に藤田まことさんの「剣客商売」大阪・松竹座公演の広告が掲載されているが、広告・ポスターとパンフレットの記事は東京・明治座公演で使用された私の写真と記事を引き続きご採用頂いており、素直に嬉しい。

これまで随分仕事で写真は撮って来たが、記事用ばかりなので、こうやって広告のメインとして新聞に掲載されているのを見ると、ちょっと不思議な感じもする。

十二日、いつもながら大量にレンタルしたDVDの最後の一枚を見ようとしたら、パッケージと中身が違う!ジェーン・フォンダのバーバレラを借りたのに、パッケージの中には変なアダルトDVDが(-"-;)
返しに行って改めてバーバレラに交換してもらい、ついでにまた大量にレンタルしてしまう。
お気に入りの映画はプロジェクターでスクリーンに映写して見ているのだが、美輪明宏様の「黒蜥蜴」は何度見ても堪能してしまう。
しかし十日、十三日、二十日と締め切りなのに、どの原稿もまだ上がっていない。
映画の準備も始まり、なかなか時間に余裕がなくなっていて、少し厳しい状況。

こんな時は大江戸捜査網のサントラ盤(CDでなくアナログLP)を聴いて横になり、石原豪人画伯の画集を眺めて心を休める。
しかし昨日まで夏日だったのに、今日は妙に肌寒く、我が家の書斎は夜半には冬の気温。
寒さに耐えられずハロゲンヒーターを点けたらショートして使用不能。最悪だ(-.-;)
しかたなく二階のコタツを書斎に下ろす。
何故に二階でコタツに入って仕事をせず、コタツを下ろさなければならないかというと、二階にはテレビやAV機器がないから。
原稿の一件は時代活劇のテレビの必殺を紹介、もう一件は幽の「怪談映画を読む」なので、DVDやビデオを見ながらでないと不都合だからによる。
しかしフローリングに床敷きなしでコタツは微妙。

でスケジュールはどんどん過密になって行くのに、金曜の夜から猛烈に鬱々して、なかなか仕事がはかどらない。昨日は某編集長がわざわざ御来宅、書き下ろしの小説が一本決まる。
しかし発売が七月三十日なので、締め切りは六月末。なかなかにハード。
その一方で映画の準備も着々と進行中。
唐沢さんから新刊「猟奇の社怪史」贈呈いただく。

唐沢さんの日記を拝読すると、執筆以外にも旺盛な活動には頭が下がる。
京極さんも然りだが、情報の吸収力と発信力が常人と比較して桁違いに大きい。
パソコンに例えるなら容量が大きい、それもとてつもなく、という事なのだが、我が身のハードディスクの容量は全然といった感じ。

海外の件もあり、どうにも落ち着かない。
とにかく二十日までに目先の原稿を上げればかなり楽に。
最近真剣にアシスタントがほしいと思う。

猫三味線の件と新作映画の件で唐沢さんと電話。元気を頂く。
京極さんと電話してもそうだが、普通の話をしているだけなのだが、凄く励まされる。
東京のみなさんと違って、やはり京都に一人いるので、孤独感というか孤立感があるのかな、と推察。寂しがり屋さんなのかなぁ(-.-;)


5/7 山田誠二 週刊山田誠二

二日朝、24時間営業のレンタルビデオ店に行く。
明け方の雷雨も晴れて、新緑も鮮やかで清々しい香り。
レンタルビデオ店の近所の今宮神社を少々散策。
帰途、以前ロケをした山に寄り、下見。
ついつい奥まで入り過ぎ、本来は車の入れない道に迷い込む。
これが道が悪い上に物凄い坂道。いや、坂道と言うよりは山の斜面。

ローバーでこんな道を走るのはどうかしている。
降りる時は転がり落ちるのではないかと冷や冷や。
意味なくスリリングな一時を過ごしてしまった。

ここ数日の気温は正に夏日。でも我が家の一階の書斎は相変わらず寒い。
買い物に出ると菜の花が満開、もう季節は終わったと思っていたので、ちょっと意外。
山の新緑も青々として自然の活気を感じる。
そんな中、相変わらずのレンタルビデオ店通い。
その中で以前から行き慣れている店に、私の「化け猫魔界少女拳」が置かれているのを発見。
ホラーの棚ではなくセクシー物の棚にあったので、以前からあるのに発見出来ないでいたらしい。
しかし隣に置いてるのが、私がジャケ買いした「女ドラゴンVSくノ一五人衆」なので、ちょっとクスリとしてしまう。

朝からレンタルしたビデオの合間にワイドショーウオッチング。
それはそうと、ちょっと仕事で面白い展開になりそうな出来事が昨日あって、今から楽しみ。

四日、リハビリ?も兼ねて、打ち合わせで河原町に出る。
昼食は、おばんざい(京都弁でお総菜の事)で有名なお店に。有名なお店で少し列ぶ。
バイキング方式なので根菜類を食べまくる。
その後、元毎日新聞京都支局だった戦前からの古いビルの地下のカフェでお茶。
レトロな造りでなかなか雰囲気のよい店で、これからもまた来たい。
何やかんやでひと用事済ませて駐車場に戻る途中、雑踏の中に首なし女がいる!
一瞬ビックリしたが、着物展示会の入り口に飾っている頭部のないマネキンを後ろから見て、そう勘違いしただけ。

しかしこれはビックリするよ(-.-;)
しかしまだまだ外出は体力的にも傷にもツライ。やっぱり健康が一番だ!

私が「必殺仕置長屋」を連載中の「月刊コミック時代活劇」の最新号の見本が届く。
発売は五日。今回のモチーフは永田議員の偽メール事件だが、本当のストーリーの要は、人を支配するには金や武力、権力だけでなく「情報」も大きな武器となる、という処にある。
情報を武器にのし上がる今回の悪党・藤岡屋由蔵は個人的に、かなりお気に入りのキャラクター。
実はこの藤岡屋由蔵なる人物は実在の人物。
と言っても本物は仕置きされるような悪党ではなく、記録によれば古本屋を営み、集めた噂話を一ネタ数文の値段で売っていたという。

噂話の買い手は、各藩の江戸屋敷の留守居役。留守居役の役目の一つは殿様に毎日、街の出来事を報告するというものがあり、それで藤岡屋を重宝したという次第。この藤岡屋という人物が噂話を書き記した「藤岡屋日記」は、現在では江戸市民の生活を知る貴重な歴史的資料となっているが、私が興味を抱いたのは江戸時代に「情報」を商売にしようと思い至った藤岡屋なる人物像。
私の創作意欲を刺激して止まず、いつか私なりに人物像を組み立てた藤岡屋を登場させようと以前から機会を伺っていたが、今回の偽メール事件が、私が作り上げた「情報という物の怖さと力」を知り尽くした藤岡屋を活躍さるには、まさに売って付けのネタなので、満を侍しての登場となった。
しかし噂ってのは時に人を社会的に抹殺したり、本当に死に追いやったりする怖いものだと常々思う。

五日は連休という事で弟が見舞いがてら我が家に来訪。
美術の山口さんも交えて新作映画の撮影場所の下見やら打ち合わせなどをする。
翌日、玄関前に置いている、鉢植えの竹が元気がない。
直射日光とコンクリートの地面からの照り返しが原因と推察。
花壇に植え替えてやりたいが、何分こちらは手術後でまだ回復していない身。
弟が来ているのを幸いに植え替えをしてもらう。助かった。

「化け猫魔界少女拳」の英語字幕版の製作も開始。
何に使うかは今は言えないが、どうなるか楽しみ。
それにしても「徳川セックス禁止令」は思わぬ名作で、思わず脱帽。
タイトルと内容を聞いて、単なる喜劇ポルノと思い、これまで見なかったが、さすが時代劇の東映京都撮影所が、そのノウハウを惜しげもなく投入しており、ポルノシーンが仮になくても、純粋に娯楽時代劇大作として楽しめる。
そう、セットも衣装も小道具も俳優も豪華で、エキストラもケチらず、かなりの大作。
なのに大上段に構えず、本格時代劇の骨子に笑い、エロ、グロ、そしてイヤミにならない程度の芸術性とメッセージが散りばめられていて、久々に映画にのめり込んだ。
特にラストは一人で見ていながら、大声出して爆笑。未見の方は是非御覧下さい。
荒木一郎の音楽も良いです。


4/30 山田誠二 週刊山田誠二

気が付きゃレンタルビデオ屋ハシゴ〜これじゃ身体にイイわきゃないよ。分かっちゃいるけど止められない。てな訳で深夜の京都の街を徘徊してレンタルビデオ店を三軒ハシゴ。
またしてもゴッソリとレンタルしてしまう。
京都市内のレンタルビデオ店は、ほぼ入会しているので、この店になければあちらの店に、みたいな訳でハシゴとなる次第。
しかし最近はDVDのレンタルが主となり、ビデオが駆逐されつつある。
それで困るのは、DVD化されていない、しかも当分されそうもないビデオが急速に店頭から処分されている事だ。これは当分レンタル店廻りが続きそう。
今一番探しているビデオは東映のキワモノ時代劇「徳川セックス禁止令」。
セックス恐怖症の殿様が性に開眼して「このように気持ち良い事を下々の者がするなど、許さぬ!」とセックス禁止令を定めるという、実に麗しい内容。前はどこのレンタル店にも置いてあったので油断していたが、最近どこの店からも消えている! 同じシリーズの「エロ将軍と二十一人の愛妾」は結構あるんだけど。
しかしこういう映画が堂々と全国の東映直営館で公開されていた70年代って、本当に素敵だなぁ。
こう書くと女性からは眉をひそめられるだろうが、80年代以降、あらゆる商品が女性と子供をターゲットに取り込んだ物ばかりとなり、男性向けの、しかも大人向けの商品が皆無となったこの状況は不健全だと思う。
暴力やセックス描写を正当化するしないという話とは別の問題として、女性と子供に媚びるばかりの媒体は廃れてしまう運命にあると思う。特に地上波のテレビは、大人の男性やお年寄りの見る番組は皆無と言ってよい。
テレビ離れが言われているが、当然の帰結だ。これは80年代の広告代理店のリサーチ主義の弊害だ。リサーチの結果、一番物を買うのが十代後半から三十代の女性というデータが弾き出され、いくら視聴率がよくても、この年代層の女性が見ない番組にはCMを流しても意味がない、という流れとなり、ここで大人の男性とお年寄りは切り捨てられた。
それから26年過ぎた結果が今のテレビだ。有料テレビのCSで、一番の稼ぎ頭が時代劇専門チャンネルとスポーツ専門チャンネルの二つだけというのが、地上波の問題を明確にしていると思う。
確かにテレビ局も商売だし、利益を追求するのは仕方ない。
しかし70年代までのテレビ局は、各年齢層の男女向けにバランスよく番組を編成していた。
サラ金のCMも悪影響があるからと、夜11時以降でないと放送しないという自主規制を設けていたし、よい意味での公共性を保っていた気がする。

四月一日からCSのアニマックスで「妖怪人間ベム」の新作が放送開始された。
が、よく見たら指が五本ある! 旧作の三本指では差別問題とかでウルサいので変更したんだろうけど、だってベムたちは人間じゃないんだよ。三本指の人間を主人公にするのは難しいとは理解出来るけど、ベムの指を気にしたら、妖怪とか怪獣とか怪人って、みんな差別なの?
のっぺらぼうや一つ目小僧や三つ目入道やろくろ首も、顔がないとか目の数が違うだとか首が長いとかで放送コードに引っかかるのか?
製作にソニーとエイベックスが参加しているから、まあ仕方ないんだろう。
でも地上波でなくてCSだよ? 有料チャンネルで地上波並に規制してどうするの?
「早く人間になりたい!」と叫んでいた妖怪人間たち。
善意に解釈すれば長い潜伏期間に指の数は人間に近付いたという事か。

二十六日、いつも湧水を汲みに行く途中の分かれ道が、「この先行き止まり」となっていて、気になって行ってみると、そこには藤尾神社と言う無人の神社があった。横には林道と「カブトムシの森」という看板が! 我が家はこの山の真裏に位置するので、と言う事は家の廻りの山にもカブトムシがいる事になる。何だかハッピーな気持ちになって、夏が楽しみになる。
そのカブトムシの森に、不法投棄されたゴミが少々あるのは嘆かわしいが、その中にビデオカメラがあるのに目が吸い寄せられる。これが超初期の旧式ビデオカメラで、小型デッキにカメラを接続して、撮影時は肩に担がないとならないという代物。しかもベータ方式版!
こんな山中でベータムービーと遭遇するだなんて…。
しかしこの十年で8ミリビデオからミニDV、ついにはDVDカメラとHDカメラと著しい進歩。
とうとうハンディカムのハイビジョンカメラまで発売された。
進歩はいい事だけど、各メディアの寿命が短すぎるよ。
いい加減スタンダードな規格を作ってほしい。
仕事柄、新規各が出来る度に買わなきゃならない、こっちの身になってくれ!

27日、原稿が三件重なっているのに、レンタル店に返却に行ってはまた二、三十本借りて、また返しにいって二、三十本借りるのスパイラルが続く…そしてとうとう「徳川セックス禁止令」を通販の中古で買ってしまう(-.-;)
未見なのでまだ何とも評価出来ないが、もうタイトルのインパクトだけでOK!な感じ。
もう一本、キング・オブ・カルトこと石井輝男監督の「怪談昇り竜」も購入。
これは滅法面白い傑作!未見の方には是非ご覧頂きたい作品です。

早くDVDにしてほしいなぁ。梶芽衣子主演なので、「キル・ビル」のヒットでDVDになるかと期待したのだか、流石にっかつフットワークが重い。
東宝はやはり梶の「修羅雪姫」を「元祖キル・ビル」と謳ってしっかり発売しているのに。
昇り竜は石井監督が亡くなられた時も追悼として売り時だったのに、やはりにっかつは出さず。
東映はしっかり石井監督異常性愛シリーズBOX出しているのに…何でもいいから早く出して〜!
でも案外、社員がそういう作品が自社にあるのを知らないケースも多いんだよなぁ。
にっかつも何度も倒産しかかって人事もいろいろあったろうし。

しかし京都はまだ朝夕寒い!
しかも昼間暖かくても我が家の書斎は一切陽が入らないのでヒーターがまだ必要。
夏もこれくらい冷えてたらいいんだけど。

30日、今日は陽気もよく、部屋は相変わらず冷えるが外は暖かい。
水も残りわずかなので気分転換に湧水を汲みに行く。最近汲むとペットボトルの下に沈殿物が少々溜まるので、汲みに行く前に蛇口に付ける浄水器を購入に店に寄ると、熊ちゃんデザインのしか置いてないので、仕方なくそれで我慢。

装着して水を出すと、熊ちゃんが何だか垂れ流してるみたいで可愛くない…(-.-;)
吸水所の横には見事に赤い紅葉。やっぱりこの辺りはまだ寒いんだなぁ。

原稿とビデオ三昧の気分転換に映画の企画書に着手。
11月撮影だけど、六月には脚本が上がってないとスケジュールが厳しいので、こちらも意外と余裕がない。
今年もあっという間だなぁ。


4/23 山田誠二 週刊山田誠二

十七日、朝から手術後の検査に病院に行く。診察では経過は良好で問題なしとの事だが、まだしばらく通院を続けないとならない。正直痛みも治まらず、満足に動けないので、普通に動けるにはどの位の日数がかかるのか質問すると、大体二週間が目安で、問題なく運動出来るようになるのは三週間位からだそう。
病院の帰りに交差点のミラーにカラスが飛びかかって何やらしているのを目撃。
カラスってばミラーに映っている自分の姿に攻撃をしている。カラスでもこんな事があるんだなと変に感心。
さて今月は末までに打ち合わせが三件、必殺の脚本を仕上げ次第「幽」の原稿と、書き下ろしの小説に取りかからないとならないかもな状態。特に小説は七月末発売なので、必殺の連載と平行しての、かなりタイトなスケジュール。
その割には目先の必殺の脚本をまだ上げないで、レンタルした三十本近いビデオとDVDを連続視聴中。後二本で視聴完了。
端から見たら全くサボリとしか思えないだろうけど、実は相当テンションが上がっているからこその行動。いわゆるランナーズハイな状況に精神状態を持って行かないと、スケジュールが詰まっている時に、いちいち原稿の度にテンションを上げて休みを繰り返していたのでは、逆に身が保たない。気を抜いてからまたテンションを上げるのは相当なエネルギーを要するので、逆に上げっぱなしの方が楽だったりする。
しかし当然ながら身体は上手く休めないと倒れてしまう。幸いというか手術後なので体力的には無理は出来ないので、丁度良いバランスかも。

十九日、恒例、執筆の前の眠り病が来る。昨日は神経が全開で、躁病かと思う位ハイテンションで頭が猛烈に回転して不眠。小説やイラストなどの打ち合わせを編集部と精力的にして、その夜からずっと寝たきりで、昼過ぎにやっと起きてからも寝たり起きたり。こうして寝てる間に昨日の構想を脳君が整理してくれている訳だけど、もう完全に出来上がったので、後は書くだけ。今夜から明日の朝に仕上げる予定。
しかし傷が痛くて落ち着かない。その合間に「ロッキーホラーショー」、「プリティーリーグ」、「タワーリングインフェルノ」、「ガメラ対ギロン」、石井輝男監督「明治・大正・昭和 猟奇女犯罪史」、美輪先生の「黒蜥蜴」を見たり。
いやー改めて見て「猟奇女犯罪史」は返す返すも凄い映画だなと更なる衝撃を受ける。
スプラッター・ホラーとして見たら、日本ではトップクラスかも。

必殺の脚本の箱書き、二十日に日付が変わってから午前二時過ぎに完成。
外は急に激しい雨に。これから執筆に入る小説の挿し絵のサンプル画像が届く。
期待通りの出来で満足。
化け猫魔界少女拳で特殊メイクを担当してくれたカッチーに造形のお願い。
と言ってもこちらは仕事ではなく、趣味の造形の個人的なお願い。
ギャラリーにアップしているホルマリン浸けの生首が欲しくて、カッチーに造形をお願いした次第。出来上がったらどこに飾ろうかと考えてワクワクしている。
今日は朝から病院でまた手術後の経過検査。それから夕方五時から打ち合わせ。
病院から帰宅して打ち合わせまでに脚本が上がったら理想だけど、もう少し寝かせた方が練れてよい発想が出ると思うので、打ち合わせまで仮眠して、打ち合わせが終わってから一気に仕上げるつもり。編集部からいつ催促の電話が来るか戦々恐々(^_^;)
朝、病院から帰宅して雑用をしていて、もう午後五時。劇団ファントマの盛井雅司さんと森愛子さんが来て打ち合わせ。
前回の化け猫魔界少女拳で盛井さんは残虐、森さんは愛玲を演じていただいた。
次回作はお二人が重要な役所となるので、顔合わせも兼ねての役作りなどの相談。

何故今頃顔合わせかというと、前回の化け猫魔界少女拳の現場ではあまりに忙しすぎて個人的に話もする暇がなかったから。
打ち合わせの間、編集部より脚本の進行具合についての問い合わせのメールが来て、明日には上げる旨を返信する。
さて打ち合わせが終わってから執筆のつもりだったが、やはり手術後間なしに打ち合わせは疲れたので、取り合えず仮眠。
箱書きが出来ているので焦らずともよいが、最近密度過剰気味なので、とにかくシンプルにするのが一苦労。いつもは30シーン位あるのを、何とか15シーン程度に収めたい。

21日夜、必殺の脚本完成。今回の出来はシンプルでコンパクトかつ見せ場はきっちり押さえた感じ。21日がレンタルした膨大な数のビデオの返却日だったので返却に走り、またまた十本レンタルしてしまった。かなり脳が栄養不足なのかも知れない。
帰りに食事。写メでは気取っているが、食事場所はお気に入りのラーメン屋さん。
ここが安くて大変美味しい。

22日、古の街・京都とは言うものの、さすがにこの文化遺産(?)には驚いた。
病院の帰りの交差点に建つ古い牛乳屋の看板が「雪印」のまま!

店主のこだわりか、面倒くさいのか、はたまた金がないのか?
いやいや、やはり京都だけに文化財保護法により史跡保存の指定を受けているのかもしれない。

話変わって久々にシュールな夢を見る。
普段はリアルに仕事をしていたり、トラブルを処理するような夢とは言えない夢ばかり見ているんで疲れるんだが、昨夜の夢は久々にシュール。
自宅で寝ていたら、何と寝室に熊が入って来た! それは横に寝ていた彼女が「熊を自宅に呼ぶ方法」という本を読んで、実践したため。
だがこの本がボンクラで、散々熊の呼び方(しかも自室内!)を先に解説した後で、熊の危険性や安全の守り方について触れているという構成。
おかげで彼女は熊を呼んだはいいが、対処法が分からず、こちらは布団の中で息を殺して、寝室の中をウロツき回る熊に戦々恐々するのみ。
熊の鼻が自分の鼻先を嗅いだ時には、思わず息止めてしまった。結局疲れる夢ではあった。

しかし連日雨な上に寒い。いい加減五月なのに、まだコタツが現役。
寒さは手術痕の痛みを増すから勘弁して欲しい。

23日昼過ぎ、先月脚本を書いた必殺の劇画の原稿が完成し、コピーが届く。

今回の悪役・藤岡屋由蔵はお気に入りのキャラクター。
こういう屈折した悪を描けるのが必殺の魅力だ。



4/16 山田誠二 週刊山田誠二

十日、ローバーを買ったディーラーさんに朝、電話すると、代車がないので引き取りは明日になるとの事。しかし車がないと困るので、先日パンクを修理してくれたスタンドに行く。
ブレーキが効かないため行く途中はヒヤヒヤ。何とかたどり着いて相談すると、スタンドのお兄さんが「当店では修理は無理ですが、この近所にローバーの専門店があるので、そちらに行かれてみては?」と耳寄りな情報を御提供下さったので、早速急行。
店の前に着くや否や、店主の奥様が飛び出してきて「工場はあちらです」と案内してくれるので、同行していた弟と「店の前に停車しただけで何故修理と分かるんだろう?」と首を傾げていたら、別の客から同色のローバーの修理依頼の予約を受けていて、てっきりその客だと勘違いしたと判明して、店主と大笑い。しかも翌日は休店なので、もしその客が先に来ていたら、うちのローバーの修理は明後日になっていた所。結局先客はキャンセルしたので、うちのローバーを今日中に修理してもらえる事に。
修理中に代車で買い物に出向き、その道中で交通事故を目撃。
軽とミニバイクの衝突で、事故直後らしく軽には運転手がまだ座ったままで、ハンドルを握ったまま呆然としている。
そんなこんなの間にローバー専門店から修理完了の電話。修理を終えたローバーはブレーキ以外の細かい不具合も調整してもらって、修理前と同じ車とは思えない快調な走りで嬉しくなってしまう。
しかし必殺の脚本と手術という厳しい現実が待っている(-.-;)
帰りに寄ったスーパーで、お刺身用として異常に馬鹿でかい貝が売られているのでビックリ!
大きさの対比にイカと並べて写メ。いや、イカとカイと洒落た訳ではないんだけど(^_^;)

十一日、今度は我が家のすぐ近所で交通事故。
坂を上がるのにスピードを出している車に、横から飛び出した車が追突した模様。
自身も普段からヒヤリとする事が多いので、これからも油断しないようにしないと。
仕事を一通り片付けて仮眠していると、物凄い振動と轟音に目が覚める。誰かが我が家の階段から転げ落ちたかと思った程。それからも振動と轟音が続き、しばらくは何が起きたのか分からなかったが、雷と判明。やはり山の頂上だけあって雷も近い。それから猛烈な風と雨。春の嵐というには強烈過ぎる勢いだ。
いよいよ手術も近付き、気分はブルーで必殺の脚本も手が付かない。
いつもの事だが、構成は出来上がっているのだが、「後ひと味」を求めてモダモダしている。
そのひと味については、実はこれはというモチーフはあるのだが、今回の話にどう落とし込めるかがシックリ来ない。
そんな最近の楽しみは「砂糖水」。喜堂の湧水に砂糖を入れて飲むと、まさに甘露! これはハマる!
その喜堂と言えば少々気になる事が…。ホームページの日記に喜堂と地蔵の画像をアップしようとしたら、他の画像は問題ないのに喜堂と地蔵の画像だけが表示はされるが保存が出来ず、アップ出来ないという怪事が。弟と「祟りか?」と一瞬沈黙。

十二日はネームの修正の打ち合わせにコラムの校正、そして手術の、と言うより入院の準備にバタバタ。
夕方からは食事制限もあって、いよいよなんだなとブルーな気分に。
なんせ手術は初めてなので、自分の身体にメスが入ると思うだけで落ち込む。

十三日、手術のため朝九時半から病院入り。薬のアレルギー反応検査やら化膿止めと止血剤の点滴をして、手術室に運ばれたのは午後一時半過ぎ。さて麻酔を背骨に打つのだが、注射針が入りやすいように、腰掛けて自分のヘソをのぞき込むように背中を丸めないとならない。が、身体の硬い私は背中が曲がらず、注射をしてもらうのに四苦八苦。手術は流石に不安だったが痛みもなく、スムーズに一時間で終了。

術後も痛まず、食欲もあって夕食に用意していたパックのお寿司を食す。が、麻酔が切れてからズキズキと疼くので、痛み止めを服用。痛みは治まるが、やはり疼く。術後にたっぷり寝たせいか夜になっても眠られず、またまた空腹となり明日の朝食用に用意していたオニギリを食べてしまう。入院している部屋は四人部屋だが、他に患者はなく貸切状態。一人は気楽でよいけど、個室ならともかく広い四人部屋に一人は流石に落ち着かない。

十四日、明け方うつらうつらして浅い眠りで七時起床。
痛み止めで痛みは抑えられているが、鈍痛というか疼きみたいな感じがして、どうも深く眠れない。手術後の検査をして問題なければ退院だが、今朝先生からは今日の薬の説明だけだったので、検査は外来が終わってからになりそうな気配。
朝食が出て美味しく頂く。みんなは不味いと言うが、結構病院食は好きだ。

さて食事もして検査まで退屈だと思ってたら看護婦さんが来て点滴ですと告げられ、不意打ちで激しく動揺する。点滴の針は痛いからイヤだなぁ(ToT)
朝からの予想外の点滴をしながら、編集部と京極さんと電話を少々。
それから手術後の経過を検査。順調という事で昼過ぎに無事退院。もちろんしばらくの通院は必要だけど。やはり歩くと傷が痛くて、アヒルのような歩行になってしまう。取り敢えず退院祝いにアップルティーをグッと一本。
何だか妙にテンション上がり、レンタルビデオ店に寄ってDVDとビデオを計27本レンタルしてしまう。最近のレンタル状況はまさに中毒状態。これでCSに加入したりしたら、もうテレビの前から離れられない事必定。
しかしアイフル業務停止のニュースには久々にワクワクする。
シャレじゃなく、マジでどうするアイフル〜! と、金融庁〜!

十五日、今朝、祖母の訃報を聞いて、座り込んで号泣するという夢を見た。
祖母はもう二十五年も前に他界しているし、実際の私は決して号泣するタイプではない。
あまりにも唐突且つ意外な夢なので、何だか引っかかる。
それにしても今日も寒いせいもあってか、昨日より手術痕が痛い…
不思議と車の運転で座るのは苦にならないのに、家の中ではとても身体を起こしていられない。
咳やクシャミをしても傷に響くとはよく聞いていたが、正にその通りな状態。
しかし頭の中は必殺の脚本でフル回転。
今までは懐疑的だったが、口述筆記というのもありだな、と思う心境。取り敢えず今日は頭を使って身体を休め、日曜の夜から一気に書き上げよう。
まあしかし、傷以外は健康なんで仕事の根幹には影響ないが、インフルエンザとか体調そのものが悪くなってダウンするとお手上げなので、その点に関しては支障なく来ているのは、仕事面に対しての健康状態は良好、という事になるんだな。全く仕事中心の生活だ(-.-;)

十六日、必殺の脚本、今夜から書き始めて月曜中に上げるつもりで進めていた準備も、ほぼ完了。先に完成している構成に、ここしばらく考えて、広がったアイディアを取捨選択して織り込む作業を開始。
早く脚本を上げないと木村先生の作画に追い付かれてしまう(>_<)


4/10 山田誠二 週刊山田誠二

近所のホームセンターにあるファーストフード店のメニュー「たこやきうどん」
…美味しいのか…?

三日、我が家は京都だが、車で走ると数分で滋賀県に行ける。
山に湧水を汲みに出たついでに大津に下ると、電信柱に「御巣鷹山」の大津公開を告知するポスターが! この映画は御巣鷹山に墜落した日航ジャンボ機は、実は自衛隊機に撃墜されたという過激な内容で、全国を巡回してゲリラ上映されている。
ポスターを発見した時には上映は終わっており、かなり残念だった。

四日、二階の和室は防寒と間接照明の妖しさを醸し出すため雨戸を閉めっぱなしだったが、気候もよくなって来たので雨戸を開ける。竹の間仕切の隙間から差し込む光もなかなか風情がある。
基本仕事は一階の書斎でしているが、春の陽気がよい内はこの部屋での執筆も悪くない。
何れにしろ入院するまでが勝負。それまでに原稿を片付けないと。
最近肩凝りがひどいのでた昨日は行き着けの病院に整体と鍼灸を受けに行く。
ここのT先生はまさしくツボを心得ていて、凝りを探る指が凝ってる部分に近付いて「そこ!」と思った瞬間に的確に押さえて行く。あちこち身体の歪みを矯正され、鍼を打たれまくりな上にお灸とマッサージと盛り沢山。おかげでその夜は食欲が異常に増進する。
弟から母親が腕を骨折したとの連絡が入る。就寝時に電話が来て、慌てて出ようとしてベッドから落ち、手を着いて折ったらしい。一時はどうなるかと気を揉んだが、ヒビが入った程度でギブスはしているが、大事なく生活に支障もないとの事なので一安心。
しかし桜の盛りに仕事と手術と養療で終わりそうでイヤだ(-.-;)
五日発売の「コミック時代活劇」の見本誌が届く。今回の表紙は私の「必殺仕置長屋」。
自分の作品が表紙を飾るのはこれで何度か目だが、毎回素直に嬉しい。

六日、前から企画を進めていた、唐沢さんの猫三味線絡みの企画が、いよいよ具体的に始動。
新作映画も動き出して身辺が急に慌ただしくなってくる。
そんな状況下のBGMは「ゴジラ・ファイナルウォーズ」のサントラ。
映画を見た時も音楽は気に入っていたんだけど、先日DVDをレンタルしてCDが欲しくなり購入。中でもトラック2と3の曲がお気に入り。
やたら打ち合わせやら準備に忙しい。とにかく手術の前に目先の原稿を片付けないと。

七日、性懲りもなくまた10本レンタルしてしまったDVDを連続一気視聴。
借りた翌日に返却に行くついでに例の湧水を汲みに、空のペットボトル四本を持って近所の峠に。ここは京都と滋賀県を結ぶ山道で、舗装工事の時に地中から発見された地蔵を安置するため、地元の有志が御堂を建立した。名を喜堂(よろこびどう)とし、その正面から清水が湧き出ている。
この水が本当に美味しくて、汲んだ水を一日中飲んでいる。

こういう水を飲み慣れると、味の付いた液体が喉につかえるようになって飲む気がしなくなる。
ちなみに地蔵は顔も判別出来ない程に劣化が激しく、相当昔に安置されて地中に埋もれた様子だが、誰が何のために造り安置したのかは全くの不明だとか。
昨日まで三部咲きだった桜も、今日の陽気で一気に開花。
そこに編集部から原稿の進行具合についてお伺いの電話が入る。
決してサボっている訳ではなく構想をまとめ中。花見は遠い夢に(ToT)

八日、今日は朝から宅急便が届くのを三件待ち。一つはアマゾンで注文したDVD、もう一つは編集部からの必殺のネーム、そして最後は「猫三味線」のDVD。
「猫三味線」は因果モノの紙芝居の名作で、唐沢俊一さんよりその存在をお教えいただき、その余りの面白さにインスパイアを受け、私の映画「化け猫魔界少女拳」誕生の一因ともなった。
その「猫三味線」を唐沢さんが企画・監督として一部実写化してDVD化する事になり、実写部分の撮影を行ったのは去年の夏。

撮影は京都で、私は京都での撮影の段取りや手配のお手伝いを担当。
とても楽しい体験をさせていただいた。
「猫三味線」DVDの発売は7月末の予定だが、作品はもう完成しており、今日届いたのは、そのサンプルDVD。
三時間にならんとする大作だが、紙芝居の演者である梅田佳声先生の語りと共に、唐沢さんの演出も快調。このような素晴らしい作品のお手伝いをさせていただいた唐沢さんには本当に感謝。
さて、今朝からエラい突風で何事かと思ったら、何と黄砂で街はおろか太陽まで霞む程で、ローバーの車体も砂だらけ。黄砂で霞む街を実際に見るのは初めてなので、ちょっと感激。

だがその黄砂のせいか夕方から鼻がムズムズし、飲んだ鼻炎薬のせいで寝てしまい、起きたら夜の十一時前。朝までにコラムを上げないと(-.-;)

九日、朝に無事コラムを上げて30分程仮眠。コラムの見出しやらリードを考える。
昼から弟が見舞いがてら来て、今日が弟の誕生日だったと思い出し、ささやかに誕生パーティー。
寝てないのに人生についてなど互いに真剣に語り明かす。

しかしなかなか人生の答えは出ないものです。
ローバーのブレーキが甘くなり、急停車出来ない状態で危険。
どうやらブレーキオイルが漏れている様子。
早急に点検に出さないと命にかかわる大事になりかねないが、ローバーとしばしお別れするのは寂しい(T_T)


4/2 山田誠二 週刊山田誠二

28日、昨日は電話での打ち合わせ数件と、外に出て打ち合わせ二件。
帰宅は午前様となり、なんだかんだして今朝六時に就寝。
でも昼前の十時半位に起きたから、四時間半程度しか寝ていないのでダルい。
ここで何とか夜十時位まで起きて、昼夜逆転生活を改善したい。
昨日は山菜蕎麦を食べただけなので流石に空腹。
昼食に駅前のトンカツ屋に入ったら、老夫婦の先客がいて、急におじいさんが痙攣を始めて危篤寸前。慌てておばあさんが介抱を始める。背中をさすったり、紙おしぼりを濡らしておじいさんのツルツルの頭に乗せて冷やしたり。こちらは固唾を飲んでどうなるかと見ていると、おじいさんてば落ち着いたらビールを飲み始め、おばあさんも何事もなく食事を再開。
そもそも脂っこいトンカツ食べてたりで、他人事ながらおじいさんは大丈夫かなと心配になる。
店を出ると昼前から降り始めていた雨が本降りに。
ついには激しい雷雨となり、信号待ちをしていたら近くに落雷。物凄い音と振動に飛び上がる。
何だかんだしながら頭の中は仕事の事をあれこれと思案中。

29日、本日の京都は風も凄いし寒い上にアラレまで降る始末。
本来なら一歩も外出したくない所だが、レンタルしているDVD10本の返却と、不在通知が入っていた宅急便を集配所に取りに行かねばならない。
レンタル店では返却したばかりでまた10本レンタル。
宅急便は必殺の校了紙。脚本からどう作画されているのか、見る瞬間のドキドキは心躍る。

出たついでに和食レストランで昼食。
めはり寿司という新メニューがあって、これはタレに漬けた鰹のお寿司を高菜の葉で巻いたもので、付け合わせの梅干しと一緒に食べると最高に美味しかった!

その後、その近所にある北野天満宮に寄って梅を見物。満開で綺麗。
せっかくだから天満宮の横にある茶店で甘酒飲んでホッコリ。
ここは町屋を店にしていて、天井が吹き抜けになっているのと、中二階に和風小物を展示販売して、なかなか落ち着く内装。

その後、春物の服を買いに行く途中、車折神社に寄ったら桜が咲いている。
この神社は読売新聞日曜版の私の記事のロケ地にもなった所。
一日に梅と桜を堪能して春物のジャケットなどと一緒に、変な伊達眼鏡を買う。
なかなか怪しくて笑う。しばらく受け狙いでかけよう。

30日、藤田まことさんの明治座公演「剣客商売」のプログラムとポスターが届く。
私はプログラム内の藤田まことさんのインタビューと、ロケ地の写真撮影、及びポスターの写真を担当。つい一月の話なのに、何ヶ月も前の出来事のよう。変な言い方だが懐かしく読む。
さて今日は寒いにも程があると思ったら夕方から吹雪!

もう四月だというのに、寒さに弱い私は勘弁してほしい。
灯油も使いきって丁度よいかと思われたが、どうも追加が必要になりそう。
追加したはいいが、急に暖かくなって中途半端に残ったら困る。
ボチボチ原稿も本番。DVDを10本もレンタルしている場合じゃないなぁ(-.-;)

31日、今日は病院行って先週の検査の結果を聞いたら、腸からの出血が予想以上で、血液の濃度が通常の半分程度しかなく、このまま放置していたら危なかったと医者に言われる。
いや、別に命の危機という訳ではないが、体調に諸々大変よろしくないという意味。
確かに少し動いただけで動悸は激しくなるし息は乱れるでよろしくないとは思っていたが、腸からの出血で貧血になっていたという事。
とにかく手術の日時を決定し、増血のための錠剤などをもらい、自宅近所の湧き水を汲みに行く。
家から車で五分足らずの山道沿いに名水が湧出しており、ここはよくポリタンクやペットボトル持参で水を汲みに来ている人が訪れている。
さてペットボトルで水を汲もうとした矢先、携帯に知らない番号から電話。
何かと思えば病院からで、先程渡した薬に、他の患者の薬を混入してしまったので、至急病院に戻って交換してほしいとの事。
病院まで大した距離じゃないけど、凄く損した気分で病院に行き、薬を交換。
帰宅したら何やら大層疲れて、少々雑用をして仮眠。
さて、目覚めてからの予定はまず食事とコラムの執筆。
明日はファントマさんの舞台「クレオパトラ」の観劇と、中山市朗さんの誕生日パーティー。
しっかり食べて栄養付けないと。

4月1日、昨日は朝方までウダウダ原稿をまとめ、昼まで仮眠。
夢人塔の浅尾さんの著作「アニメ特撮SF映画読本」(青心社)が届く。
これはメディア希望者必携の労作。

午後七時よりご招待をいただいた劇団ファントマ公演「クレオパトラ」を観劇に大阪に。
相変わらず娯楽度満点の舞台で、作・演出・出演の伊藤えん魔さんの才能は凄い。
終演後、楽屋にご挨拶がてら映画の次回作についての打ち合わせ少々。
それから駆け足で移動、中山市朗さんの誕生日と作劇塾創立三周年を祝うパーティーに出席。
恒例朝まで飲み会で先程帰宅。とにかく寝よう。
あ!エイプリールフールだったのに嘘もつかなかった!(-.-;)



3/26 山田誠二 週刊山田誠二

3/20  昨日は昼まで雨、次は突風、そして日没から雪という天気。外に出たら真冬の気候。
今夜は「化け猫魔界少女拳」のポスターとパンフレットのデザインをしていただいたKさんに、遅蒔きながらそのお礼の会食。店は太秦にある割烹「冠太」。
お連れした唐沢俊一さんも太鼓判の、料理はもちろん最高だか、撮影所に近い事もあり、映画人の常連が多い店でもある。で、昨日予約の電話を入れると、出た大将が言われるには、昨年の11月から休業していたとの事。
何と大将、癌で手術し入院、つい先人退院されて来られたという。そろそろ夜だけでも店を開けようかと思っていたのでと大将、私たちだけのために営業して下さるという。店に行くと、ヤツレもなくお元気そうな大将の姿が。
土日でええ魚が手に入らなかったと申し訳なさそうに言う大将だが、天然のブリの刺身にカマ焼き、さらに三島亭の最高級すき焼き肉を厚切りにしてのしゃぶしゃぶというメニューで堪能。
私はもう満腹で、後の料理はKさんにお食べいただき11時頃解散。
あんまり寝ていなかったので眠くなり、帰宅してすぐ睡眠。
最近すっかり昼夜逆転の生活だったが、今日は昼前から大阪に出る事もあって、朝に起床。
こんなによい天気の中に出て歩くのは久々。近所の梅も咲き誇り、気分が清々しい。
北野天満宮の梅苑も終わらないうちに行かないと(>_<)


3/21  夜、帰宅してから長電話。話終わってから、フと駆け出しの頃を思い出した。
デビューしてからしばらく、いろんなバイトや会社員をしながら、兼業で文筆業を続けていたが、やはり文筆業一本に打ち込んで行こうと決心。
その時に勤めていた会社の社長に辞表を提出した。
社長は私を応接室に招き入れ、二人だけで話す事になった。
無能な私にも一応、社長は留意を求めてから「一体会社を辞めてどうするつもりなんや?」と聞いて来た。
私は適当にハグラかしていたが、それが社長の好奇心を招いたらしく、言わなければ話が終わらない雰囲気になったので、仕方なく私は「物書きになろうと思います」と打ち明けた。すると社長の眼が丸くなった。
相当意表を突かれたようだ。そして次に社長の顔は、ホトホト呆れ果てたという表情となり、「君ね、ああいう世界は何万人に一人という、才能ある選ばれた人がはいれるんやで」と一息入れ、諭すように「君みたいな者がどうやってなれるはずがあるんや」と言った。社長は私が兼業で書いている事もしらないし、会社員の私はやる気がないので、全くの無能者だったので、「君みたいな者」と言うのも仕方がない。
私は社長に抗弁するのも無駄に思えたので、「そうですね。でもなりたいんです」とだけ言った。
応接室から出て来た私を見る同僚の眼も冷ややかだった。
幸い、私みたいな者でも何とか、今も文筆業で生活している。
電話が終わって小腹が空いたので、サラミを食べようと左手で押さえ、縦に切ろうと包丁を動かすと、サラミが回転し、包丁が勢いよく横滑り(>_<)
出刃が左手の親指の上にザックリ行く。あっと思ったらもう遅い。
切ってしまった…鋭利に深く切ると、なかなか血が出ないが、今回はまさしくそれ(-.-;)血が滲むまでが長い長い。
やはり寝不足でフラフラしながらサラミを切ろうとしたのがよくなかった(ToT)

3/23  昨日は以前よりの腸からの出血の診察をするために、延び延びにしていた病院にようやく行く。
腸内の検査や心電図測定、採血などされる。ただでさえ出血で貧血なのに採血され、フラフラになる。
結果は四月中旬に手術。来週にもう一回診察して、それで日時を確定。
手術と言っても当日一日入院して翌日退院という簡単なもの。
それよりショックだったのは、車の後部右のタイヤに釘が刺さっててパンクしていた事(ToT)
斜め向かいの家の解体工事で道に落ちたものっぽい。
以前にも近所の家がトタン板の壁をリフォームした際、トタン板を打ち突けていた釘がタイヤに刺さってパンクした事がある。腹立たしいが文句を言う訳にもいかないし、難儀だ。
ガソリンスタンドで修繕してもらい、タイヤの交換までには到らなかったのが、せめてもの幸い。
憂鬱な気分で帰りに所用で寄った某百貨店で、ちょっとした出来事に遭遇。
ホールにある、無人のパイプオルガンの自動演奏が始まって、天井には光ファイバーで星座がまたたき始めたんでビックリ。こんな仕掛けがあるとは知らなかったから、少し得した気分。
それから何だかんだと雑用をこなして夜半に帰宅。かなり疲れていてすぐに就寝。

3/24  寒い寒いと言いながら、そこはかとなく春の気配を感じる今日この頃。
ケージの壷の中で丸まっていたシローたちがモゾモゾ動き始めた。
冬眠から覚めたのなら、そろそろ餌を上げないといけない。
なんせ冬眠に入ってから半年近く絶食しているのだから、さぞかし腹ぺこだろう。
しかし!動き始めたからと言って、もう食事をするとは限らない。
せっかく冷凍マウスを解凍して食べてもらえず、むざむざ捨てるのは本当に虚しい。なのでしばらく観察。
こちらの動きに反応してくるので、よしと解凍。給餌したら順調に食べてくれて一安心。
記念的瞬間を写メしたかったが、デリケートなシローたちを刺激して拒食になったらいけないので控える。
桜の開花より一足早い、我が家の春の訪れだった。

3/25  春の訪れで冬眠していた様々な生き物も活動を開始、聞こえてくるバイクの音…。
早速暴走族が出現。どうせバイクで遊ぶなら、もっと面白い事が出来ないのかな。
集団で走るだけ、だなんて能がない。ま、人それぞれだから構わないけど、他人に迷惑だけはかけないでほしいものです。能がない事をして、他人に迷惑をかけて、それが青春というのは、いかがなものでしょう?
ま、いかがなものかと思うような人ならハナからしないですけどね。

3/26  本日の読売新聞日曜版の「愛車物語」は私とローバーの紹介。
撮影場所は車折神社の境内。

記事はもちろんだけど、カメラマンさんの腕も流石。
写真を撮られる時は澄ましているのに、ちょっと気がゆるんだ一瞬を捉えて、愛車を前に嬉しそうな感じに写っている。


3/19 山田誠二 週刊山田誠二

十三日に入って、午前一時前からようやく脚本の箱書き(脚本の場面と内容を箇条書きにしたもの)が、現時点で七割り出来る。箱書きが完成したら、各場面に詳しいセリフとト書きを書いて行けば完成なので、この調子なら明日には確実に仕上がるはず。つい半日前はどうしようと悩んでいたが、もう先が見えたので、まだ書き上がってもいないのに、今はもうやれやれと肩の荷を下ろした感じ。取り合えず眠い(-.-;)
ともあれ目星が付いたので、ワイドショーウォッチングをして一眠り。
午後六時前に起きたら、何なんだこの寒さは(>_<)
一昨日はもう暖房不要な位だったのに、昨日から今朝にかけてはストーブ復活。
そして今は真冬に逆戻り(ToT)寒さにすこぶる弱い私は布団から出られない(-.-;)
昨夜の午後10時以来、まだ何も食べてないし、執筆も再開しないとだし…しかしヌクヌクのお布団は極楽だ。もう少しこうしていよう。
翌十四日、前にも書いたように、執筆の前になると、とにかく寝る癖がある。
マックスまで脳をフル回転して考え、寝る。
すると起きて書き出すと快調に筆が進む。
そんな訳で、昨日の夕方六時に起きて、それから取りかかれば本来なら今日の昼前には脚本は完成しているはずだったが…寝ました(汗)。
箱書きが七割方仕上がっている安心感もあるが、脳内でいよいよ総まとめが行われているらしく、今朝の六時頃に就寝。このまま自然に目覚めれば気分よく仕事に取りかかれたはずなんだが、近所で家の新築工事が始まり、その騒音で目が覚める。
音にはそんなに過敏な方ではないが、ドリルの「タタタタタッ!」という乾いた連続音と振動が無性にカンに障る(-"-;)いや、昼も過ぎて寝ている私もよくないんですけどね(-.-;)
問題は確定申告。期限は十六日だから、明日の朝までに脚本仕上げて、即申告書を作成しないと…(ToT)

十五日、今朝九時、必殺の脚本完成。精魂尽き果て、眠りたいが、これから確定申告が。
申告期限は明日と思いこんでいたら、おいおい今日じゃん!絶体絶命とはこの事だ(ToT)
駆け込みで確定申告を終えて安堵したのも束の間、猛烈な肩凝りと頭痛、吐き気に苦しむ。
ボリュームの大きい脚本を数日で集中して書き上げるのは、当たり前ながら気力体力を消耗する。
細かい荷物を小分けして何回も運ぶのと、大きな荷物を一気に運ぶのに、同じカロリーと体力を消費するとしても、作業直後の疲労感は大きな荷物を一気に運んだ時の方がキツい。
差し詰め脚本は大きな荷物。でもこの世界、それを運ぶのが苦では続かない。
成功への階段を上がる度に、荷物はより大きく、より重くなる。どこまでが自分の限界なのかは分からないけど、諦めたり妥協した時点で終わりなのは確か。創作という行為は本当に業が深い。

十六日は大雨だし、脚本を上げた翌日という事もあって、布団の中で一日を過ごす。
で、何をしているかと言うと、テレビのニュースとワイドショーをひたすらウオッチング。
これが私のネタ拾いなのだが、毎日毎日放送される、いろんな事件と人間模様には、実に刺激される。
単に事件の流れを表面的に視聴するのではなく、いろいろと深読みして考察し、自分なりに再構築すると、意外な側面が浮かび上がってくる。
単に野次馬根性でニュースやワイドショーを見て、妄想しているだけと言われたらそれまでだが、野次馬根性と妄想は創作に不可欠だと思う。
夕方に放送していたドキュメンタリーだが、日系ブラジル人の少年二人が、留学した日本の高校の野球部で活躍し、甲子園に出場。一人は猛烈なバッティング、もう一人はピッチングで高校野球では最速を記録するなどでスカウトたちの度肝を抜き、見事プロ入り。
しかし一人は全く打てず、一人は肘の靱帯を切ってしまい、二人とも戦力外通告(つまりクビ)を宣告されてしまう。しかし何とかプロに残ろうと頑張る二人。
何故なら二人には祖国に貧しい家族がいるので、何としても日本で成功しないとならない。
やがて弁当製造工場に勤めながら社会人野球に転向、そんな中での結婚など、二人の日常をカメラは追う。
時折国際電話で祖国の両親と交わす会話から、何としても親兄弟に楽をさせたいと思う二人と、何よりも息子の身を案じる両親との、家族愛が滲み出る。
すっかり希薄となった、現代日本の若者の家族愛を描いてみたいと、布団の中で思い巡らせた。

十八日は知人のお母様のお通夜なので、朝から香典袋をコンビニに買いに出ると、強烈な寒さで吐く息が白い。家に帰っても寒くて寒くて、もうお役御免と思っていたストーブにお世話になる。
寒さのせいか肩凝りが激しい。天気は夕方から雨になり、お通夜の頃には本降り。会場をよく把握していなかったので、ちょっと道に迷い、着いた頃にはそろそろ片付けが始まろうかという状態だったが、挨拶と御焼香には何とか駆け込みで間に合う。
帰りに階段を降りていると、年配の女性が御主人らしき男性に、泣きながら故人の事を語り、惜しんでいた。
人一人が亡くなるというのは、本当に大変な事だ。
地球に六十億の人間がいて、その一人として例外なく確実に死ぬ。
自分が死ぬまで、一体何程の事が出来るんだろう。
そんな事を思いながら帰宅して早々に布団に潜り込む。
朝からどうも体調がよくなかったのだが、夜になっても改善しない。
肩凝りと思っていたが、筋肉痛や関節痛がキツくなり、どうも風邪の初期症状らしい。



3/12 山田誠二 週刊山田誠二

7日、日本脚本家連盟から小包が届く。
はて何だろう? 日本脚本家連盟とは、その名の通り脚本家の連盟。
一応私も脚本家の端くれなので末席に加わらせて頂いているが、連盟から送られてくるのは書類が主で、小包で送られてくるような物はないはず。
不思議に思って開けると、「日本脚本家連盟 祝 40周年記念」の記念品が入っていた。
中身は脚本家連盟らしくペン。

デビュー作を原稿用紙に書いていた頃がふと思い出されて懐かしい。

昼前に時代活劇の編集部から電話があって、諸々打ち合わせ。
今から書く必殺の脚本のサブタイトルと、粗筋を次号予告用に催促される。
今回のサブタイトルの頭文字は「ね」。
偽メール事件がテーマなので「捏造された書状がホニャララ」みたいなノリになるんだろうなぁ、と内容と併せて、あれこれ考えを巡らせる。

そうこうしている間にコラムの校正がファックスで届き、細部を修正、返信。
そろそろ必殺の脚本の執筆だが、さてこういう時は急がば回れで、資料をジックリ見て、設定をしっかり固める事にする。ん? これって先月も先々月も同じ事が…何かまたまたデジャブ?
大体大枠はつかんでいるので、たった一言のセリフでも、たった一場面でも、自分的に「これだ!」と言う物があれば、一気に勢いが出て書けるんだけどなぁ。
大体がそう言う閃きは、日常の何気ないコミュニケーションの中にある事が多い。
結局頭の中だけで考えていてはダメだと言う、初歩的な基本に戻ると言う事なんだな。

8日、夜7時より、私の小説が掲載されている「怪怪怪」の出版記念パーティーが、大阪の中山市朗作劇塾にて催されるので、出席のため出かけようと玄関を出て、フと奇妙な違和感に襲われる。
何だろうと考えながら、しばらく歩いて気付く。スーツなのに靴はスニーカーを履いている。
無意識に履き馴れたスニーカーを足にしていた。慌てて引き返して革靴に履き替える。無意識の習慣は怖い。もし会場に付いてから気付いていたらと思うと冷や汗がでる。
会場では塾生のみなさんや、新聞社や大学教授など、来賓の方々も来られていて、二次会は恒例、中山さん宅でのオールナイト飲み会。

しかし私は10日締め切りで必殺の脚本を上げないとならないので、今夜は終電で帰る事にする。が、なんだかんだと話が盛り上がって、お開きになったのは9日の午後1時半!

さすがに一眠りしないと仕事をするのは厳しい。
そこに先月書いた必殺の脚本のネーム(脚本からマンガのコマ割りをラフに作成したもの)が届く。
脚本が少々長かったので、ネームで枝葉が落ちてしまった部分もあって、少々残念だが仕方がない。
ラストシーンのナレーションを追加する事になり、思案中。
今書いている脚本のサブタイトルは「捏造書状で掘る墓穴」に決まる。
例の偽メール事件が題材だが、それはあくまでデコレーション。
話の本筋は裏稼業のアクションものにする予定。しかし眠い。

一眠りして追加のナレーションを考案し終え、ウダウダと寝たり起きたりを繰り返しながら、混沌とした構想の中に突如現れる閃き。この瞬間を創作の神様が舞い降りる瞬間とも言うが、ここから更に肉付け。と、思ったら空腹。
よくよく考えたら、今朝からミカンとカップヌードルしか食べてない事に気付く。
ああ、食事に出るのが面倒くさい。
身体に悪いのは分かっているんだけど、食事に出るとせっかくの気分が途切れてしまうんだよなぁ。
でもやはり空腹に勝てずファミレスに行く。しかし座った席が丁度、フィギュアスケートを放送している大型テレビの下で、他の客の視線が集まっていて落ち着かない(-.-;)

そうこうしているうちに締め切りの10日を過ぎて土曜日に入る。
土日は編集部が休みのため、脚本を送っても誰もいないので、月曜日の朝一にアップする方向にする。しかしなかなか書く気分になれず、無意味に家を片付け。机の上もスッキリして結構嬉しい。
頭の中では構成が組上がっているが、この期に及んでまだ、もうひと味スパイスが欲しいと欲張っている。しかしまた量が多いと、せっかく書いてもカットしなくてはならないし、見切り時が難しい。
そんな中、点けっぱなしのテレビでホタルイカ漁の様子が放映されていた。
ホタルイカ、かなり可愛い!

などと言ってる間に、日曜日の午後9時。
現在は脚本のつかみ、つまり導入部を思案中。
読者を一気に物語に引き込む出来事であり、上手く物語に続かせてスムーズに進行するようなものでないとならない。


3/5 山田誠二 週刊山田誠二

27日、「必殺仕置長屋」の単行本第三巻「悪事千里の地獄道編」が発売。
改めて読み返すと、我ながらよく毎月書いていたなぁと感心する。
全国のコンビニを中心に配本されています。

28日、スーパーの魚コーナーで売られていたハタハタの口から、飲み込まれたらしい別の魚の尻尾が出ていた。愉快なので写メしたら、写した角度のせいか目付きが悪くなる。
一体何の魚を飲み込んでいるのか興味津々だったが、食べたくないのに買う訳にもいかないのでそのままに。

帰宅途中、近所の家の前に置かれた縁台に飾られた盆栽が目に入る。
その中の梅が花咲いていて、春の訪れを感じさせる。
しかし−。鉢の下に敷かれた紙にマジックで書かれた文字が。「どろぼう」って(^_^;)
盆栽泥棒に業を煮やしての対処だと思うが、書くに事欠いて「どろぼう」ってなぁ。
単刀直入だけど、防犯効果はあるのか?

3月1日、10日の締め切りの原稿に、そろそろ取りかからないとならないので、あれこれ考えて眠れない。
必殺の脚本はもう構想が出来ているが、堀江メール騒動が面白くて、タイムリーなうちに料理したい気持ちが。
でもこの騒動、ドラマにすると誰を悪役にするかが難しい。
自民党が民主党を嵌めたとかの構図にすれば分かりやすいが、自民党を悪役にするのは筋違いだし、民主党を嵌められた被害者にするのも、ちょっと違う。だからと言って偽メールをつかませた元記者を悪役にしたとしたら、元記者を信じた永田議員も哀れな被害者という構図になる。
でも永田議員が被害者と言う構図では永田議員擁護となって共感出来ない。
前原執行部の対処もいちいち痛いが、悪意はないし…ドラマにしにくい事件だ。
それにしても騒動の最中、自民党の有力議員が詠んだ川柳は傑作だった。
「偽メール 永田が消えた 永田町」−。座布団一枚!

2日、そろそろと言うか、ようやく原稿のスケジュールを立てる。
コラムと必殺の脚本の締め切りが10日。
その前に4日と5日に催される舞台の観劇と、8日に催されるパーティーに出席とで大阪に出かけないとならない。
舞台は、私の映画のイベントをプロデュースしてくれている山本ゾンビさんがサポートしている劇団犯罪友の会の若手公演。
パーティーは新耳袋の中山市朗さんが監修する実話怪談劇画集「怪怪怪」の出版記念の催しで、描き手は中山さんが主催するクリエイター養成塾「中山市朗作劇塾」の塾生の皆さん。
この書籍で塾生10人が一挙デビューという快挙。で、何故に私がパーティーに出席かと言うと、その書籍には私の小説も掲載されているから。
と言う訳で舞台の前にはコラムを済ませ、舞台の後には即脚本に取りかかりたい。
コラムは問題ないとして、やはり脚本が難関。
今構想が出来ている話とは別に、例のメール騒動が気になって仕方ない。
先に構想が出来ている話はいつ出しても差し支えない内容だが、メール騒動は今が旬だから、後回しには出来ない。だが先にも書いたようにこの騒動、なかなか料理が難しい。
そんな訳でゴロゴロしながら音楽を聴く。と言う訳で大江戸捜査網のテーマを延々リピート。
そうこうしていると、5日に発売される月刊コミック時代活劇の見本が編集部から届く。

今回の必殺仕置長屋「卒塔婆を背負った羅刹が泣いた」の脚本は、いつにも増して盛り沢山の内容で密度も濃かったので、木村先生が作画でどうページ内に処理するのかと思っていたが、さすがベテラン、相変わらず上手く処理されておりお見事。
「仕置長屋」単行本第三巻も発売早々売り切れ店続出、やれやれと胸を撫で下ろす。

3日、夜寝る前に一仕事と思い、書斎のストーブを点火。
やかんのお湯が沸いた頃にハッと気付く。
このやかん、先にストーブを消化した時にお茶パックを入れておいたはず。
ふたを開けたらパックがグラグラ煮えたっている!タッパに移したらかなり濃い色。
相当煮出されている。そのタッパを何気なく床に置いて寝室に。
睡眠薬を飲んで就寝したが、胃が不快感に襲われて4日未明に中途半端に目が覚める。
お茶を飲もうと書斎にタッパを取りに行くと、睡眠薬が残って意識朦朧だったので、床にあると分かっていながら足が無意識に進んでしまい、タッパを蹴飛ばしてしまう。
倒れたタッパは蓋が外れて床にお茶の大洪水。フローリングなので広がる広がる。
まだ夜も明けないうちから睡眠薬でフラフラになりながら床を拭き、かなり虚しい気分に。
床に置いていた本やDVDにも冠水。これからは床に物を置くのは止めよう(-.-;)。

明けて5日に日付が変わって午前2時過ぎ、コラム完成。
正確にはコラムの本文完成で、見出しやリードなどはまだ。
本文をパソコンで送信した後、見出しやリードは携帯のメールで作成して送信するのが最近の習慣。
今日の昼に大阪まで「劇団犯罪友の会」若手公演を見に行くので、これから一眠りして、公演を見に行く道中で見出しとリードを作成の予定。
それと日曜日の夜はホームページの更新日なので、「お楽しみ劇場」の四コマを寝る前に作る。
自分的には結構ツボな出来。そして睡眠薬を飲んで就寝。
午後2時半からの公演に行くつもりで、1時に目覚ましをセットしていながら、睡眠薬のせいか目覚めず、起きたら既に2時前(>_<)
午後7時半からの公演に変更して、電車の中でコラムの見出しやリードを携帯で作成。
周りの乗客も、まさか携帯で原稿書いてるとは思わないだろうなぁ。
車中で原稿を終えて梅田に着く。まだ時間があるので紀伊国屋書店に立ち寄る。
書店でいつも思うのは、膨大な出版物の量。
この洪水の中で名前を多少知られて生活する程度に生き残るのは本当に並大抵ではないなと、厳しい現実に直面させられる。
会場に着いて席に座ると、中山塾の森田君も来て、「怪怪怪」を一冊頂く。
現物を見るのも初めてだが、他の作品を見るのも初めて。帰りの電車でゆっくり読もう。
舞台は若手の熱演で2時間の長丁場をダレずに観客を引き付けていた。
つくづく役者は大変だと再認識。さて脚本をどうするか。


2/26 山田誠二 週刊山田誠二

二十日の月曜日の朝、編集部の出社時間と同時に必殺の脚本の催促の電話が来る。
丁度最後のシーンを書いていた所だったので、すぐ送りますと返事。
聞けば木村先生の作画も今日上がるとの事なので、取り合えず間に合った。
書き上げてから寝ようと思ったが、民主党の堀江メール騒動が気になってウオッチングに励み、寝られず。翌日は、さすがに気力体力を消耗して寝たきり。ここ数日はこの状態が続きそう。
そんな状態でも、気になって仕方ないのは堀江メールの真贋。
どう見ても眉唾なんだけど、本物なら自民党の危機、偽物なら民主党の危機と、どちらに転んでも面白い。
しかし前原党首の自信満々な態度の裏付けは何なんだろう。
もし偽物だとしたら、どうやって前原党首が騙されたのかに凄く興味がある。

明日に控えた党首討論で何が起きるか楽しみにしている所に美輪明宏主演の舞台「黒蜥蜴」の脚本が届く。原作は江戸川乱歩、脚色は三島由紀夫。
華麗な言葉が散りばめられていて美しい。でも個人的には三島の脚本を更に脚色して美輪が主演した、深作欣二監督演出の映画版が好きだ。冨田勲のゴージャスな音楽も最高だ。

そして翌日、朝からニュースやワイドショーをウオッチングして、午後3時からの党首討論の中継をワクワクしながら待つ。
だがライブドア問題についての質問は、四項目の内の四番目と知り、まさか時間切れを装って逃げるのではと疑念が湧く。そしたら案の定。でもこれはこれで民主党がどう収集を図るのか俄然ワクワクする。その後の迷走ぶりは皆さんもご存知の通りだが、本当に民主党の対応はいちいち反目だなと感じる。おかげで騒動が長引いて私には楽しいけど。

25日は弟と琵琶湖に行く。弟が琵琶湖でザリガニを取りたいと言うので、捕獲場所の下見に。
それから弟に付き合ってペットショップの梯子。

夜は新大阪で、関西のクリエイターや出版社、声優、ミュージシャンらが集まる、毎年恒例の夢人塔パーティーに出席。
今回はパーティーを主催する浅尾典彦さんが3月に出版する「アニメ・特撮・SF・映画メディア読本」(青心社刊)の出版記念も兼ねている。
会場では聖咲奇さん、石田一さん、竹内義和さんら旧知の方々と久しぶりの再会。
ビンゴ大会では中山市朗さんが9リーチまで行きながら最後までビンゴならず。
試しにとビンゴ終了後に数字のカードを引くと、これが見事にビンゴで爆笑。
パーティー終了後、梅田の喫茶店で聖さん、中山さんらと四方山話を楽しみ、終電で帰宅。

掲示板にあるように、私の出演しているネットテレビ番組「映画バカ企画会議」が視聴率第六位と好調。http://www.doing.tv/にて無料配信中ですので、まだ未見の方は是非ご覧下さい。

さて明日27日は「必殺仕置長屋」リミックス版第三巻「悪事千里の地獄道編」が発売。


また、3月6日は私が小説を寄稿している実話怪談劇画集「怪怪怪」がエンタイトル出版より発売。
「怪怪怪」は新耳袋の中山市朗さん監修で、劇画の描き手は中山さんのクリエイター養成塾「中山市朗作劇塾」の生徒さん達。
私もまだ読んでいないので楽しみだ。


2/19 山田誠二 週刊山田誠二

月曜日は夕方五時半から、新耳袋の中山市朗さんが主催する、クリエイター養成塾「中山市朗作劇塾」の塾生の作品の発表会+立食パーティー「捜作空間」にお招き頂いて、美術の山口さんと出席。二次会は恒例、中山さん宅にての鍋パーティー。
中山さんや塾生のみんなとワイワイ創作談義。
中山さんは着物に着替えて日本刀を構えたりで、なかなかお似合い。
山口さんも日本刀を手に、危ない人のポーズ。
オールナイトで、お開きになったのは翌日の午前十一時半。

帰宅して鏡を見たら、眼の下にクマがヒドい(>_<)
兎に角これから一眠りだが、木曜日締め切りの必殺の脚本がまだ手付かずだ(ToT)

取り合えず寝て水曜日。必殺の脚本、人物造形をあれこれ思案中。
締め切りを考えると、今すぐにでも書き始めたい気持ちだがこういう時は急がば回れ、過去の経験則から見ても落ち着いて資料などを見て、じっくり基礎部分を固めてからの方が結果的に早いし、出来もよい。
テーマを活かす登場人物を如何に創り出すか。
毎回の課題だが、苦しくもスリリングで、楽しい一時でもある。
脚本の進行具合について編集部から連絡が来たので、ざっと内容を説明。
参考になりそうなビデオを見ながら、かなり輪郭が浮かび上がって来たが、選択肢が幾つかあって迷う。
本人はかなり必死に考えて仕事をしているつもりだが、第三者の視点だとテレビを見ながらレモンティーを飲んで、のんびり座っているようにしか見えないんだろうなぁ(-.-;)
今書いている脚本は4月5日発売号に掲載。なので3月5日発売号に予告を掲載しなければならない。なので木曜日に編集部から至急サブタイトルを送ってくれと電話が来る。
サブタイトルの頭文字は、いろはにほへと…を順に頭文字にしており、今回は「つ」を頭文字にしたタイトルを考えないとならない。脚本もまだ書けていないので、今構想中の大凡の内容に合わせたタイトルになるが、仕上がりがサブタイトルから懸け離れないように調整して脚本を書かないと…結局「積んでは崩す鬼の意地」に決定。
締め切り過ぎて金曜日、大雑把な構想が輪郭を帯び始め、突如閃いて頭の中でビックバンが発生。果てしなく広がるアイディアを取捨選択中。メモにまとめて執筆開始は多分夕方。
この調子なら明日の朝には書き上げられる感じ。
締め切りからは2日遅れになるが、作画の木村先生が現在、前回分の脚本を作画中なので、それが終わるまでに今回分の脚本が間に合えばいいんだし、それに明日明後日は土日で編集部も休み。
という事は月曜の朝に出来上がれば最悪OKかな?とかいう邪な計算も(^_^;)
いやいやしかし怠ければキリがない。ここは一番、頑張りどころだ。
と、昨日書き上がりを宣言した翌朝、まだ脚本書き上がらず。
というかまだ執筆始まらず(-.-;)
時間に余裕がある限り、目一杯使ってしまうのは物書きの性か。
何か先月も似たような事態だったような…デジャブ?
構想はかなり整理されて、メモも完成。
これから執筆だから、昨日の計算だと月曜の朝までジックリ書けるのが有り難い。
しかし執筆の資料に目を通していると、本題には関係ないが、面白いネタにぶつかって脱線する事も。土曜日の夕方、脚本の箱書き(場面を列記して、簡単な台詞と説明を書いたもの)が仕上がる。後は各場面に詳しい台詞とト書きを書いたら完成。もう出来たも同じ。

そんな余裕からか、「仁義なき戦い」五部作を一気鑑賞。やっぱり深作監督は最高!
つい懐かしくなって、以前深作監督と対談したテレビ番組を再見。
この対談以外にも何度かお会いして、私のような若輩者にも懇意にしていただいた。
笑顔がとてもチャーミングな方で、今は故人かと思うと、とても寂しい。


2/12 山田誠二 週刊山田誠二

一日遅れて藤田まこと先生インタビューの原稿完成。
藤田先生の半生を綴ったのでボリュームが多く、縮めるのに苦労する。
御年配のお客様、特に御夫婦連れがサラッと読めて、幕間や帰宅されてから、藤田先生の苦労話で会話が弾むように配慮して構成。

昨日六日は京都は大雪。石油ストーブが大活躍で灯油の消費が著しい。
一日休んで、十日締め切りのコラムの構想をまとめ開始。
午前二時、空腹になったので気分転換にでもとファミレスに行こうとドアを開けたら、外は一面の銀世界。

愛車ローバーは積雪した道を走るのは初体験、しかも我が家は山の頂上にあって、街に下りるまでの道が猛烈な坂。スリップが怖い…。
ライトに照らされる道は、まだ誰も通っていない真っ更な雪道。
何か嬉しいがスリップに気を付けてノロノロ運転。
帰りにこの急坂の雪道をローバーが上れるのか心配だ(-.-;)
コラムは締め切りは十日だが、十六日の必殺の脚本の締め切りもあるので、何とか前倒しで上げてしまいたい。おっと!ガソリンがないぞ!この時間に…(ToT)

そして十日、朝七時の段階でコラムがまだ全然書けていなくて焦る。
昼一時位にはアップしたいので、後六時間足らずの勝負。
続いて必殺の脚本に集中したいが、十二日に読売新聞の取材を受けるのと、十三日は中山市朗作劇塾の立食パーティーに出席なので、時間の配分が厳しい。
とかなんとか言いつつ午後四時頃にコラムを上げて、滑り込みセーフ。
それからテンション下がらず眠れないまま、かれこれ四十時間近く起きっぱなし。
石坂金田一「女王蜂」、東映「長靴をはいた猫」、旧大映「妖怪大戦争」のDVDをプロジェクターでスクリーンに映写して連続鑑賞。
頭は必殺の脚本モードに既に入っているのでテンション高いまま。
多分書き終わって数日は廃人同様と予想(-.-;
夕方にようやく眠れたものの眠りが浅く、先程眼が覚めてフと天井から下がる電灯を見たら、何やら蠢く物が。
それはカメムシ…(>_<)奴の臭い液を噴射されないよう、慎重に採集して始末。
かなりスリリングなひと時を体験。しかしどこからやって来たのか…?

そして十二日、読売新聞さんの取材を受ける。
著名人の愛車を持ち主と共に紹介する、日曜版掲載のコーナー「愛車物語」の取材で、うちのローバーを御紹介いただける事に。
取材は午後三時半から車折神社にて。寝癖付きまくりの髪もセットして、無精髭も剃って、着たきりの服も着替えていかないと(-.-;)
そして取材。神社の鳥居をバックにローバーを止め、カメラマンさんのご注文に応じてあれこれポーズ。
所謂アイドルポーズなんかもあって、我ながら笑う。
撮影が済んで、嵐山のファミレスに移動してインタビュー。
掲載は三月二十六日。さてどの写真が掲載されている事やら…。


2/5 山田誠二 週刊山田誠二

シベリア寒気団の襲来で気温が下がり、寒がりの私は引きこもり状態。
外は雪が降って白銀の世界。
寒さのせいか肩凝りが悪化して、凝りが背中から胸にまで廻ってキツいので、いつもの病院に鍼を打ちに行く。ツボに鍼が入る瞬間は快感。鍼医になって鍼を打ってみたいかも。

締め切りも迫り今週は原稿にかかりきり。まずは六日締め切りの明治座公演「剣客商売」パンフレット用の藤田まこと先生のインタビューをまとめないと。
息抜きに石坂金田一「悪魔の手毬唄」、美輪明宏「黒蜥蜴」、メル・ブルックス監督のコメディ「プロデューサーズ」、千葉真一の「少林寺拳法」、「直撃地獄拳」など見たり。

六日発売の「時代活劇」の見本が届く。
今回は「仕置長屋」が表紙+巻頭。御要望の多かった下帯サービスもあり。

二十七日には仕置長屋のリミックス第三巻も発売。

電気を消した部屋で携帯のライトを点けて何気に写メしたら、変な顔みたいな物が写る。

そう言えば心霊写メって、案外ありそうで聞かないなぁ。



1/29 山田誠二 週刊山田誠二

28日は某玩具のPR写真の撮影のロケーションコーディネートで撮影場所の案内と立ち会い。
依頼者は剣客商売のパンフレットの編集を仕切る梶野君。
どうしても必殺のロケ地でPR写真を撮りたい、特に京都映画撮影所のセットで撮りたいとの希望なのでセッティング。
午前中から昼過ぎは撮影所外のロケ地で某寺院近辺で撮影。

さすが撮影に頻繁に使用される場所だけに、立ち位置の目印や、消しゴム付きの鉛筆、ライトに被せるカーボンを止める金属製洗濯ハサミなど、撮影に欠かせない小物があちこちに落ちている。
そんな中、石灯籠の上に無数の錆びた五寸釘が…場所が場所だけに、かなり意味深…。

続いて撮影所に移動。折りよく剣客商売の撮影中で、スタンバイされている藤田まことさんや山内としおさんにご挨拶。
しばし談笑の後、今回の剣客の監督である石原さんと、助監督の酒井信行監督と談笑。
石原さんとは、もちろん必殺シリーズの名カメラマン・石原興さん。
相変わらず活気に溢れた楽しい雰囲気で撮影が進行。
一方こちらの本題のPR写真も撮影開始。結局夜8時に撮影終了。
途中で石原さんと酒井さんが見に来て下さったり。
ずっと寒空の下、立ちっぱなしなのに、平気なのは我ながら不思議。
普通なら耐えられないのに、撮影所の空気にはそれを苦と感じさせない不思議な作用がある。

しかし家に帰ってからが大変。暖房を入れて室内はヌクヌクなのに、身体は芯まで冷えていて一向に暖まらず。
むしろ余計に寒さを感じてしまい、改めて外は寒かったんだなと実感。
やっぱり撮影所の雰囲気はいい。

唐沢なをきさんから「パチモン大王」の第四号が届く。
相変わらずの密度の濃さに脱帽しつつ大爆笑。

それにしても原稿がどんどん詰まって来る。来週の今頃はどうなってるのか怖い…。

昨年収録した「映画バカ企画会議」が一月二十八日より配信開始。
かなり笑えるとなかなか好評。無料で視聴出来ますので、是非ご覧下さい。
視聴はDOING・TV(http://www.doing.tv/) にアクセス。


1/22 山田誠二 週刊山田誠二

16日から17日の夜中にかけて、仕置長屋の脚本アップ。
四本のストーリーラインを、ページ内に納まるボリュームで、一本に編み込むのに相当苦労したが、その甲斐あって、上手くまとまったかな、という感じ。

終わって探し物で押し入れのダンボール箱を取り出そうとしたら、箱の上に何故かあったカナヅチが落ちて来て右足の中指辺りを直撃。

深夜、独りで痛さを堪えてしばらくうずくまる。

19日は藤田まことさんのインタビューに東京に。某ホテルのロビーに午前10時集合なので、朝一番の新幹線に乗るため、朝5時起き。タクシーを呼んで京都駅に。

駅で何か買って車内で朝食のつもりが、売店も開いておらず、粉雪もチラツいてヒモジく寒い。
新幹線が来る直前に売店が一件開いてお弁当ゲット。

東京に着いて関係者のみなさんと打ち合わせて藤田さんとのインタビュー開始。
相変わらずサービス精神旺盛の藤田さん、豊富な話題でインタビューも楽しく収録。終わってからもしばし楽しく談笑、思えば藤田さんとも随分長いお付き合い。
インタビューは3月に明治座で公演される、藤田さんの舞台「剣客商売」のパンフレット用。
さて今回の公演のポスターの藤田さんの写真は、実は私の撮影したもの。
前回の「剣客商売」公演のパンフレット用に、テレビの剣客商売の撮影ルポをした折りに撮影された中の一枚を気に入っていただき、ポスターに使用したいのでフィルムを借りたいという連絡をいただいたのは去年の秋。
どう使われるのか全く分からなかったが、出来上がりを見てビックリ。

こんなに大々的にご使用頂けるとは、まさに光栄の至り。

その夜は阿部能丸さんと合流、女優の矢的彩子さんをご紹介頂く。
上品な感じの方で、私の作品にどうご出演頂けるのか楽しみ。
翌日は時代活劇編集部に顔を出して打ち合わせ。来月発売号の表紙のゲラを見せてもらう。
仕置長屋が表紙で、ワイルドな主膳がカッコいい。

その日に京都に帰る。帰ったら即明治座のパンフレット用原稿に取りかからないと。
3月5日からの公演なので、締め切りは2月頭。終わったら10日に時代活劇の締め切りが来る。
誠に慌ただしい限り。

そんな折、「メガロマン」の杉まどかさんが、当時「写楽」でヌードになっていたのは知っていたが、「キカイ探偵」の福原鉄平さんから、その写楽が届く。
この日記を見て、わざわざ探してお送り下さったとの事で、誠に有り難い限り。
どうもありがとうございました。

京極さんから情報、鬼太郎のDVDのリリースがついに開始との事。
まず発売されるのは夢子ちゃんが登場する第三シリーズのBOX。みんなで買いましょう。
早く第一、第二シリーズもDVDにならないかなぁ。
個人的には初のカラー版となる第二シリーズがお好み。
しかし何故第三シリーズから発売なのかと不思議に思ったが、京極さんとの話の過程で、第三シリーズが歴代のシリーズで視聴率が最高で29%も記録した超人気番組だと知り、成る程納得。
鬼太郎ってホントに国民的ヒーローなんだなと、改めて再認識。
みんなで歌おうゲゲゲのゲ。


1/15 山田誠二 週刊山田誠二

伸ばしっぱなしの無精髭が、さすがにうっとおしくなって来たので剃る。


サッパリして写真を整理していたら、「キリン明日のカレンダー」というアニメの、テレビ画面を撮影した写真を発見する。この番組はキリンレモンの提供で、月曜から金曜の午後六時五十五分から放送していたもので、明日が何の記念日だとか何か発明があったとか、歴史的事件が起きたとかのトピックスを、男女アナウンサーが紹介するといった趣向。

同じ趣向の前番組「ものしり館」をリニューアルしたものだったが、「明日のカレンダー」のラフな絵柄が好きで、ビデオに録画していたりする。放送はおよそ八十年頃。毎日の放送なので、アナウンサーの解説アニメは何パターンかを使い回し、そこにその日のトピックスのイラストを挿入していて、オチはというと何故かスポーツ。解説が終わるとアナウンサーが「今日は空手にトライ!」とか言って、男性アナウンサーが失敗して女性アナウンサーが見事成功、みたいな感じで、これも六パターン位のオチをシャッフルして使い回していた。
全部のオチを揃えるために、熱心に録画したのも懐かしい。

「日本特撮幻想映画史全集」が発売、見本が届く。
「京極夏彦・怪」「江戸の淫霊」「女刑事と裸体解剖鬼」など、私の作品が掲載されているからで、こういう全集に自分の関わった作品が掲載され、幼少の頃より親しんだ数々の作品の歴史に繋がると思うと感慨深い。
書名の通り、日本の特撮幻想映画を全て網羅した本であり、掲載された作品に関わった人数を計算すると、一体何人になるんだろう。
私の三作だけでも、スタッフやキャストの合計は二百人は越える。どんな作品でも勝手にどこかから涌いて出る訳ではない。当たり前ながら大勢の誰かが力を合わせて産み出している。
そんな事を思うと、この本はズシリと重い。

翌日は昼前からトイレで意識を無くしたり、吐いたり、猛烈な寒気に激しく痙攣するようにガタガタ震えたりと、いきなり体調が絶不調。
しかし夕方には回復し、夜には何事もなかったように元通りに。一体何だったんだろう…。
一瞬インフルエンザかと焦ったが、そうでなくてよかった。

十日にコラム「闇の稼業の定め書き」アップ。読み物としてなかなか面白く上がったと安堵する。
問題は仕置長屋の脚本。構成は昨年末には出来ていたが、相変わらずの「もうひと工夫を」との欲張りで、十日の締め切りを引っ張ってしまう。デッドラインは十六日。ようやく十五日の今朝に「これだ」というモチーフに辿り着いて一気に具体化する。
後は締め切りまでに書き上げる実作業で、まさに時間との勝負。

ちなみに創作時に妙な癖が私にはある。というのは「寝る」事。
重い原稿を書く場合、構想を重ねた末、丸一日とか半端でない時間睡眠をして、起きてから執筆というパターンが多い。
睡眠中に構想を整理しているらしく、目覚めたら思わぬアイディアの結び付きや閃きが授かる。
それにしても今回は尋常でない睡眠時間で、途中何度か意識は戻ったが布団から出る事なく、金曜の夜中から日曜の午前二時位まで、飲まず食わずで眠りっぱなし。

十九日は明治座のパンフレット用の藤田まこと先生のインタビューが本決まりになったので、そちらの準備も開始。どういう切り口でインタビューするか悩む所。
インタビューは東京で行うが、実は一月から藤田先生は撮影で京都にいるので、まさしく目と鼻の先にいるので、わざわざ東京に行くのも変な話。
しかし明治座さんの管轄と仕切で行われるインタビューなので、止むを得ない。

知人の馬場卓也君が、初の書き下ろし小説本「君といる空」を世に出す。

私も負けずに頑張らないと。四谷怪談マグカップでお茶を飲んで執筆だ!

1/9 山田誠二 週刊山田誠二

正月二日はまたしても弟の付き合いで別のペットショップに行く。
ペットショップの奥に、不意にジュースの自動販売機が設置されていてビックリ。
尋常ではない違和感。更にビックリしたのは福袋。しかもただの福袋ではない。

流石はペットショップだけあって、「昆虫」の福袋!恐らく中身は外国産のカブトムシとクワガタがメインと思われるが、餌用のコオロギやミールワームが満杯だったらイヤだなぁ(-.-;)

イヤと言えば店内に置かれている木彫りの犬(実物大)も、かなりイヤな雰囲気が漂っていてグー。
やはり眼がイっている。どんな人が買うのだろう…。

続いて新しく開店したゲームセンターに。
下の弟が某ゲームセンターの店長をしており、敵前視察のお付き合い。

ゲームには全く興味のない身だが、入り口にディスプレイされている等身大のミイラに心惹かれる。床の間に飾ったら愉快だろうなぁ…。

そうこうして夜には京都に戻る。
一日に帰省して二日の夜には帰るとは、いかにも慌ただしいが、十日までに締め切りが三本あるので仕方がない。

帰ると映画「アラン・ドロンのゾロ」の輸入盤サントラCDが届く。
この映画は名作!絶対見て損はなし!主題歌と音楽が娯楽映画に相応しく軽快でカッコイイ!

輸入盤なのに日本語でも「アラン・ドロンのゾロ」とジャケット表紙にあしらわれており、日本版ポスターも解説書内に掲載されている。でも文章は輸入盤なので当然英語。
ジャケットのデザイン担当者が、日本版ポスターのタイトル・ロゴがオシャレに感じたのかな?

もうひとつ、「メガロマン」の研究同人誌を入手。

以前にも書いた通り、絵本を見て以来、例の女優さんが気になって気になって仕方がなかったのだが、お名前は杉まどかさんと判明。

スッキリした所で最初の原稿は、毎年恒例の映画秘宝2005年度映画ベスト10。
10本もあるかなと、さてどうしたものかと思いつくままタイトルを並べると、アッと言う間に10本を越えて、逆に絞るのに一苦労。
ワースト3についてはアッサリ選出。何を選んだかは今月発売の秘宝をご覧下さい。
諸々論評を書いて終了。

次は「コミック時代活劇」のコラムと、「仕置長屋」の脚本。粛々と準備をしてはいるが、なかなか筆が進まない。気分転換という訳ではないが、合間に京極さんにお送りするバカ映画のDVDを焼く。これが楽しくて、ダビングしながらついつい見てしまう。
そうこうして五日、十日発売の「時代活劇」の見本が届き、現実逃避をしている場合ではないと、再び仕事に戻る。と言いつつ今現在、八日の午前五時。まだコラムも脚本も上がらず。
予定では今日中にコラムを上げて、即脚本に取りかかるつもり。
今回は手術も控えているので、何が何でも十日に上げないと。

ここ数日は記録的な寒波で雪続き。

でも今書いている仕置長屋と言えば、三月発売号分なので、相変わらず季節の感覚がズレてしまう。
後二カ月もすれば春なんだなと思うと、この雪も名残惜しい気が。
北国の皆さんには厄介な雪なんだろうけど。


1/1 山田誠二 週刊山田誠二


皆様、明けましておめでとうございます。
年末は除夜の鐘が鳴り終わった頃にローバーで大阪の実家に帰省。
弟と明け方までウダウダと話し、午後三時半位まで睡眠。

弟がいつも電車で行っているペットショップに、ローバーがあるのを幸いに乗せていけと言われて出発。アルマジロが売られており、顔形といい仕草といい、これが実に可愛い。
でもお値段は十八万円…。ちょっと欲しい、程度の気持ちでは手が出ない。

立ち姿の可愛さもレッサーパンダの比ではない!
更に店内を見回すと、水槽の水を浄化する「ジクラ・ウォーター」の、手書きのポップのエイのイラストに魅了される。いやもう、この眼がいい!更にブラックタライロンという魚の入った水槽には、「男の魚」という力強い書き文字が!結局弟はレッドテールキャットを買う。

普通十センチ程度の個体でも値段は三千円を越すのに、弟が買ったのは六十センチ近くの大きさで三千八百円という、超お買い得。

今日は実家でゆっくりした後、明日二日から京都に帰り、十日までに仕置長屋の脚本と他に原稿二本のスケジュール。

間に手術を挟んで十九日には東京に出向き、明治座の「剣客商売」公演のパンフレット用に掲載する、藤田まこと先生のインタビュー。

元旦早々、一月も慌ただしく過ぎ去りそうな感じ。
何はともあれ本年もよろしくお願いいたします。



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